BGM代わりにYoutubeにアップされているグルジエフのピアノ作品集を良く聴いています [音楽を聴いている]
前に、アルメニア共和国生まれの神秘主義者で、作曲家、舞踏家としても知られ、主にロシア、フランス、アメリカなどで活動したゲオルギイ・イヴァノヴィチ・グルジエフ(George Ivanovich Gurdjieff 1866〜1949年)の音楽もハマっていることを記事にしましたが(その記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2024-02-29)、今でも、BGM代わりにYoutubeにアップされているグルジエフのピアノ作品集を聴いています(実はインターネット音楽配信サービス「Spotify」でも同じ音源を聴くことができ、最近は専らそちらで聴いています)。
私が聴いているのは「Gurdjieff / De Hartmann: Complete Music for the Piano」という動画です。全部通して聞くと7時間22分強にもなる長尺のものですが、聴いていて飽くことがありません。
こちらがYoutubeにアップされている「Gurdjieff / De Hartmann: Complete Music for the Piano」
収められている内容は大きく
「Asian Songs and Rhythms」
「Music of the Sayyids and the Dervishes」
「Hymns, Prayers, and Rituals」
「Hymns from a Great Temple and other Selected Works Hymns from a Great Temple」
「Fragments from The Struggle of the Magicians」
「Early Pieces」
「Selected Works」
といった曲集が入っています(細かい曲名や内容、及び時間等についてはYoutubeのコメント欄の一番最初に「Tracklist」として載っていますので、そちらをご参照ください)。
グルジエフの、民族音楽収集家としての側面を聴きたいのであれば「Asian Songs and Rhythms」「Music of the Sayyids and the Dervishes」、彼の神秘主義者、宗教者としての音楽を聴きたいのであれば「Hymns, Prayers, and Rituals」「Hymns from a Great Temple and other Selected Works Hymns from a Great Temple」「Fragments from The Struggle of the Magicians」といった曲集をお聴きになれば良いかと思います。
彼の音楽を「辺境の音楽」「(異端の)宗教音楽」という言葉で、簡単に片付けるには余りにもったいないというか、とても豊かな音楽世界がここにはあります。是非、一度、耳を傾けてみて下さい。驚かれることかと思います。
ちなみにこの動画、「Complete Music for the Piano」と謳っていますが、実際、彼は300を優に超えるピアノ曲を遺したということですので、実際にこの動画に収められているのは半分程度ということになります。いつか、彼の全作品を聴く機会が得られる日が来ることを願っています。
私が聴いているのは「Gurdjieff / De Hartmann: Complete Music for the Piano」という動画です。全部通して聞くと7時間22分強にもなる長尺のものですが、聴いていて飽くことがありません。
こちらがYoutubeにアップされている「Gurdjieff / De Hartmann: Complete Music for the Piano」
収められている内容は大きく
「Asian Songs and Rhythms」
「Music of the Sayyids and the Dervishes」
「Hymns, Prayers, and Rituals」
「Hymns from a Great Temple and other Selected Works Hymns from a Great Temple」
「Fragments from The Struggle of the Magicians」
「Early Pieces」
「Selected Works」
といった曲集が入っています(細かい曲名や内容、及び時間等についてはYoutubeのコメント欄の一番最初に「Tracklist」として載っていますので、そちらをご参照ください)。
グルジエフの、民族音楽収集家としての側面を聴きたいのであれば「Asian Songs and Rhythms」「Music of the Sayyids and the Dervishes」、彼の神秘主義者、宗教者としての音楽を聴きたいのであれば「Hymns, Prayers, and Rituals」「Hymns from a Great Temple and other Selected Works Hymns from a Great Temple」「Fragments from The Struggle of the Magicians」といった曲集をお聴きになれば良いかと思います。
彼の音楽を「辺境の音楽」「(異端の)宗教音楽」という言葉で、簡単に片付けるには余りにもったいないというか、とても豊かな音楽世界がここにはあります。是非、一度、耳を傾けてみて下さい。驚かれることかと思います。
ちなみにこの動画、「Complete Music for the Piano」と謳っていますが、実際、彼は300を優に超えるピアノ曲を遺したということですので、実際にこの動画に収められているのは半分程度ということになります。いつか、彼の全作品を聴く機会が得られる日が来ることを願っています。
2024-03-29 12:10
韓国の女流ピアニスト、クロエ・ムンが弾くシューベルト即興曲のライブ動画を観ました [音楽を聴いている]
前の記事で、ブラジルの女流ピアニストであるギオマール・ノヴァエス(Guiomar Novaes 1895~1979年)が録音したモーツァルトのピアノソナタ、第11番、15番、5番とロンドが収められたレコードのことを書きましたが、記事にアップしようとYoutubeのノヴァエスの動画を探していた時に、誤って別の動画をクリックしてしまい、偶然、観たのが、韓国の女流ピアニスト、クロエ・ムンが弾くシューベルト即興曲(D.899/D.935 全8曲)のライブ動画です。
