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平塚市美術館で企画展「リアルのゆくえ」と特集展「けずる絵、ひっかく絵」を観ました [絵画を鑑賞している]

ゴールデンウィーク最中の5日、平塚市美術館で開催されている企画展「リアルのゆくえ」と特集展「けずる絵、ひっかく絵」を妻と二人で観ました。平塚市美術館を訪れるのは、ちょうど8年ぶりとなります(前回訪れた時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2014-05-07。特に企画展「リアルのゆくえ」については、NHKのEテレ「アートシーン」で紹介されているのを見て興味を持っていたこともあり、訪問を楽しみにしていました。

当日は、自宅から車で平塚に向かったのですが、渋滞に巻き込まれることもなくスムーズに到着、平塚市内のスペイン料理店「Sol Naciente(ソルナシエンテ)」で遅めの昼食をとった後、美術館へと向かいました。館内は空いていて、ゆっくりと作品を鑑賞することができました。

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こちらが「Sol Naciente(ソルナシエンテ)」で頂いたイカ墨のパエリア(二人前)。本当に美味しく、再訪を妻と誓いあった次第です。

今また写実ブームが到来しています。現代の作家が手がけた作品にも先祖返り的な要素が見受けられます。これは旧来の伝統的な写実が息づいている証です。連綿と続く写実の流れが、いわば間欠泉の様に、息吹となって彼らの作品を介して噴出しているのです。また、彼らの作品の中には近代的なものと土着的なものが拮抗し、新たな写実を模索している姿勢も見出せます。このような傾向は、高橋由一まで遡ることができます。
本展は、松本喜三郎らの生人形、高橋由一の油彩画を導入部として、現代の絵画と彫刻における写実表現を検証するものです。西洋の文脈のみではとらえきれない日本の「写実」が如何なるものなのか、またどのように生まれたのか、その手がかりを探ります。
(以上、平塚市美術館HP「市制90周年記念 リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと」の「詳細」からの引用)

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企画展「リアルのゆくえ」のパンフレット(表・裏)

私は、これらの展示物を非常に興味深く鑑賞しました。どの作品も本当に面白く、そしてそれらが持つ日本的な感性には感心させられます。これは素晴らしい企画展です。観ていて飽きることがありません。妻もとても面白いと感じた様子でして、二人で感想を言い合いながら、楽しい時間を過ごすことができました。特に秋山泉氏の、硬度の異なる鉛筆で描かれた作品には感銘を受けました。

もう一つの特集展「けずる絵、ひっかく絵」の方は、当初、さほど期待していた訳ではなかったのですが(汗)、思いのほか興味深く観ることができました。特に鳥海青児の作品は素晴らしかったですね。用意されていたパンフレットもしっかりしていて、美術館サイドの本気度を感じることができました。

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こちらは特集展「けずる絵、ひっかく絵」のパンフレット

帰りは、江の島海岸で車を停め、夕景を楽しんだ後に、のんびりと帰宅しました。国道一号線は事故で渋滞していましたが、それでも夜8時前には自宅に帰りつきました。

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江の島周辺から見た夕日。前を歩いているのは妻です。

こうして一日、のんびりと美術館を訪れることができて、良い気分転換となりました。また機会を見つけて美術館巡りをしようねと妻と話し合っているところです。


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