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「Deep Modern Jazz From Japan 1969-1984」と名付けられた三枚組のレコードを聴きました [音楽を聴いている]

先日(二か月位前)、自宅最寄り駅の隣駅となる東急東横線白楽駅近くの中古レコードショップ「GOKURAKU(ゴクラクレコード)」に立ち寄った時に、「Deep Modern Jazz From Japan 1969-1984」と名付けられた三枚組のレコード(新品)が三千八百円程で売られているのを見つけ、悩んだ挙句、購入しました。

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「J-Jazz -Deep Modern Jazz From Japan 1969-1984」(3枚組アナログレコード)。ジャケットには(表裏共に)日本独自の文化であるジャズ喫茶店の写真があしらわれています。

このレコードのことは、以前、NHK FMのラジオ番組「ジャズ・トゥナイト」で紹介されていたので知っていました。ヨーロッパ(特にイギリス)では所謂「和ジャズ」がブームになっているそうで、熱心な過去の音源のコレクターがいます。このレコードはこうしたコレクターの中でも有名なトニー・ヒギンズとマイク・ぺデンによるアンソロジーでして、松風紘一トリオ、森山威男~向井滋春カルテット、辛島文雄や日野皓正等といった錚々たるジャズミュージシャンたちの貴重な音源(レアなものもあるそうです)が収められています。

恥ずかしながら私は「和ジャズ」については、ほとんど素人です。どんなジャズなのか、今回入手したレコードをじっくりと何回か聴いてみたのですが、まずは、その演奏水準の高さには驚かされました。そしてもっとびっくりしたのは、これらの音楽が、アメリカのものでも、ヨーロッパのものでもなく、独自のリズム感というかビート感を持ったジャズだったことです。何といえば良いのか、ウェットでありながら、とても秩序立てられたジャズという感じがします。まさしく日本人ならではというか日本人の性格がそのまま出ているかのようです。「国民性」という言葉がすぐに頭に浮かんできます。(実際にどう捉えられているかは私自身はまったくわかりませんが)他の国々の方からすれば、もしかしたら、とても前衛的なジャズだと受け止められているのかもしれません。しかし、日本人である私にとっては、まさしく「和ジャズ」という言葉がぴったりのような気がします。

好きか嫌いかと問われれば、正直申し上げて「微妙」ですね。なんだかあまりにも近すぎて、好き嫌いという判断基準が成り立たないのです。一つだけ言わせてもらえるなら、そんなにかっこよくはないですね。なんだか怒られそうですが、これが私の率直な感想です。

従って、このレコードは第二集も出ているようですが、購入するかと言われると、よっぽど安く入手できるとかいうことが無い限り、多分買わないでしょう。この「かっこよさ」という言葉は、私の音楽観を語るうえで、もしかしたらとても重要なキーワードかも知れません。私は身内ではないものにかっこよさを感じるのでしょう。これこそ、まさしく「西洋かぶれ」ですね。見事に歪んでいます(泣)。

このレコードを聴きながら、そんなことをぼんやりと思いました。


こちらがYoutubeにアップされている「Deep Modern Jazz From Japan 1969-1984」


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