→https://www.youtube.com/watch?v=m9HSZeHjc_I&t
「F. Schubert Complete Impromptus, D899, D.935 - Chloe Jiyeong Mun 문지영」。2020年6月30日、Kumho Art Hallでのライブ演奏です。動画をそのまま貼り付けようとしたのですが、出来ない仕様になっていたので、リンク先を載せておきます。
最初は何気なく観ていて、すぐ止めようなどと思っていたのですが、いつの間にか私は、その見事な演奏に釘付けになってしまいました。その特徴を簡潔に言えば「豊かで美しいピアノの音に彩られた、自然かつ音楽性に満ちた表現」と言えば良いのでしょうか? シューベルトがこれらの曲を作曲していた時に、彼自身の頭の中に響いていた音楽は、こういう音ではなかったのかと思わせるものがあります。
私は小学生のころから、この曲集が大好きでして、ケンプ、ヘブラー、エッシェンバッハ、シュナーベル、エトヴィン・フィッシャー、ツィマーマン、グルダ、デムス、ブレンデル、バレンボイム、ルプー、ペライアといった、これまで多くのピアニストの演奏を聴いてきたのですが、クロエ・ムンの演奏は、それらにひけを取るどころか、同等もしくはそれ以上に魅力的な、本当に素晴らしい演奏だと思います。
クロエ・ムン(Chloe Mun 1995年~)は。
韓国の全羅南道麗水市で生まれた。6歳からピアノを習い始め、12歳まで地元の麗水市のピアノ学校で学んだ。その後、国内のいくつかのコンクールで頭角を現し、2009年には第8回若いピアニストのための国際コンクール「アルトゥール・ルービンシュタイン・イン・メモリアム」で優勝。2012年、ドイツのエトリンゲン国際若手ピアニストコンクールで優勝。2010年からは、ピアニストのキム・デジンの指導を受け、韓国芸術総合学校の大学院で学んだ。第3回高松国際ピアノコンクール優勝。2014年にスイスのジュネーヴ国際コンクールで優勝した後、2015年にイタリアのブゾーニ国際コンクールでも優勝(アジア人初の第1位)。それ以降、アレクサンダー・シェリー、ヴァレンティナ・ペレッギ、ディートリッヒ・パレデス、マッシモ・ベルやチョン・ミョンフンなど、国際的に有名なオーケストラや指揮者と共演している。2017年には、指揮者ベンジャミン・バイル率いるハイドン・オーケストラとイタリア・ツアーを行った。また、世界各地で室内楽やリサイタルを積極的に行っている。2017年にはドイツ・グラモフォンからデビューアルバムをリリース。(以上「Musician Clippy」における紹介文の引用)
とのことで(私は今まで、彼女のことを全く知りませんでした)、Youtubeには彼女の他の演奏もアップされていますが、どれもとても素晴らしいものばかりです。
こうして私は偶然ながらも、一人の才能に溢れた素晴らしい女流ピアニストを知ることができました。日本でリサイタルをしてくれる日が来るのを心待ちにしています。
Chloe Jiyeong Mun
→https://www.youtube.com/watch?v=m9HSZeHjc_I&t
「F. Schubert Complete Impromptus, D899, D.935 - Chloe Jiyeong Mun 문지영」。2020年6月30日、Kumho Art Hallでのライブ演奏です。動画をそのまま貼り付けようとしたのですが、出来ない仕様になっていたので、リンク先を載せておきます。
最初は何気なく観ていて、すぐ止めようなどと思っていたのですが、いつの間にか私は、その見事な演奏に釘付けになってしまいました。その特徴を簡潔に言えば「豊かで美しいピアノの音に彩られた、自然かつ音楽性に満ちた表現」と言えば良いのでしょうか? シューベルトがこれらの曲を作曲していた時に、彼自身の頭の中に響いていた音楽は、こういう音ではなかったのかと思わせるものがあります。
私は小学生のころから、この曲集が大好きでして、ケンプ、ヘブラー、エッシェンバッハ、シュナーベル、エトヴィン・フィッシャー、ツィマーマン、グルダ、デムス、ブレンデル、バレンボイム、ルプー、ペライアといった、これまで多くのピアニストの演奏を聴いてきたのですが、クロエ・ムンの演奏は、それらにひけを取るどころか、同等もしくはそれ以上に魅力的な、本当に素晴らしい演奏だと思います。
クロエ・ムン(Chloe Mun 1995年~)は。
韓国の全羅南道麗水市で生まれた。6歳からピアノを習い始め、12歳まで地元の麗水市のピアノ学校で学んだ。その後、国内のいくつかのコンクールで頭角を現し、2009年には第8回若いピアニストのための国際コンクール「アルトゥール・ルービンシュタイン・イン・メモリアム」で優勝。2012年、ドイツのエトリンゲン国際若手ピアニストコンクールで優勝。2010年からは、ピアニストのキム・デジンの指導を受け、韓国芸術総合学校の大学院で学んだ。第3回高松国際ピアノコンクール優勝。2014年にスイスのジュネーヴ国際コンクールで優勝した後、2015年にイタリアのブゾーニ国際コンクールでも優勝(アジア人初の第1位)。それ以降、アレクサンダー・シェリー、ヴァレンティナ・ペレッギ、ディートリッヒ・パレデス、マッシモ・ベルやチョン・ミョンフンなど、国際的に有名なオーケストラや指揮者と共演している。2017年には、指揮者ベンジャミン・バイル率いるハイドン・オーケストラとイタリア・ツアーを行った。また、世界各地で室内楽やリサイタルを積極的に行っている。2017年にはドイツ・グラモフォンからデビューアルバムをリリース。(以上「Musician Clippy」における紹介文の引用)
とのことで(私は今まで、彼女のことを全く知りませんでした)、Youtubeには彼女の他の演奏もアップされていますが、どれもとても素晴らしいものばかりです。
こうして私は偶然ながらも、一人の才能に溢れた素晴らしい女流ピアニストを知ることができました。日本でリサイタルをしてくれる日が来るのを心待ちにしています。
Chloe Jiyeong Mun
2024-03-27 19:08
ノヴァエスのモーツァルト、ピアノ独奏曲のレコードを入手し、聴いてみました [音楽を聴いている]
少し前の話になりますが、2月下旬に、ネットオークションでブラジルの女流ピアニストであるギオマール・ノヴァエス(Guiomar Novaes 1895~1979年)が録音したモーツァルトのピアノソナタ、第11番、15番、5番とロンドが収められたレコード(米VOX、オリジナル盤 1955年発売)を入手、自室でじっくりと聴いてみました。
