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チェリビダッケの「リスボン・ライブ」を入手しました [音楽を聴いている]

少し前の話になってしまって恐縮ですが、4月9日の日本経済新聞の日曜版「NIKKEI STYLE」の記事を読んで、正規盤が出ていることを知り、慌てて入手したのが「リスボン・ライブ」の名で知られる、1994年にポルトガルのリスボンで、チェリビダッケ(Sergiu Celibidache 1912~1996年)がミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮したブルックナーの交響曲第八番のライブ演奏のCD(二枚組)です。

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ブルックナー:交響曲第8番 セルジュ・チェリビダッケ(指揮)ミュンヘン・フィル(リスボン・ライヴ)

この録音は、長らくプライベート盤(海賊版)しかなかったことから、入手が非常に困難で、ネットオークションなどでも高値で取引される等、話題となっていたものです。今回、やっと正規盤が発売され、こうして簡単に入手できるようになりました。

以前にも書きましたが(その時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2013-09-24、この、ルーマニアに生まれドイツで活躍した指揮者チェリビダッケの晩年の演奏、特にブルックナーについては、テンポがとても遅いことで有名でして、そのせいもあってか、音楽がとても「空間的」に聴こえます。結果、ブルックナーのあの長大な音楽をまるで巨大な伽藍の中で聴いているような感覚に襲われることとなります。その魅力は悪魔的と言っても良いものでして、多くの熱狂的なファンに愛されました。

私は正直に言うと、交響曲は苦手な方でして、あまり好んで聴くことはありません。ただ、ブルックナーについては、たまに聴いてみようと思ったりすることがあります(前にブルックナーの交響曲を聴いた時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2021-04-20。以前の記事にも書きましたが、ブルックナーの音楽は私にとって、まさしく「夢」の音楽でして、どっぷりハマると超絶的に気持ちが良いのです。

さあ、いつ、この「リスボン・ライブ」を聴きましょうか? 実際、よっぱど時間的な余裕がある時でないと聴くことはできませんし、精神的にも落ち着いた時でないと、とてもブルックナーの音楽に付き合うことは出来ないと思います。なんだか当分の間は私の部屋のCDラックのこやしになってしまいそうですが(汗)、きちんと聴いた際にはこのブログに感想をアップしたいと思います。


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先週の土曜日、友人、知人と三人で横浜市鶴見区「ふれーゆ裏」での釣りを楽しみました [釣りをしている]

先週の土曜日、横浜市鶴見区の鶴見川河口に位置する「末広水際線プロムナード(通称「ふれーゆ裏」)」で、会社の友人、知人と三人で土手からの海釣りを楽しみました。

朝、JR鶴見駅からバスに乗り、横浜市営の温水プール「ふれーゆ」行きのバスに乗って釣り場へと向かいます。「ふれーゆ裏」は散歩コースとして整備されている公園のようなところで、柵もあって初心者でも釣りが楽しめるところです。さっそく午前中からサビキ釣りを行い、イワシ3尾やコノシロを釣ったところで、千葉県に住む会社の同期の友人が到着(彼と前回釣りに行った時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2021-11-29、その後、これから釣りを始めてみたいと思っていらっしゃるという、外部のコンサルタントの知人も到着。午後からは三人でサビキ釣りを楽しみました。

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こちらは私は到着した頃の「ふれーゆ裏」の様子。既に何人かの人たちが釣りを楽しんでいます。遠くベイブリッジなどを望められるのは横浜ならではです。

この場所は投げ釣りは禁止されていますので、サビキ釣りやヘチ釣り(落とし込み釣り)が中心となります。午後もイワシやコノシロが何匹か釣れ、それなりに釣りを楽しむことができました。友人、知人も順調に魚を釣っていて、友人は夕マズメの時にはアジを2尾ほど釣り上げていました。この日は天気も良く、本当に気持ちの良い釣りとなりました。私は朝から釣りをしていたので、かなり疲れましたが存分に楽しむことができました。

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私の釣り座の様子。ちなみに右の竿は「ホリデー磯 4号450PTS」、左の竿が「ラディックス 1.5号 530」、どちらもシマノの磯竿でして、リールは同じくシマノの「ネクサーブC3000HG」と以前、本牧海釣り施設で購入したノーブランドの2000番のもの(その時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2022-05-03)です。サビキ釣りですのでリールについては高性能なものは特に必要ありません。

