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荘村清志による武満徹の「ギターのための12の歌」の中古レコードを入手しました [音楽を聴いている]

先週の木曜日に宴席参加のため横浜関内を訪れた時に、待ち合わせ時間まで少し余裕があったので「ディスクユニオン関内店」に行き、そして見つけたのが「12の歌・地球は歌っている」と題された、荘村清志(1947年~)による、武満徹(1930~1996年)が選んだポピュラー・ソングのクラシック・ギター用の編曲集「ギターのための12の歌」(1974、77年)が収められた中古レコードです。

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こちらが今回、入手した荘村清志「12の歌・地球は歌っている」の中古レコード

ご覧の通りジャケットには汚れが目立ち、盤も一部キズ・汚れがあったせいか、なんと380円という安さでしたが、試聴してみた限り、聴く分にはさほど問題が無かったので、迷うことなく購入しました。ジャケットのデザインはイラストレーターである和田誠(1936年~)、そしてライナーノーツは詩人の谷川俊太郎(1931年~)によるもの、その上、作曲者である武満徹自身による「編曲ノート」もライナーノーツに添えられています。なんとも贅沢で素敵なレコードです。

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同封されていたライナーノーツ(一部)

武満徹氏の「編集ノート」においては、自身のギターに対する深い愛情と、現在、ギター曲のレパートリーが少ないことを嘆く声が載せられています。また、谷川俊太郎氏のライナーノーツには、武満徹がこれらの曲の原曲の楽譜をまったくみることなく編曲をしたこと、また武満徹が生まれて初めて16歳の時に作曲した曲が「リュートのためのメロディ」であったこと等の話が紹介されています。どちらも私にとってはこの曲集の生い立ち、内容を深く知る上で、貴重なものでした。

このレコードは1977年、楽譜の出版と同時に出されたものです。ライナーノーツに載っている写真をみますと、武満徹が荘村清志が話し合っている様子が写っていますので、この演奏は作曲家自身の監修によるものと考えられます。

以前も鈴木大介の演奏する武満徹の「ギターのための12の歌」を紹介しましたが(その時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2011-06-22、この曲集は私の大好きなもので、これ以外にもこの曲集のCD、レコードは何枚か所有していますが、今回入手した、この古ぼけたレコードは私の大切な宝物となりました。演奏自体は「中庸」という言葉がふさわしい落ち着いたものです。

この週末、私はこの中古レコードのお陰で、とても充実した週末を過ごすことができました。


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