こちらが、今回私が入手したノヴァエスの弾く「モーツァルト ピアノソナタ、ロンド」のレコード(米VOX、オリジナル盤)
私のような、モーツァルトのピアノ独奏曲の演奏に、孤独感や焦燥感、諦念といった、何か別の意味合いを求めてしまう、そういう演奏を好む人にとっては、もしかしたら、あまり魅力的には感じられないのかも知れません。とはいえ、さすがは「20世紀の最も偉大なピアニストの一人に数えられている」(以上、Wikepedia解説文からの引用)ピアニストだけあって、音楽性豊かな正統的な演奏という言葉がぴったりでして、文句のつけようがありません。
こうして彼女の演奏を聴いて、いつも思うことは、彼女の演奏はもっと日本で知られるべきだということです。一部の好事家だけのものにしておくのは、あまりにも勿体ないと思えてなりません。
こちらはYoutubeにアップされている「Guiomar Novaes performs Mozart (1941-1953)」。ピアノソナタ2曲の第二楽章、そしてロンド(K.511)の演奏です。
こちらが、今回私が入手したノヴァエスの弾く「モーツァルト ピアノソナタ、ロンド」のレコード(米VOX、オリジナル盤)
私のような、モーツァルトのピアノ独奏曲の演奏に、孤独感や焦燥感、諦念といった、何か別の意味合いを求めてしまう、そういう演奏を好む人にとっては、もしかしたら、あまり魅力的には感じられないのかも知れません。とはいえ、さすがは「20世紀の最も偉大なピアニストの一人に数えられている」(以上、Wikepedia解説文からの引用)ピアニストだけあって、音楽性豊かな正統的な演奏という言葉がぴったりでして、文句のつけようがありません。
こうして彼女の演奏を聴いて、いつも思うことは、彼女の演奏はもっと日本で知られるべきだということです。一部の好事家だけのものにしておくのは、あまりにも勿体ないと思えてなりません。
こちらはYoutubeにアップされている「Guiomar Novaes performs Mozart (1941-1953)」。ピアノソナタ2曲の第二楽章、そしてロンド(K.511)の演奏です。
2024-03-27 10:20
アニャ・レヒナーの弾く、グルジエフの音楽にハマっています [音楽を聴いている]
ふとしたきっかけで、インターネット音楽配信サービス「Spotify」でドイツ生まれのチェリスト、アニャ・レヒナー(Anja Lechner 1961年〜)の録音を聴き、アルメニア共和国生まれの神秘主義者で、作曲家、舞踏家としても知られ、主にロシア、フランス、アメリカなどで活動したゲオルギイ・イヴァノヴィチ・グルジエフ(George Ivanovich Gurdjieff 1866〜1949年)の音楽を知りました。
グルジエフは、ロシアの作曲家であるトーマス・ド・ハートマン(1885〜1956年)との共作で、数々のピアノ曲を残した。ハートマンの手記によると、グルジエフはピアノを一本指で弾くことで、あるいは口笛によって旋律を指示し、ハートマンがそれを展開させていくと、さらにグルジエフが新しいパートを加えるなどして、曲が生み出されていった。(以上「Wikipedia」解説文からの引用です)
彼の作曲の動機は自らの教義を実践するためのものだったそうで、彼自身がユーラシアをくまなく旅をした中で採集した音楽を、彼なりに消化し、弟子のハルトマンに伝え、ハルトマンが採譜しながら二人で作曲したということのようです。
彼の音楽は神秘的かつ宗教色に溢れたもので、チェロとピアノによる演奏ながら、私が知る、西洋音楽(クラシック音楽)とはかなり異なった趣きがあります。「風の民」の音楽と言えば良いのでしょうか、非常に静的でありながらドラマティック、かつ悲劇的な物語性を感じます。
私が聴いたのはアニャ・レヒナーが、2003年にギリシャ出身のピアニストで作曲家でもあるヴァシリス・ツァブロプーロス(Vassilis Tsabropoulos 1966年〜)と共演した「Chants,Hymns and Dances(聖歌、讃歌、舞踊)」と、同じく彼女が、2014年にフランスのジャズ・ピアニストで作曲家のフランソワ・クチュリエ(Francois Couturier 1950年〜)と共演した「Moderato cantabile」(どちらもECMレーベル)です。
「Chants, Hymns and Dances(聖歌、讃歌、舞踊)」
「Moderato cantabile」
前者にはグルジエフ以外に共演者であるツァブロプーロスの作品、後者も共演者のクチュリエの作品、そしてトルコ生まれでアルメニア国籍の司祭、音楽学者、作曲家であり歌手、合唱指揮者でもあったコミタス(Vartapet Komitas 1869〜1935年)、スペインの作曲家モンポウ(Federico Mompou 1893〜1987年)の作品も演奏されています。どちらも、内容は非常に個性的かつ音楽的魅力に満ちたもので、まったく飽くことがありません。特に前者の「Chants,Hymns and Dances」には多くのグルジエフの音楽が収められているので、彼の音楽を知るには、まずこちらから聴いてみることをお勧めします。
世界には多くの、私がまだ知らない素晴らしい音楽があります。今回、彼の音楽を知ることができて、本当に良かったです。
こちらはYoutubeにアップされている「Gurdjieff Chants "Hymns and Dances" - 01」
グルジエフは、ロシアの作曲家であるトーマス・ド・ハートマン(1885〜1956年)との共作で、数々のピアノ曲を残した。ハートマンの手記によると、グルジエフはピアノを一本指で弾くことで、あるいは口笛によって旋律を指示し、ハートマンがそれを展開させていくと、さらにグルジエフが新しいパートを加えるなどして、曲が生み出されていった。(以上「Wikipedia」解説文からの引用です)
彼の作曲の動機は自らの教義を実践するためのものだったそうで、彼自身がユーラシアをくまなく旅をした中で採集した音楽を、彼なりに消化し、弟子のハルトマンに伝え、ハルトマンが採譜しながら二人で作曲したということのようです。
彼の音楽は神秘的かつ宗教色に溢れたもので、チェロとピアノによる演奏ながら、私が知る、西洋音楽(クラシック音楽)とはかなり異なった趣きがあります。「風の民」の音楽と言えば良いのでしょうか、非常に静的でありながらドラマティック、かつ悲劇的な物語性を感じます。