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そして、こちらは仕掛けを確かめている友人。彼はこの日、(釣りを始めてから)初めてアジを釣り上げたとのことで、とても嬉しそうでした。

夜7時頃に撤収、友人の車(ハイエース、キャンピングカー仕様)に載せてもらってJR、京急鶴見駅付近まで移動、駅近くのドイツビール居酒屋で打ち上げをしました。私は、ドイツ赴任時代にも良く飲んだ、ドイツを代表する醸造所ビットブルガーの生ビール、友人と知人は同じくビットブルガーのノンアルコールビールを飲みながら、ジャーマンポテトやソーセージを食べ、ナポリタンやピザを食べて終了(お代は全て知人が支払ってくれました)、また一緒に釣りに行くことを誓い合いながら、それぞれ帰路に着きました。

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こちらがこの日訪れた「グレート ジャーマン クック 鶴見店」の店内の様子。三人でちょうど手前の丸いところに座り、ビールと料理を楽しみました。

残念だったのは、ついうっかりして自分の釣った魚の写真を撮り忘れたことです。私は結局、イワシとコノシロ、それぞれ5尾づつ程釣り上げました。ここのところ、東京湾ではコノシロが良く釣れているようです。ご存じのようにコノシロの幼魚は寿司屋でおなじみのコハダですが、私は結局、イワシと共に南蛮漬けにして(魚の下処理は私がしましたが、料理は妻が作ってくれました)頂きました。

次回は6月中旬の平日に、今度は、ちょうど「ゆれーゆ裏」の向かい側に位置する大黒海釣り施設で釣りをするつもりです。その時はサビキ釣りだけでなく、昨年末に購入しながら、未だ使ったことのない新品のシーバスロッドを使って(以前、このロッドを入手した時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2021-12-28ルアーフィッシングも楽しんでみようと思っています。また別の友人とも6月下旬にはまた船釣りに行く予定です。梅雨の時期なので、天気だけが心配ですが、これから存分に釣りを楽しもうと、今からワクワクしています。


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母が独りで住む九州、大分の実家に久しぶりに帰省しました(3) [旅をしている]

帰省中の水曜日には、母と一緒にドライブを楽しみました。母が、大分県と福岡県の県境にある、日本百景・日本二百名山の一つに数えられる英彦山に行ってみたいとのことでしたので、そこに行くことにしました。福岡に長く住んでいた母も私も、恥ずかしながら英彦山を訪れるのは初めてです。実家から大分自動車道に乗り、降りてからは、福岡県朝倉郡東峰村を通りました。ここは、昔、もう50年程前に今は亡き伯父の車に乗せて貰って何度も行った、数多くの小石原焼や高取焼の窯元があります。母と一緒に昔を懐かしがると共に、すっかり観光地のようになった村の変貌ぶりには驚かされました。そして、二時間程で目指す英彦山に到着、英彦山神宮奉幣殿に向かう英彦山スロープカーの花駅は廃校となった英彦山小学校の校舎が利用されており、その中の山伏文化財室には修験道時代の資料が展示されていて、非常に興味深かったです。

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こちらが英彦山スロープカー。窓から見える景色は雄大かつ美しかったです。

花駅からスロープカーに乗り、周りの雄大な景色を楽しみながら、10分足らずで終点となる神駅に到着。そこから暫く歩くと、すぐに英彦山神宮奉幣殿に着きました。下津宮まで行ったところで母を置いて、私一人で御本社への山道を登ってみたのですが、道が険しい上、母を独りであまり長い間待たせても申し訳ないと思い、途中500m程登ったところで引き返しました(汗)。ちゃんと登山用の靴や服装をしないと山の頂上、御本社には行けませんね。いやあ、甘く見ていました。反省しきりです。

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英彦山神宮奉幣殿

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英彦山神宮下津宮

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なんとか、山道をここまで登った証拠にと、撮った写真(汗)。

奉幣殿のところで待ってくれていた母と合流して、スロープカーに乗って花駅に戻り、車に乗り込むと行きに通った多くの窯元があるところまで戻りました。小石原焼協同展示場を見て、お土産にと小石原焼のお猪口を一つ、母に買ってもらった後、今後は日田に向かいます。

