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東京都美術館に開催されていた「マティス展」を観ました [絵画を鑑賞している]

先々週の週末は、妻が土日の二日間泊まりがけで、女子高時代の友人と音楽フェス「サマーソニック 2023」に行ったため、私は一人、留守番をすることになりました。土曜日は日中は部屋の片づけなどをし、夕方から、独りで自宅でビールなどを飲みながら、これまで撮り溜めていたテレビ番組やインターネット動画配信サービスなどをのんびりと観ながら過ごしたのですが、翌日の日曜日は、前から観たいと思っていた、上野の東京都美術館に開催されていた「マティス展」を観に行きました。

私が行った8月20日は、この「マティス展」の最終日ということもあってか、美術館は多くの人でごったがえしていました。12時頃、窓口に並んで当日券を購入、運良く、そのまま入場することができました。

私はマティスの絵が好きです。見事な色彩感覚、そして構図の妙、本当に素晴らしい画家だと思います。彼の絵を見ると、いつも私は「生」を感じます。静かな室内の絵や抽象的な切り絵にも「生」の息遣いを感じることが出来ます。そして特に南フランスの日差しを感じさせる素晴らしい色使いはなんて美しいのでしょう。良い意味で何とも「お洒落」です。

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上はアイリスの花の素描、そして下は彼の得意な室内の油絵。他にもブロンズ彫刻などで興味深い作品がいくつもありました。

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展示された絵の一部が撮影可能ということもあって、有名な絵の前では多くの方が写真を撮っていました。

今回の展覧会では、彼の人生を、絵を通じて振り返ることができました。なかなか良い展覧会だったなぁと感心した次第です。


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平塚市美術館で企画展「リアルのゆくえ」と特集展「けずる絵、ひっかく絵」を観ました [絵画を鑑賞している]

ゴールデンウィーク最中の5日、平塚市美術館で開催されている企画展「リアルのゆくえ」と特集展「けずる絵、ひっかく絵」を妻と二人で観ました。平塚市美術館を訪れるのは、ちょうど8年ぶりとなります(前回訪れた時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2014-05-07。特に企画展「リアルのゆくえ」については、NHKのEテレ「アートシーン」で紹介されているのを見て興味を持っていたこともあり、訪問を楽しみにしていました。

当日は、自宅から車で平塚に向かったのですが、渋滞に巻き込まれることもなくスムーズに到着、平塚市内のスペイン料理店「Sol Naciente(ソルナシエンテ)」で遅めの昼食をとった後、美術館へと向かいました。館内は空いていて、ゆっくりと作品を鑑賞することができました。

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こちらが「Sol Naciente(ソルナシエンテ)」で頂いたイカ墨のパエリア(二人前)。本当に美味しく、再訪を妻と誓いあった次第です。

今また写実ブームが到来しています。現代の作家が手がけた作品にも先祖返り的な要素が見受けられます。これは旧来の伝統的な写実が息づいている証です。連綿と続く写実の流れが、いわば間欠泉の様に、息吹となって彼らの作品を介して噴出しているのです。また、彼らの作品の中には近代的なものと土着的なものが拮抗し、新たな写実を模索している姿勢も見出せます。このような傾向は、高橋由一まで遡ることができます。
本展は、松本喜三郎らの生人形、高橋由一の油彩画を導入部として、現代の絵画と彫刻における写実表現を検証するものです。西洋の文脈のみではとらえきれない日本の「写実」が如何なるものなのか、またどのように生まれたのか、その手がかりを探ります。
(以上、平塚市美術館HP「市制90周年記念 リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと」の「詳細」からの引用)

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企画展「リアルのゆくえ」のパンフレット(表・裏)

私は、これらの展示物を非常に興味深く鑑賞しました。どの作品も本当に面白く、そしてそれらが持つ日本的な感性には感心させられます。これは素晴らしい企画展です。観ていて飽きることがありません。妻もとても面白いと感じた様子でして、二人で感想を言い合いながら、楽しい時間を過ごすことができました。特に秋山泉氏の、硬度の異なる鉛筆で描かれた作品には感銘を受けました。

もう一つの特集展「けずる絵、ひっかく絵」の方は、当初、さほど期待していた訳ではなかったのですが(汗)、思いのほか興味深く観ることができました。特に鳥海青児の作品は素晴らしかったですね。用意されていたパンフレットもしっかりしていて、美術館サイドの本気度を感じることができました。

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こちらは特集展「けずる絵、ひっかく絵」のパンフレット

帰りは、江の島海岸で車を停め、夕景を楽しんだ後に、のんびりと帰宅しました。国道一号線は事故で渋滞していましたが、それでも夜8時前には自宅に帰りつきました。

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江の島周辺から見た夕日。前を歩いているのは妻です。

こうして一日、のんびりと美術館を訪れることができて、良い気分転換となりました。また機会を見つけて美術館巡りをしようねと妻と話し合っているところです。


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新聞記事でレオナルド・クレモニーニの絵を知りました [絵画を鑑賞している]