私が聴いたのはアニャ・レヒナーが、2003年にギリシャ出身のピアニストで作曲家でもあるヴァシリス・ツァブロプーロス(Vassilis Tsabropoulos 1966年〜)と共演した「Chants,Hymns and Dances(聖歌、讃歌、舞踊)」と、同じく彼女が、2014年にフランスのジャズ・ピアニストで作曲家のフランソワ・クチュリエ(Francois Couturier 1950年〜)と共演した「Moderato cantabile」(どちらもECMレーベル)です。
「Chants, Hymns and Dances(聖歌、讃歌、舞踊)」
「Moderato cantabile」
前者にはグルジエフ以外に共演者であるツァブロプーロスの作品、後者も共演者のクチュリエの作品、そしてトルコ生まれでアルメニア国籍の司祭、音楽学者、作曲家であり歌手、合唱指揮者でもあったコミタス(Vartapet Komitas 1869〜1935年)、スペインの作曲家モンポウ(Federico Mompou 1893〜1987年)の作品も演奏されています。どちらも、内容は非常に個性的かつ音楽的魅力に満ちたもので、まったく飽くことがありません。特に前者の「Chants,Hymns and Dances」には多くのグルジエフの音楽が収められているので、彼の音楽を知るには、まずこちらから聴いてみることをお勧めします。
世界には多くの、私がまだ知らない素晴らしい音楽があります。今回、彼の音楽を知ることができて、本当に良かったです。
こちらはYoutubeにアップされている「Gurdjieff Chants "Hymns and Dances" - 01」
2024-02-29 11:00
大阪出張時に入手した中古レコードについて(2) [音楽を聴いている]
以前の記事で2月2日(金)から3日(土)にかけて、一泊二日で大阪に出張し、北区堂山町にある「ディスクユニオン 大阪店・大阪クラシック店」で中古レコードを物色、クラシック音楽の中古レコードを二枚、ジャズの中古レコードを一枚購入したことを書きましたが(その記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2024-02-13)、今回のその中から、ジャズのレコードを紹介したいと思います。
それは「FOUR ALTOS」という名の、1957年に録音されたプレスティッジ・レーベルの企画物のレコードでして、その名の通り、当時の若手4人のアルトサックスプレーヤー、フィル・ウッズ(Phil Woods 1931~2015年)、ジーン・クイル(Gene Quill 1927~1988年)、サヒブ・シハブ(Sahib Shihab 1925~1989年)、ハル・ステイン(Hal Stein 1928~2008年)の競演盤となっています。といってもバトルをしている訳ではなく、4人のアンサンブルの後、それぞれがソロを吹くといった感じで、チャーリー・パーカーの正当的な後継者よろしく、それぞれ、とても気持ちの良いブローを聴かせてくれます(ただ、私の駄耳ではどのソロを誰が演奏しているかは全く分かりませんでした)。
こちらが今回私が入手した「FOUR ALTOS」(日本ビクター国内盤 中古レコード)
実はこのアルバムにおいて、もっとも注目すべきはピアノのマル・ウォルドロン(Mal Waldron 1925~ 2002年)ではないかと思います。実際、このアルバムではA面一曲目の「Pedal Eyes」とB面の最後の「Staggers」の二曲を提供している上、どの曲においても彼のセンスに満ちたピアノは本当に印象的でした。
レコード会社の企画物というと、ハナから馬鹿にする方もいるようですが、このアルバムについては、私自身、聴いていて、とても楽しく感じましたし、なかなかの佳作だと思いました。
実は、ジャケットデザイン(一番上の電線にとまっている、これから飛び立とう4羽の鳥「バード」をあらわしています)に惹かれて、つい買ってしまったレコードなのですが、楽しい音楽体験を得ることができました。機会があれば、是非、ジャズ喫茶店などでリクエストして聴いてみて下さい。「なかなか、いいセンスしてるね」などと、お店のマスターに褒められるかもしれませんよ(笑)。
こちらはYoutubeにアップされている「Pedal Eyes - Woods, Quill, Shihab, Stein」
それは「FOUR ALTOS」という名の、1957年に録音されたプレスティッジ・レーベルの企画物のレコードでして、その名の通り、当時の若手4人のアルトサックスプレーヤー、フィル・ウッズ(Phil Woods 1931~2015年)、ジーン・クイル(Gene Quill 1927~1988年)、サヒブ・シハブ(Sahib Shihab 1925~1989年)、ハル・ステイン(Hal Stein 1928~2008年)の競演盤となっています。といってもバトルをしている訳ではなく、4人のアンサンブルの後、それぞれがソロを吹くといった感じで、チャーリー・パーカーの正当的な後継者よろしく、それぞれ、とても気持ちの良いブローを聴かせてくれます(ただ、私の駄耳ではどのソロを誰が演奏しているかは全く分かりませんでした)。
こちらが今回私が入手した「FOUR ALTOS」(日本ビクター国内盤 中古レコード)
実はこのアルバムにおいて、もっとも注目すべきはピアノのマル・ウォルドロン(Mal Waldron 1925~ 2002年)ではないかと思います。実際、このアルバムではA面一曲目の「Pedal Eyes」とB面の最後の「Staggers」の二曲を提供している上、どの曲においても彼のセンスに満ちたピアノは本当に印象的でした。
レコード会社の企画物というと、ハナから馬鹿にする方もいるようですが、このアルバムについては、私自身、聴いていて、とても楽しく感じましたし、なかなかの佳作だと思いました。
実は、ジャケットデザイン(一番上の電線にとまっている、これから飛び立とう4羽の鳥「バード」をあらわしています)に惹かれて、つい買ってしまったレコードなのですが、楽しい音楽体験を得ることができました。機会があれば、是非、ジャズ喫茶店などでリクエストして聴いてみて下さい。「なかなか、いいセンスしてるね」などと、お店のマスターに褒められるかもしれませんよ(笑)。
こちらはYoutubeにアップされている「Pedal Eyes - Woods, Quill, Shihab, Stein」
2024-02-15 14:18
大阪出張時に入手した中古レコードについて(1) [音楽を聴いている]