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こちらが母に買ってもらった小石原焼のお猪口。値段は4千5百円と、それなりに高かったのですが、色も形も良く、すっかり私のお気に入りとなりました。

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ドライブ当日の夜、お刺身と共に、小石原焼のお猪口で飲んだ大分の地酒。鷹来屋はもちろん美味しかったのですが、智恵美人が以前より美味しくなっていたのには驚かされました。ちなみに智恵美人を製造している中野酒造は実家近くにある蔵元です。

日田の日田醤油本店で母は愛用している「天然だしのもと」を購入、その後、車に乗って帰路に着きました。長時間、車を運転したので、さすがに少し疲れましたが、天気にも恵まれ、母と一緒に楽しいドライブができました。これでちょっとは親孝行できたかな? 母が喜んでくれたことを祈るばかりです。

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こちらが日田「日田醤油 本店」


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母が独りで住む九州、大分の実家に久しぶりに帰省しました(2)  [旅をしている]

今回の帰省時には、実家近くの温泉にも行きました。帰省初日の月曜に訪れたのが大分県杵築市にある民営の温泉である「北浜温泉」です。この温泉については昔から知ってはいたものの、こうして訪れたのは初めてとなります。温泉は内湯だけの素朴な共同浴場でして料金は大人300円、音質は単純温泉でして、約40度の源泉が掛け流しになっています。屋内にはここのオーナーの、なんともスピリチュアルなメッセージが壁一面に掲げられているのですが、まあ、そこは軽く通読するにとどめて、お風呂を楽しみました。

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まるで一般の家屋かと見間違うかのような「北浜温泉」の外観

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脱衣場の壁に貼られたスピリチュアルな掲示物(一部)

正直言って、ここの浴室は普通の家の大きめなお風呂と言っても過言ではないような規模でして、お湯もさほど熱くなくて気軽につかることができました。私にとっては長年の謎が遂に解き明かされて、万感の思いです。ありがとうございました。

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こちらが「北浜温泉」の浴槽

そして次の火曜日に訪れたのが同じく杵築市にあるJAおおいたが運営する「いこいの湯」です。実は月曜日に訪れようとしたのですが、ボイラーの工事のため休館となっていました。ここは男女別の浴室やサウナを備えた施設でして料金は450円、地下700メートルの深層より自噴するミネラルを豊富に含んだ「かけ流し」のお湯(単純温泉)が自慢の温泉です。成分に水酸化物イオン(ph9.5)が含まれているため、お肌にやさしく、肌がツルツルになります。私は久しぶりにこの湯につかったのですが、思いの外、気持ちがよく(汗)、改めて見直すこととなりました。ふうっ、気持ちよかったです。

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「いこいの湯」の外観

そして帰省最後の夜となる木曜日に、母と一緒に訪れたのが杵築市山香にある市営の鄙びた温泉施設「山香温泉センター」です。この温泉を訪れるのは2年ぶりです(前回行ったときの記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2020-03-11。通称「神塩温泉」と呼ばれ150年近くの歴史を誇るもので、泉質は塩化物泉の中でもナトリウムイオンや塩化物イオンの含有量が高い塩化物強塩泉。塩分濃度32度の源泉は海水より濃く、大分トップクラスとのこと。男女別の浴室を備え料金は440円(市内在住者は330円)でした。ここは名湯と言ってよいかと思います。お湯は少し濁っていて、2つの浴槽は温度が低めと高めに分けられています、私は最初はぬる湯、その後はあつ湯につかってしっかりと体を温めました。ここのお湯は本当に素晴らしいです。母もとても喜んでくれました。

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こちらが「山香温泉センター」

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施設の脇には、このような看板が掲げられていました(写真部分を左クリックして頂くと拡大して見ることができます)。

そして、私はここで思いもかけない方との再会を果たしました。それはなんと、以前、中世の古楽器「サルタリー」の制作をお願いしたカテリーナ古楽器研究所の主である松本さんです(以前、カテリーナ古楽器研究所を訪れたときの記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2021-04-16。彼はちょうど2週間のイギリスでの演奏旅行を終えて、この日、木曜日に山香に帰ってきたとのこと。幼いお嬢様と一緒にお湯を楽しんでいたところに突然、話しかけたので、彼もとてもびっくりされていたようでしたが、色々と近況をお伺いすると共に、次回の帰省時には私のサルタリーを持参してみてもらうことなど、カテリーナ古楽器研究所への再訪を約束しました。

