お正月に横浜の中古CD・レコードショップで購入した二枚のレコードについて [音楽を聴いている]
以前の記事で、今年のお正月の初売り(2日)に家内と長女が出かけるのにあわせて、私も横浜、関内の中古CD・レコードショップ「Disk Union」に行き、何枚かのレコードとCDを購入、その内のチャールス・ミンガス・セクステット・ウィズ・エリック・ドルフィー、1964年3月18日ニューヨーク市コーネル大学でのライヴ音源「コーネル1964」(CD二枚組)を紹介しましたが(その時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2020-01-13-1)、今回は同時に購入した二枚の中古レコードについて紹介したいと思います。
最初の一枚は「園田高広ライブ1」と題された、1980年5月30日の藤沢市民大ホールでのライブを収めたもので、演目はベートーヴェンのピアノソナタ第31番、第32番です。園田高広(そのだ たかひろ 1928~2004年)が51歳の時の演奏でして、非常に精神性の高い、見事な演奏を聴くことができます。正直申し上げて(私が無知なだけかもしれませんが)日本にこのようなドイツ音楽の正統的は解釈者がいたことに、今更ながら驚かされます。一つの貴重な記録としても意義のある録音だと感じ入った次第です。Wikipediaによると「(園田高広は)海外ツアーでは「園田高弘は日本のギーゼキング」と渾名され、本人もこの形容に戸惑っていた」とのことですが、この演奏を聴くと、言いたいことも少し理解できるような気がします。徹底した原典主義ともいうべき厳しさが彼の演奏にはあります。多分、海外の聴衆はその点をこのように評したのではないでしょうか。
こちらが今回入手した園田高広「園田高広ライブ1」(アダムエース)
ベートーヴェンのピアノソナタ第31番というと、私にとっては高校、大学時代に聞いたルドルフ・ゼルキン(Rudolf Serkin 1903~1991年)の演奏(1971年録音CBSソニー盤、第28番とのカップリング)がデフォルトのものとなっています。最初にこの演奏を聴いた時の感動は未だに忘れることができません。今、レコードは九州の実家に置きっぱなしになっているので、今度、帰省した時にはもう一度、じっくりと聴いてみようと思います。
こちらはYoutubeにアップされているルドルフ・ゼルキンの演奏するベートーヴェンのピアノソナタ第31番(第三楽章)、1987年のライブ動画です。本当に素晴らしい演奏で、自然と涙がこぼれてきます。
そしてもう一枚のレコードは中国出身のピアニスト、フー・ツォン(傅 聰 / FOU Ts'ong 1934年~)のショパン作品集(10インチ、チェコ盤)です。フー・ツォンは私にとっては「気になるピアニスト」の一人でして、彼の録音を見つけると見境なく買ってしまいます。今回のレコードは盤質が余り良くないもの(その分、とても安かったです)ながらも、彼の得意とするショパンの素晴らしい演奏を聴くことが出来ました。彼のショパン演奏は、時として非常にロマンティックというか、感情の爆発的な発露のようなものがあり、逆にそこが(私にとっては)堪らない魅力となっています。私の持っている彼のCD、レコードはショパンばかり(バラードやノクターン等々)なこともあって、ショパン弾きの印象が強いのですが、いつかモーツァルトやドビュッシーの演奏も聴いてみたいものです。
そしてこちらがフー・ツォン「ショパン作品集」(10インチLP、チェコ盤)
以上、お正月に購入した二枚の中古レコードの紹介でした。実は自宅のレコードプレーヤー(テクニクス SL-7)の調子が悪く、良い状態で聴いていないので、今度、プレーヤーのメンテナンス(リニアトラッキングアームのシャフトの清掃とグリスアップ)をした後に、もう一度、ゆっくりと聴いてみようと思っています。
最初の一枚は「園田高広ライブ1」と題された、1980年5月30日の藤沢市民大ホールでのライブを収めたもので、演目はベートーヴェンのピアノソナタ第31番、第32番です。園田高広(そのだ たかひろ 1928~2004年)が51歳の時の演奏でして、非常に精神性の高い、見事な演奏を聴くことができます。正直申し上げて(私が無知なだけかもしれませんが)日本にこのようなドイツ音楽の正統的は解釈者がいたことに、今更ながら驚かされます。一つの貴重な記録としても意義のある録音だと感じ入った次第です。Wikipediaによると「(園田高広は)海外ツアーでは「園田高弘は日本のギーゼキング」と渾名され、本人もこの形容に戸惑っていた」とのことですが、この演奏を聴くと、言いたいことも少し理解できるような気がします。徹底した原典主義ともいうべき厳しさが彼の演奏にはあります。多分、海外の聴衆はその点をこのように評したのではないでしょうか。
こちらが今回入手した園田高広「園田高広ライブ1」(アダムエース)
ベートーヴェンのピアノソナタ第31番というと、私にとっては高校、大学時代に聞いたルドルフ・ゼルキン(Rudolf Serkin 1903~1991年)の演奏(1971年録音CBSソニー盤、第28番とのカップリング)がデフォルトのものとなっています。最初にこの演奏を聴いた時の感動は未だに忘れることができません。今、レコードは九州の実家に置きっぱなしになっているので、今度、帰省した時にはもう一度、じっくりと聴いてみようと思います。
こちらはYoutubeにアップされているルドルフ・ゼルキンの演奏するベートーヴェンのピアノソナタ第31番(第三楽章)、1987年のライブ動画です。本当に素晴らしい演奏で、自然と涙がこぼれてきます。
そしてもう一枚のレコードは中国出身のピアニスト、フー・ツォン(傅 聰 / FOU Ts'ong 1934年~)のショパン作品集(10インチ、チェコ盤)です。フー・ツォンは私にとっては「気になるピアニスト」の一人でして、彼の録音を見つけると見境なく買ってしまいます。今回のレコードは盤質が余り良くないもの(その分、とても安かったです)ながらも、彼の得意とするショパンの素晴らしい演奏を聴くことが出来ました。彼のショパン演奏は、時として非常にロマンティックというか、感情の爆発的な発露のようなものがあり、逆にそこが(私にとっては)堪らない魅力となっています。私の持っている彼のCD、レコードはショパンばかり(バラードやノクターン等々)なこともあって、ショパン弾きの印象が強いのですが、いつかモーツァルトやドビュッシーの演奏も聴いてみたいものです。
そしてこちらがフー・ツォン「ショパン作品集」(10インチLP、チェコ盤)
以上、お正月に購入した二枚の中古レコードの紹介でした。実は自宅のレコードプレーヤー(テクニクス SL-7)の調子が悪く、良い状態で聴いていないので、今度、プレーヤーのメンテナンス(リニアトラッキングアームのシャフトの清掃とグリスアップ)をした後に、もう一度、ゆっくりと聴いてみようと思っています。