前の記事で2月2日(金)から3日(土)にかけて、一泊二日で大阪に出張し、北区堂山町にある「ディスクユニオン 大阪店・大阪クラシック店」で中古レコードを物色、クラシック音楽の中古レコードを二枚、ジャズの中古レコードを一枚購入したことを書きましたが(その記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2024-02-13)、今回のその中の一枚を紹介したいと思います。
それは「MENDELSSOHN RECITAL」という、ブラジルの女流ピアニストであるギオマール・ノヴァエス(Guiomar Novaes 1895~1979年)が演奏したレコード(米VOXオリジナル盤 1961年発売)でして、ジャケットは痛みが目立ったものの、690円という売値に惹かれて購入しました(汗)。
こちらが、私が入手したギオマール・ノヴァエス「MENDELSSOHN RECITAL」。ジャケットは痛みがありますが、レコードの方は傷一つない美しいものでした。この時期のレコードは厚みがあり、手にすると、ずっしりとした重さが感じられ、それだけで嬉しくなってしまいます。
ギオマール・ノヴァエスは日本では余り知られていないようですが、「20世紀の最も偉大なピアニストの一人に数えられている」(以上、Wikepedia解説文からの引用)、私が大好きなピアニストです。さっそく出張から帰った当日の夜、横浜の自室で一人、じっくりと聴いてみたのですが、何といえば良いのでしょう。ピアノの豊潤な響きに満ちた、ロマンティックながらも、落ち着いた佇まいが見事な演奏でした。聴いているうちに、時空が歪むというか、まったく別の時間軸が目の前に出現したかのような錯覚を覚えます。私が、これまで聴いた無言歌集の録音の中で、一番、素晴らしいものかもしれません。本当に驚かされました。
前にも書きましたが、彼女の録音の多くはCDで復刻されており、私も何枚かのCDを持っているのですが、何故か米VOXの復刻盤のCDは、オリジナルのものと比べると音が貧弱になってしまっていて、彼女の演奏の本来の魅力を十二分に伝えるものになっていないように感じられる点は本当に残念です。機会があれば、是非、オリジナルのレコードで、彼女の演奏を聴いてみて欲しいと思います。
私が歳を取ったということなのでしょうか、最近はメンデルスゾーンの無言歌集やブラームスの間奏曲といった、ピアノの小曲に心を惹かれることが多くなってきました。音楽に求めるものが若い時とはかなり変わってきたのを感じます。まあ、そういうことなのでしょう。
こちらはYoutubeにアップされている「Guiomar Novaes plays Gluck - Sgambati Melodie from "Orfeo e Euridice"」。1969年のリオデジャネイロでのライブ演奏(おそらくアンコール曲かと思われます)です。本文で紹介したノヴァエスの無言歌集については現在、CD化はされていないようです。Sportifyでは同録音と思われる演奏を聴くことはできますが、米オリジナル盤と比べると曲順が変わっていて、音質も少し劣っているように感じられます。残念です。
それは「MENDELSSOHN RECITAL」という、ブラジルの女流ピアニストであるギオマール・ノヴァエス(Guiomar Novaes 1895~1979年)が演奏したレコード(米VOXオリジナル盤 1961年発売)でして、ジャケットは痛みが目立ったものの、690円という売値に惹かれて購入しました(汗)。
こちらが、私が入手したギオマール・ノヴァエス「MENDELSSOHN RECITAL」。ジャケットは痛みがありますが、レコードの方は傷一つない美しいものでした。この時期のレコードは厚みがあり、手にすると、ずっしりとした重さが感じられ、それだけで嬉しくなってしまいます。
ギオマール・ノヴァエスは日本では余り知られていないようですが、「20世紀の最も偉大なピアニストの一人に数えられている」(以上、Wikepedia解説文からの引用)、私が大好きなピアニストです。さっそく出張から帰った当日の夜、横浜の自室で一人、じっくりと聴いてみたのですが、何といえば良いのでしょう。ピアノの豊潤な響きに満ちた、ロマンティックながらも、落ち着いた佇まいが見事な演奏でした。聴いているうちに、時空が歪むというか、まったく別の時間軸が目の前に出現したかのような錯覚を覚えます。私が、これまで聴いた無言歌集の録音の中で、一番、素晴らしいものかもしれません。本当に驚かされました。
前にも書きましたが、彼女の録音の多くはCDで復刻されており、私も何枚かのCDを持っているのですが、何故か米VOXの復刻盤のCDは、オリジナルのものと比べると音が貧弱になってしまっていて、彼女の演奏の本来の魅力を十二分に伝えるものになっていないように感じられる点は本当に残念です。機会があれば、是非、オリジナルのレコードで、彼女の演奏を聴いてみて欲しいと思います。
私が歳を取ったということなのでしょうか、最近はメンデルスゾーンの無言歌集やブラームスの間奏曲といった、ピアノの小曲に心を惹かれることが多くなってきました。音楽に求めるものが若い時とはかなり変わってきたのを感じます。まあ、そういうことなのでしょう。
こちらはYoutubeにアップされている「Guiomar Novaes plays Gluck - Sgambati Melodie from "Orfeo e Euridice"」。1969年のリオデジャネイロでのライブ演奏(おそらくアンコール曲かと思われます)です。本文で紹介したノヴァエスの無言歌集については現在、CD化はされていないようです。Sportifyでは同録音と思われる演奏を聴くことはできますが、米オリジナル盤と比べると曲順が変わっていて、音質も少し劣っているように感じられます。残念です。
2024-02-14 15:08
中古のクラシック音楽のレコード(二枚)を入手しました(2) [音楽を聴いている]
(この記事は前の記事からの続きとなります。興味のある方は「中古のクラシック音楽のレコード(二枚)を入手しました(1)」→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2024-01-11からご覧ください)
そして、もう一枚の中古レコードは、フランス人ピアニスト、ミシェル・ベロフ(Michel Béroff 1950年~)が20代、1976年に録音した「バルトーク作品集」です。このLPは私が高校時代、クラシック音楽に夢中になっていた時に、レコード購入にあたって参考にしていた諸井誠著「ピアノ名曲名盤100」(音楽之友社)で紹介されていて、当時、入手したいと思っていたレコードでした。今回、店頭で見つけたときには、何とも懐かしくて、思わず購入してしまったという訳です。