こうして、思いがけない方との出会いなどもありながら、私は杵築市内の温泉施設を楽しみました。いやあ、やはり「山香温泉センター」は最高ですね。本当に良いお湯でした。


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母が独りで住む九州、大分の実家に久しぶりに帰省しました(1)  [釣りをしている]

先週、16日(月)から20日(金)までの5日間、母が独りで住む九州、大分の実家に帰省しました。前回帰省したのが2021年9月でしたので、8ヶ月ぶりとなります。今回は日程をゆったりと取ったので、のんびりとすることができ、私にとっても良いリフレッシュになりました。

帰省中、私が楽しんだのが釣りです。前回は、ほぼ全くの初心者で釣りを楽しむどころではありませんでしたので(そのときの記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2021-10-08、今回は万全の準備をして臨みました。スーツケースにはコンパクトロッド2本、リールや仕掛け、錘、折りたたみ式のバッカンやサビキ釣り用配合エサなども入れていたので、すぐにでも釣りをすることができます。さっそく帰省翌日の火曜日に、早朝5時半頃から昼前となる11時半頃まで、前回と同じ場所となる、実家から車で20分くらいのところにある日出港で足元でのサビキ釣りなどを楽しみました。

堤防では他にも何人かの人たちが釣りを楽しんでいます。さっそく私もバッカンに海水を汲み、竿にリールを取り付け、仕掛けや錘を釣糸に結び、釣りを始めます。すぐに竿にアタリがあり、リールを巻き上げるとスズメダイが針にかかっていました。ふうっ、これでなんとかボウズは逃れることができました。母に笑われずに済みそうです。その後も順調に釣り続け、小魚ばかりながらも、アジやイワシなども釣りあげて納竿となりました。

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この日は天気も良く、気持ちの良い釣りとなりました。ちなみに左のロッドはシマノの「ホリデーパック(10-270T)」、右のロッドはダイワの「CROSSBEAT SW(666TUL)」、どちらも振り出し式のコンパクトロッドでして、仕舞寸法は40〜45cm程度。スーツケースの中に容易に収まります。

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火曜日の釣果。スズメダイ11尾、イワシ6尾、アジ1尾を釣り上げました。

そして翌々日となる木曜日も、早朝6時頃から三時間ほど釣りを楽しみました。前回は足元のサビキ釣りが中心で、結果、小魚ばかりでしたので、今度は、少しでも大物を釣り上げようと、ぶっこみサビキ釣りを主に楽しみました。結果は散々でしたが、小さなタイの幼魚(チャリコ)を釣り上げてボウズを何とか逃れることができました。

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この日も曇り空ながら天気には恵まれました。ただ、近くに船が停泊していて釣り場は限られてしまっていました。

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木曜日の釣果、小さなタイの幼魚(チャリコ)1尾のみでした。母が早速アラ汁を作ってくれましたが、味はまあ、まずまずといった感じでした(苦笑)。

こうして、私は帰省中に2度、堤防でのサビキ釣りを楽しみました。せっかく大分に来たのですから、次回はフカセ釣りやカゴ釣りなども楽しんでみよう等と思っています。ただ、あまり、こうして釣りばかりしていると、(独り住まいをしている母を訪ねるという)帰省の意味がなくなってしまうので、ほどほどにしなくてはなりませんね。それでも、こうして九州、大分での釣りを楽しむことができたのは、私にとって、楽しい体験となりました。

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私が横浜に戻った後に、釣ったスズメダイを使って母が作ったマリネ。スズメダイは釣り人からはよく外道扱いされがちな魚ですが、食べるととても美味しいそうです。他にもイワシは塩焼きにし、アジは三枚におろして酢漬けにして食べて、とても美味しかったとのことでした。


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リヒテルが遺したバッハの平均律の録音について [私の好きなピアニスト]

以前、記事で、20世紀を代表する名ピアニストであるスヴャトスラフ・リヒテル(Sviatoslav Richter 1915〜1997年)が1991年に遺したバッハの諸作品の録音を紹介しましたが、リヒテルのバッハといえば、何といっても1970年から1973年にかけて3年がかりで録音された平均律全集が特に有名かと思います。

「リヒテルが1991年に遺したバッハの諸作品の録音について(1)」
 →https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2022-03-25
「リヒテルが1991年に遺したバッハの諸作品の録音について(2)」
 →https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2022-03-28
「リヒテルが1991年に遺したバッハの諸作品の録音について(3)」
 →https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2022-03-29

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リヒテル「平均律クラヴィーア曲集」(CD4枚組)

バッハの平均律クラヴィーア曲は音大ピアノ科の一次試験の課題曲となることが多く、受験生にとっても、このCDは必携のものとなっているようですが、クラシック音楽ファンにとっても、まさしく音楽芸術の至宝ともいうべきものかと思います。

リヒテルの平均律の録音については、ライブCDも遺されています。これは1973年7月、8月、オーストリアのインスブルック、ヴィルテン少年合唱団の本拠地としても知られるヴィルテン修道院付属教会でのもので、当時、リヒテル自身が放送録音から選んだシリーズで日本で発売されたものの、すぐに廃盤となってしまい、まさに「幻の録音」となっていました。その後2010年に正規中国盤(JVCライセンス盤)が発売され、それが一部、日本にも入荷されたことから(今ではオークションや中古CDショップでしか入手できないながらも)入手はなんとか可能なものとなっています。

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リヒテル「平均律クラヴィーア曲集 インスブルック・ライブ」(CD4枚組)

私は恥ずかしながら最近になって、このライブ盤のことを日経新聞の日曜版「NIKKEI The STYLE」の記事で知り、慌てて中古CDを安価で入手、ここ一ヵ月ばかり、良く聴いています。このライブ盤は、スタジオ録音と較べると(テンポの緩急や表情の起伏が大きく)トータルでが約19分も短く、ライブならではの迫力あるものとなっています。いやあ、こちらも素晴らしいですね。しかし、何という録音なのでしょう。あまりに曲、そして演奏のスケールが大きすぎて、一気に聴くのが憚られてしまいます。これを実際に聴いた聴衆はどんな気分だったのでしょう。果てしない宇宙空間に独りで漂っているような感じだったのかもしれません、ちょっと想像できないですね。

是非、機会があれば、こちらのライブ盤も聴いてみて下さい。残念ながら当盤自体はYoutubeにアップされていませんが、第一巻のみですが、1969年4月におけるモスクワでのライブ音源は聴くことができます。こちらも聴く人間の力が試される物凄い演奏かと思います。


こちらがYoutubeにアップされている「J.S. Bach, The Well-Tempered Clavier, Book 1 / Sviatoslav Richter ( 1969 )」。April 20 & 21, 1969 Live Recording, Great Hall of the Moscow Conservatoryとのことです。


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一泊二日で福岡に出張しました [旅をしている]

今週の火曜日から水曜日にかけて、一泊二日で福岡に出張しました。今回の出張は、行ってすぐに先方と打ち合わせをして、会食後ホテルに宿泊、翌日の午前中には東京に戻るという、時間的に余裕のあるものではありませんでした。

福岡までの往復は飛行機(JAL)のファーストクラスに乗りました。国内線とはいえ「ファーストクラス」と名付けられた座席に座ったのは、恥ずかしながら私にとって、これが生まれて初めての経験でして(汗)、食事を含め、快適な空の旅を楽しみました。これなら移動もさほど苦にはならないですね。

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こちらが飛行機内で提供された食事。上が行き、下が帰りの時のものです。

会食は福岡市内の有名割烹店で烏賊の活き造りや胡麻サバ、鯛茶漬けなどの福岡の郷土料理を頂きました。何といっても嬉しかったのは「おきゅうと」を食べることができたことです。私は幼少期を福岡市、そして小学校高学年から高校卒業まで北九州市で過ごしたのですが、おきゅうとは特に福岡市でよく食べられているもので、海藻であるエゴノリを干し、煮溶かして小判型に固めた食べ物です。自身の幼少期の思い出に思いを馳せながら、美味しく頂きました。

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割烹「よし田」で頂いた烏賊の活き造り。人によっては残酷という方もいらっしゃるかもしれませんが、実際、動いていました。

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こちらが会食時に頂いた日本酒。訪問先の方の御実家の蔵のお酒でして、多くの賞をとったものとのこと。本当に美味しかったです。

短い滞在でしたが、それでも懐かしい福岡市を訪れることができて、本当に嬉しかったです。


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ゴールデンウィーク最終日となる8日、家族水入らずでバーベキューとホームパーティーを楽しみました [食事をしている]