こちらが私が入手した中古レコード(国内盤)。リヒテル同様、価格は500円(税抜き)でした。
このレコードには「ピアノソナタ」「戸外にて」「6つのルーマニア民族舞曲」「15のハンガリー農民歌」「6つのブルガリア舞曲」が収められているのですが、何といっても聴きどころは1926年に作曲された「ピアノソナタ」「戸外にて」です。バルトーク(Bartók Béla 1881~1945年)の作曲時から50年後に、若きベロフがこれらを「古典」として捉え、知的なアプローチを試みた、ある意味、エポックメーキングなレコードと言えると思います。
こうして、このレコードが出てから50年近く経った今になって聴いた訳ですが、聴いてみて、演奏が全く古臭く感じられず、その輝きが失われていないことに驚かされました。そして、これまで私はバルトークの熱心な聴き手ではなかったのですが、改めて、その音楽の魅力に気づく結果となりました。
こうして、安価で入手した中古のクラシック音楽のレコードですが、私にとっては大切な宝物となりました。また、機会を見つけて中古レコードを探しに行こうなどと思った次第です。
そして、もう一枚の中古レコードは、フランス人ピアニスト、ミシェル・ベロフ(Michel Béroff 1950年~)が20代、1976年に録音した「バルトーク作品集」です。このLPは私が高校時代、クラシック音楽に夢中になっていた時に、レコード購入にあたって参考にしていた諸井誠著「ピアノ名曲名盤100」(音楽之友社)で紹介されていて、当時、入手したいと思っていたレコードでした。今回、店頭で見つけたときには、何とも懐かしくて、思わず購入してしまったという訳です。
こちらが私が入手した中古レコード(国内盤)。リヒテル同様、価格は500円(税抜き)でした。
このレコードには「ピアノソナタ」「戸外にて」「6つのルーマニア民族舞曲」「15のハンガリー農民歌」「6つのブルガリア舞曲」が収められているのですが、何といっても聴きどころは1926年に作曲された「ピアノソナタ」「戸外にて」です。バルトーク(Bartók Béla 1881~1945年)の作曲時から50年後に、若きベロフがこれらを「古典」として捉え、知的なアプローチを試みた、ある意味、エポックメーキングなレコードと言えると思います。
こうして、このレコードが出てから50年近く経った今になって聴いた訳ですが、聴いてみて、演奏が全く古臭く感じられず、その輝きが失われていないことに驚かされました。そして、これまで私はバルトークの熱心な聴き手ではなかったのですが、改めて、その音楽の魅力に気づく結果となりました。
こうして、安価で入手した中古のクラシック音楽のレコードですが、私にとっては大切な宝物となりました。また、機会を見つけて中古レコードを探しに行こうなどと思った次第です。
2024-01-12 07:05
中古のクラシック音楽のレコード(二枚)を入手しました(1) [音楽を聴いている]
昨日の午後は時間があったので、自宅から車で10分くらいのところにある「BOOKOFF SUPER BAZAAR 綱島樽町店」に久しぶりに一人で行ってみることにしました。ここは大型店でして、本以外にもスポーツ用品や楽器、オーディオ、電化製品、衣類などの中古品が大量に売られています。私は小一時間ほど店内を物色し(特にオーディオ、釣具、CD・レコードコーナーが楽しかったです)、私はクラシック音楽の中古レコードを二枚、入手しました。今回はそれらのレコードを紹介したいと思います。
最初に紹介するのは、20世紀を代表する名ピアニストであるスヴャトスラフ・リヒテル(Sviatoslav Richter 1915〜1997年)が、同じく20世紀有数の指揮者エフゲニー・ムラヴィンスキー(Evgeny Aleksandrovich Mravinsky 1903~1988年)、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団と共演したチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第一番」です。1958年のモノラル録音でして、当時、リヒテルが40代前半、ムラヴィンスキーが50代半ばという、共に脂の乗り切った時期の演奏となります。
こちらが私が入手した中古レコード(国内盤)。価格は500円(税抜き)でした。
レコード盤の洗浄もせず、買ってきたまま自室のステレオ再生装置で聴いたので、チリ、ホコリによるノイズが酷くて閉口したのですが、それでもこの演奏に素晴らしさには驚かされました。チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第一番」というと、ウラディミール・ホロヴィッツ(Vladimir Horowitz 1903〜1989年)がアルトゥーロ・トスカニーニ(Arturo Toscanini,1867~1957年1月16日)指揮NBC交響楽団やブルーノ・ワルター(Bruno Walter,1876年~1962年)ニューヨークフィルハーモニー管弦楽団と1940年代に遺した圧倒的なスタジオ録音やライブ録音以外、実はわたし的には、あまり感心した録音はこれまでありませんでした。
ホロヴィッツの演奏はともかく、リヒテル・ムラヴィンスキー盤は、私が聴いた現代的な演奏の中では一番ではないでしょうか?何と言ってもムラヴィンスキーの指揮するオケが他の演奏とは別格と言ってもよい、精神性の高い演奏で、私のこれまでの、この有名曲に対する印象を一新するものでした。そしてこのオケに真っ向から挑む、リヒテルの演奏も見事なテクニックと音楽性に溢れた素晴らしいものです。私が、この曲の演奏をきちんと聴いたのは、それこそ何十年ぶりだったかもしれませんが(汗)、久しぶりに豊かな音楽体験を得ることができました。
Youtubeにも同じ演奏がアップされているのですが、こちらは2017年にリマスタリングされたもので(ステレオ化もされているようです)、更に聴きやすいものとなっています(サイトは→https://www.youtube.com/watch?v=5CXT_hVvz4Y&list=FLKvt_DAWCLxOqNkODgvR5RQ&index=1)。是非、一度聴いてみて下さい。本当に素晴らしい演奏だと思います。
申し訳ありません。もう一枚のレコードの方も紹介しようと思ったのですが、それだと長くなりそうなので、次の記事に書くことにします(続く)。