ゴールデンウィーク最終日となる8日、私たち家族四人(私、妻、娘二人)は午前中に、横浜、金沢八景の「海の公園」でバーベキューをしました。ここで家族で以前バーベキューを楽しんだのは、たしか、20年以上前だったかと思います。久しぶりの「海の公園」でしたが、風が強かったものの天気もまあまあ良く、私たちは久しぶりに家族水入らずでのバーベキューを楽しみました。

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当日のバーベキューの様子。私は帽子とサングラスのせいで不審者みたいになってしまっています(汗)。ちなみにここのバーベキュー場ではコンロ(木炭、着火剤付き)、日よけのテントなどを借りることができるので、手軽に利用することができます。私達も食材と飲み物以外は、すべて借りて行いました。

その後、車で近くのウェアハウス・クラブ(会員制倉庫型卸売・小売)であるコストコに行き、食料などを買い込んだ後、自宅に戻り、今度はホームパーティーの用意です。疲れた私が自室で昼寝をしている間に娘二人が料理をし、夜になると、さあ、ホームパーティの始まりです。この日は「母の日」ということもあり、娘たちは妻にプレゼントを渡し、私は台所の後片付けなどをしながら、家族全員で食事とお酒(ビールとワイン二本、日本酒)を存分に楽しみました。

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当日夜の食事の様子

久しぶりの家族水入らずの団欒でしたが、とても楽しく過ごすことができました。もう、ゴールデンウィークもおしまいですね。とはいえ、私は火曜日からは九州出張、来週の月曜日からは母のいる大分に帰省する予定でして、妻と次女は火曜日から伊勢に一泊二日のドライブを楽しむことになっています。少し天気が心配ですが、まだまだ楽しみは続く予定です。


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平塚市美術館で企画展「リアルのゆくえ」と特集展「けずる絵、ひっかく絵」を観ました [絵画を鑑賞している]

ゴールデンウィーク最中の5日、平塚市美術館で開催されている企画展「リアルのゆくえ」と特集展「けずる絵、ひっかく絵」を妻と二人で観ました。平塚市美術館を訪れるのは、ちょうど8年ぶりとなります(前回訪れた時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2014-05-07。特に企画展「リアルのゆくえ」については、NHKのEテレ「アートシーン」で紹介されているのを見て興味を持っていたこともあり、訪問を楽しみにしていました。

当日は、自宅から車で平塚に向かったのですが、渋滞に巻き込まれることもなくスムーズに到着、平塚市内のスペイン料理店「Sol Naciente(ソルナシエンテ)」で遅めの昼食をとった後、美術館へと向かいました。館内は空いていて、ゆっくりと作品を鑑賞することができました。

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こちらが「Sol Naciente(ソルナシエンテ)」で頂いたイカ墨のパエリア(二人前)。本当に美味しく、再訪を妻と誓いあった次第です。

今また写実ブームが到来しています。現代の作家が手がけた作品にも先祖返り的な要素が見受けられます。これは旧来の伝統的な写実が息づいている証です。連綿と続く写実の流れが、いわば間欠泉の様に、息吹となって彼らの作品を介して噴出しているのです。また、彼らの作品の中には近代的なものと土着的なものが拮抗し、新たな写実を模索している姿勢も見出せます。このような傾向は、高橋由一まで遡ることができます。
本展は、松本喜三郎らの生人形、高橋由一の油彩画を導入部として、現代の絵画と彫刻における写実表現を検証するものです。西洋の文脈のみではとらえきれない日本の「写実」が如何なるものなのか、またどのように生まれたのか、その手がかりを探ります。
(以上、平塚市美術館HP「市制90周年記念 リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと」の「詳細」からの引用)

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企画展「リアルのゆくえ」のパンフレット(表・裏)

私は、これらの展示物を非常に興味深く鑑賞しました。どの作品も本当に面白く、そしてそれらが持つ日本的な感性には感心させられます。これは素晴らしい企画展です。観ていて飽きることがありません。妻もとても面白いと感じた様子でして、二人で感想を言い合いながら、楽しい時間を過ごすことができました。特に秋山泉氏の、硬度の異なる鉛筆で描かれた作品には感銘を受けました。