最初に紹介するのは、20世紀を代表する名ピアニストであるスヴャトスラフ・リヒテル(Sviatoslav Richter 1915〜1997年)が、同じく20世紀有数の指揮者エフゲニー・ムラヴィンスキー(Evgeny Aleksandrovich Mravinsky 1903~1988年)、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団と共演したチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第一番」です。1958年のモノラル録音でして、当時、リヒテルが40代前半、ムラヴィンスキーが50代半ばという、共に脂の乗り切った時期の演奏となります。
こちらが私が入手した中古レコード(国内盤)。価格は500円(税抜き)でした。
レコード盤の洗浄もせず、買ってきたまま自室のステレオ再生装置で聴いたので、チリ、ホコリによるノイズが酷くて閉口したのですが、それでもこの演奏に素晴らしさには驚かされました。チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第一番」というと、ウラディミール・ホロヴィッツ(Vladimir Horowitz 1903〜1989年)がアルトゥーロ・トスカニーニ(Arturo Toscanini,1867~1957年1月16日)指揮NBC交響楽団やブルーノ・ワルター(Bruno Walter,1876年~1962年)ニューヨークフィルハーモニー管弦楽団と1940年代に遺した圧倒的なスタジオ録音やライブ録音以外、実はわたし的には、あまり感心した録音はこれまでありませんでした。
ホロヴィッツの演奏はともかく、リヒテル・ムラヴィンスキー盤は、私が聴いた現代的な演奏の中では一番ではないでしょうか?何と言ってもムラヴィンスキーの指揮するオケが他の演奏とは別格と言ってもよい、精神性の高い演奏で、私のこれまでの、この有名曲に対する印象を一新するものでした。そしてこのオケに真っ向から挑む、リヒテルの演奏も見事なテクニックと音楽性に溢れた素晴らしいものです。私が、この曲の演奏をきちんと聴いたのは、それこそ何十年ぶりだったかもしれませんが(汗)、久しぶりに豊かな音楽体験を得ることができました。
Youtubeにも同じ演奏がアップされているのですが、こちらは2017年にリマスタリングされたもので(ステレオ化もされているようです)、更に聴きやすいものとなっています(サイトは→https://www.youtube.com/watch?v=5CXT_hVvz4Y&list=FLKvt_DAWCLxOqNkODgvR5RQ&index=1)。是非、一度聴いてみて下さい。本当に素晴らしい演奏だと思います。
申し訳ありません。もう一枚のレコードの方も紹介しようと思ったのですが、それだと長くなりそうなので、次の記事に書くことにします(続く)。
2024-01-11 12:43
モーガン・フィッシャー「都市生活者のための音楽」を聴きました [音楽を聴いている]
今日の朝、会社に出社すると郵便物が届いていました。さっそく開封すると、そこには先日購入した一枚の中古CD、モーガン・フィッシャーの「都市生活者のための音楽(Peace in the Heart of the City)」が入っていました。
モーガン・フィッシャー「都市生活者のための音楽」(CD)
モーガン・フィッシャー(Morgan Fisher 1950年~)は元々はロック系のイギリスのキーボード奏者でして、1985年からは東京に拠点を移して音楽活動を行っています。この「都市生活者のための音楽」は、彼が東京に移ってから、最初にレコーディングしたものでして、今ですと、東南アジア、例えばバンコクの高級ホテルのロビーにかかっていそうなヒーリングミュージック集となっています(例えば、本CD5曲目の「peace(go slowly)」は、以前、FMラジオ番組「ジェットストリーム」のオープニングに使われました)。
ブライアン・イーノ(Brian Eno1948年~)のアンビエント・ミュージック(環境音楽)、ジョージ・ウィンストン (George Winston 1949~2023年)のニューエイジ(癒し系音楽)といった、この手の音楽はありますが、モーガン・フィッシャーの音楽は、そのちょうど中間とも言ってよいもので、良く聴いてみると、すごく丁寧に作られた音楽であることに驚かされます。本当にリラックスできますし、そのメロディーはとても心地よいものです。
今も会社の執務室でかけっぱなしにしているのですが、目を閉じて聞いているだけで、安らかな世界に包まれます(こらこらっ)。最近は私自身、精神的にちょっと疲れ気味でして、どうも、こうした音楽を本能的に欲していたようです。
こちらはYoutubeにアップされている「Morgan Fisher - Peace in the heart of the city (1988) [FULL ALBUM]」
モーガン・フィッシャー「都市生活者のための音楽」(CD)
モーガン・フィッシャー(Morgan Fisher 1950年~)は元々はロック系のイギリスのキーボード奏者でして、1985年からは東京に拠点を移して音楽活動を行っています。この「都市生活者のための音楽」は、彼が東京に移ってから、最初にレコーディングしたものでして、今ですと、東南アジア、例えばバンコクの高級ホテルのロビーにかかっていそうなヒーリングミュージック集となっています(例えば、本CD5曲目の「peace(go slowly)」は、以前、FMラジオ番組「ジェットストリーム」のオープニングに使われました)。
ブライアン・イーノ(Brian Eno1948年~)のアンビエント・ミュージック(環境音楽)、ジョージ・ウィンストン (George Winston 1949~2023年)のニューエイジ(癒し系音楽)といった、この手の音楽はありますが、モーガン・フィッシャーの音楽は、そのちょうど中間とも言ってよいもので、良く聴いてみると、すごく丁寧に作られた音楽であることに驚かされます。本当にリラックスできますし、そのメロディーはとても心地よいものです。
今も会社の執務室でかけっぱなしにしているのですが、目を閉じて聞いているだけで、安らかな世界に包まれます(こらこらっ)。最近は私自身、精神的にちょっと疲れ気味でして、どうも、こうした音楽を本能的に欲していたようです。
こちらはYoutubeにアップされている「Morgan Fisher - Peace in the heart of the city (1988) [FULL ALBUM]」
2023-11-20 15:46
日本人ピアニスト、内藤晃の新譜「Paysage」を入手しました [音楽を聴いている]
先週、いつも拝見しているブログ「気ままな生活 ♪音楽と本に囲まれて暮らす日々の覚え書♪」を見てみると、日本人ピアニスト、内藤晃(ないとう あきら 1985年〜)が昨年リリースしたというCD「Paysage」が紹介されていました(その記事はこちら→http://kimamalove.blog94.fc2.com/blog-entry-4079.html)。
実は私は内藤さんとは面識があります。十年以上前の話になるのですが、私は彼のSNSを通じてフランス人ピアニスト、ヨウラ・ギュラ−(Youra Guller 1895~1980)の弾くベートーベンのピアノ・ソナタや、旧ソ連出身の夭折のピアニスト、ユーリ・エゴロフ(Youri Egorov 1954~1988年)のことを教えてもらい、その後、彼とはメールでやりとりして、それらのダビングしたCDを送って貰ったりもしました。また横浜市本郷台で開かれた彼のコンサートを聴きに行き、終演後にお会いしたこともあります。
そんな彼の新譜ということで、調べてみるとインターネット音楽配信サービス「Spotify」でアルバムが聴けるようだったのですが、彼にこれまでの謝意と敬意を表すべく、ネットでCDを注文、日曜日に自宅に届いたという訳です。
内藤晃「Paysage」(CD)。「Paysage」とはフランス語で「風景」「風景画」のことです。
<収録曲>
1. フランシス・プーランク/間奏曲 FP118
2. プーランク/愛の小径(編曲:内藤晃)
3. ガブリエル・フォーレ/言葉のないロマンス Op.17-3
4. フレデリック・ショパン/ワルツ Op.64-2
5. デオダ・ド・セヴラック/「セルダーニャ」~第2曲「祭〜ピュイセルダの思い出〜」
6. モーリス・ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ
7. フェデリコ・モンポウ/「風景」~第2曲「湖」
8. フォーレ/舟歌 第6番 op.70
9. フォーレ/ノクターン 第6番 Op.63
10. モンポウ/橋(ピアノ版)
11. セヴラック/「休暇の日々から」第1集~ 第7曲「ロマンティックなワルツ」
録音:2021年9月7-9日 小樽マリンホール、ピアノ:スタインウェイ
どちらかというと内省的な、私の好きな曲ばかりです。自宅1階のリビングルームで妻と一緒に聴いてみたのですが、彼の丁寧かつ繊細なピアノ表現に包まれ、落ち着いた素敵な一時を過ごすことができました。
収録曲の中でも特に10曲目のモンポウ(Federico Mompou 1893〜1987年)の「橋(El pont)」という曲とその演奏に、私は強く惹かれました。多分、初めて聞く曲ではないでしょうか(恥ずかしながら、私がモンポウで持っているCDはモンポウの自作自演集4枚組のみです)。この曲のことをもっと知りたいと思ってネットで調べていると、なんと内藤さんが自ら、この曲のことを解説している記事に出会いました(その記事はこちら→https://note.com/akiranaito/n/nf72fbaf524d1)。
こうして私は、この曲のことを良く知ることができました。本当に素敵な曲だと思います。Youtubeに彼の弾く「橋」の演奏がアップされています。ぜひ、聴いてみてください。
こちらがYoutubeにアップされている内藤晃による「Federico Mompou: El pont」。2016年1月29日、東京、巣鴨の東音ホールでのライブ演奏です。
実は私は内藤さんとは面識があります。十年以上前の話になるのですが、私は彼のSNSを通じてフランス人ピアニスト、ヨウラ・ギュラ−(Youra Guller 1895~1980)の弾くベートーベンのピアノ・ソナタや、旧ソ連出身の夭折のピアニスト、ユーリ・エゴロフ(Youri Egorov 1954~1988年)のことを教えてもらい、その後、彼とはメールでやりとりして、それらのダビングしたCDを送って貰ったりもしました。また横浜市本郷台で開かれた彼のコンサートを聴きに行き、終演後にお会いしたこともあります。
そんな彼の新譜ということで、調べてみるとインターネット音楽配信サービス「Spotify」でアルバムが聴けるようだったのですが、彼にこれまでの謝意と敬意を表すべく、ネットでCDを注文、日曜日に自宅に届いたという訳です。
内藤晃「Paysage」(CD)。「Paysage」とはフランス語で「風景」「風景画」のことです。
<収録曲>
1. フランシス・プーランク/間奏曲 FP118
2. プーランク/愛の小径(編曲:内藤晃)
3. ガブリエル・フォーレ/言葉のないロマンス Op.17-3
4. フレデリック・ショパン/ワルツ Op.64-2
5. デオダ・ド・セヴラック/「セルダーニャ」~第2曲「祭〜ピュイセルダの思い出〜」
6. モーリス・ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ
7. フェデリコ・モンポウ/「風景」~第2曲「湖」
8. フォーレ/舟歌 第6番 op.70
9. フォーレ/ノクターン 第6番 Op.63
10. モンポウ/橋(ピアノ版)
11. セヴラック/「休暇の日々から」第1集~ 第7曲「ロマンティックなワルツ」
録音:2021年9月7-9日 小樽マリンホール、ピアノ:スタインウェイ
どちらかというと内省的な、私の好きな曲ばかりです。自宅1階のリビングルームで妻と一緒に聴いてみたのですが、彼の丁寧かつ繊細なピアノ表現に包まれ、落ち着いた素敵な一時を過ごすことができました。
収録曲の中でも特に10曲目のモンポウ(Federico Mompou 1893〜1987年)の「橋(El pont)」という曲とその演奏に、私は強く惹かれました。多分、初めて聞く曲ではないでしょうか(恥ずかしながら、私がモンポウで持っているCDはモンポウの自作自演集4枚組のみです)。この曲のことをもっと知りたいと思ってネットで調べていると、なんと内藤さんが自ら、この曲のことを解説している記事に出会いました(その記事はこちら→https://note.com/akiranaito/n/nf72fbaf524d1)。
こうして私は、この曲のことを良く知ることができました。本当に素敵な曲だと思います。Youtubeに彼の弾く「橋」の演奏がアップされています。ぜひ、聴いてみてください。
こちらがYoutubeにアップされている内藤晃による「Federico Mompou: El pont」。2016年1月29日、東京、巣鴨の東音ホールでのライブ演奏です。
2023-11-14 11:35