もう一つの特集展「けずる絵、ひっかく絵」の方は、当初、さほど期待していた訳ではなかったのですが(汗)、思いのほか興味深く観ることができました。特に鳥海青児の作品は素晴らしかったですね。用意されていたパンフレットもしっかりしていて、美術館サイドの本気度を感じることができました。

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こちらは特集展「けずる絵、ひっかく絵」のパンフレット

帰りは、江の島海岸で車を停め、夕景を楽しんだ後に、のんびりと帰宅しました。国道一号線は事故で渋滞していましたが、それでも夜8時前には自宅に帰りつきました。

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江の島周辺から見た夕日。前を歩いているのは妻です。

こうして一日、のんびりと美術館を訪れることができて、良い気分転換となりました。また機会を見つけて美術館巡りをしようねと妻と話し合っているところです。


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GW直前の木曜日に本牧海づり施設で釣りを楽しみました [釣りをしている]

GW直前となる4月28日(木)、ちょうど会社の会議等の予定も入っていなかったことから、会社をお休みして神奈川県横浜市中区本牧ふ頭にある海釣り公園で一人で釣りを楽しみました。

この施設を利用するのは初めてです。朝早くに家をでて横浜駅のバスターミナルから、始発となる5時57分発の26系統「海づり桟橋行き」行きのバスに乗りました。平日にも関わらず多くの釣り人が乗車していて、バスは満席に近い状態です。30分ほど乗ると目的地となる終点に到着しました。

早速、一回券900円のチケットを自動販売機で購入して施設内へと入りました。もう既に多くの人が釣りを楽しんでいます。勝手が分からない私も、なんとか新護岸釣り場の先っぽで荷物を解き、釣りをはじめました。

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写っている竿はシマノの「ホリデー磯 4号450PTS」です。

しかしながら、この日は風がとても強く、波も高い状態で、のんびり釣りを楽しむどころではありません(汗)。それでも何とかサビキ釣りならできそうだったので、これに専念することにしました。どうも服装の選択を間違えたようです。(この日着ていた)長袖の少し厚手のシャツでは寒すぎます。それでも我慢して釣りを続けました。そして、もう一本、竿を出そうとした(この施設では一人二本まで竿を出すことができます)時に、持ってきたリールが破損していて使い物にならないことに気づきました。寒さも相まって心が折れかけたのですが、とりあえず気を取り直して、管理棟内の売店に行ってみると、安物のカッパとリール(2号糸付き)が売られていたので、これらを購入。釣り場に戻って、カッパの上着を着て、新しいリールをつけて、二本目の竿を出して、やっと何とか落ち着くことができました。

この日は、天気の影響もあってか、周りもほとんど釣れていません。私は午後2時半頃まで粘り、なんとかカタクチイワシ13匹程度を釣って納竿となりました。

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私がこの日釣った魚。翌日、妻が南蛮漬けを作ってくれて美味しく頂くことができました。

なんだか私が散々な目にあったように思われる方もいるかもしれませんが、決してそんなことはなく、私はとても楽しい時間を過ごしました。さすが専用の海釣り施設だけあって、売店や食堂、トイレなどが完備されていて、とても過ごしやすいですし、海に向かって釣り糸を垂らしているだけで良い気分転換になります。波、風共に強かったものの、小ぶりながらも魚も釣ることができて、それなりに満足です。

その後、小一時間ほどかけて荷物をまとめ、海釣り施設近くのバス停からバスに乗り、夕方5時前に横浜駅に到着。駅近くの商業施設「横浜ポルタ」の地下一階、レストランフロアの沖縄料理屋で一人、おつまみとビールを楽しんでいると、つい先日、御母堂がお亡くなりになられたばかりの友人から電話があり、「今日、告別式も終わったので、これから一緒に呑まないか?」とのこと。友人は大船駅近くにいるということで、沖縄料理屋で待っているよと伝えたところ、6時前には彼も到着、合流することができ、二人で改めて飲み会のスタートです。彼は普段はお酒を呑まないのですが、この日は生ビールを一杯、その後はノンアルコールビール、私はビールとハイボールを飲みながら、二人で近況を語り合いました。釣り姿の私と喪服姿の友人との飲み会は、周りから見たらとても奇妙に感じられたかもしれませんが、そんなことも気にせず、私たちは久しぶりの再会を喜びあいました。

こうして私はGW直前の平日を楽しく過ごしました。


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