この記事は自身の備忘録的なものとなります。今日の朝、自宅で日本経済新聞の朝刊を読んでいると、文化欄の「画家のまなざし 十選」で、イタリア、ボローニャ出身の画家、レオナルド・クレモニーニ(Leonardo Cremonini 1925~2010年)の「Frame Barrier」が紹介されていました。

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レオナルド・クレモニーニ「Frame Barrier」(1980~82年)

恥ずかしながら、私はこの画家のことを今日、初めて知りました。紹介した画家、齋藤芽生氏は、

クレモニーニの絵画のほとんどは菓子のような甘い色彩で描かれているが、甘いだけではない張り詰めた空気がある。恐怖映画の画面が、事件の手前でゆっくり部屋の奥に侵入していくときの感覚。
(以上、2020年4月1日日本経済新聞朝刊記事「画家のまなざし 十選」の齋藤芽生氏の文章からの引用です)

と評していますが、まさにその通りでして、現代的な悪意(狂気)を古典的な構図法で捉えた、その画風に、私の目は朝から釘付けとなりました。自宅に飾りたいとは思いませんが(汗)、なんとも印象的な絵です。素晴らしいです。

この「画家のまなざし 十選」は、とても興味深く、面白い連載記事(何と言っても齋藤芽生氏の解説が素晴らしい)でして、ぜひ皆さんも読んでみて頂けたらと思います。こうして私はレオナルド・クレモニーニという画家を知ることができました。ありがとうございました。


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二科展に入選した叔母の絵を観に国立新美術館へ行ってきました [絵画を鑑賞している]

前の記事で紹介した「第9回美酒早慶戦」に参加した後の夕方、今度は家内と待ち合わせをして、二人で国立新美術館で開催されていた二科展を観に行ってきました。目的は今年も入選した叔母の絵を観るためでして、叔母は(今回を含めると)6年連続で入選しています。

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こちらが第104回二科展の入場券。

叔母はたしか70を過ぎてから絵を始めたかと思うのですが、元々、そういう才能があったようで、特に色の配色には叔母の画家としての個性を感じることができます。絵自体はとても(物理的に)大きなもので、これだけのサイズの絵を(構図が乱れることなく)書けるというだけでも、凄いですし、(勝手ながら)これからも頑張ってほしいなあと思った次第です。

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真ん中の絵が叔母の作品。永く叔母の絵を見てきたこともあって、一目で叔母のものだと分かります。ちなみに過去に書いた二科展の記事はこちらです。
「二科展を観に、国立新美術館まで行ってきました」
 →https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2014-09-12
「二科展を観てきました」
 →https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-09-07

こうして、私たちはのんびりと叔母の絵を鑑賞しました。


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先週末、家族とドライブがてら、ポーラ美術館の企画展「印象派、記憶への旅」を観ました [絵画を鑑賞している]

先週末の土曜日、次女が車でドライブしたいというので、(次女の運転での)箱根へのドライブがてら、ポーラ美術館の企画展「印象派、記憶への旅」を観ました。

次女は、大学卒業間際の今年の三月に運転免許を取得して以来、(機会ある毎に)車を運転したがっていまして、今回は、梅雨前となる6月1日の土曜日に、家内は助手席、そして私は後部座席に陣取り、次女の運転で箱根のポーラ美術館に向かいました。ポーラ美術館は家内のお気に入りの美術館でして(以前、この美術館を訪れた時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2013-08-30

自然度の高い森が広がる周囲の風景に調和するように、建物の大部分は小塚山の中腹に掘られた円形壕に収められています。ガラスが多用された建築のため、館内には自然光が差し込み、展示室にも自然光に近い色の光を放つ照明が採用され、印象派絵画が描かれた光に近い環境で絵画を鑑賞出来るように配慮されています。
(ポーラ美術館HPの紹介文からの引用です)

といった具合の、とても居心地の良い、気持ちの良い美術館です。この日はなんとか天気もよく、それほど渋滞ににも巻き込まれず、午後二時過ぎに到着、さっそく館内の展示会場へと向かいました。

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こちらはポーラ美術館のHPに掲載されている美術館入り口付近の写真。

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こちらがポーラ美術館の入り口。この日は新緑がとても美しかったです。

今回の企画展はポーラ美術館とひろしま美術館の共同企画とのことで、コロー、ドラクロワ、ピサロ、モネ、ルノワール、シスレー、ゴッホ、マティス、ピカソ等の74点に及ぶ作品が展示されていました。作品の一部は撮影も可とのことで私も気に入った作品を何枚かスマートフォンで撮影しました。

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シスレーの「サン・マメス」

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こちらはシニャックの「ポルトリュー、グールヴロ」。なかなか現代的なセンスを感じさせる作品です。

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そして、こちらはアンリ・ウジェーヌ・シダネルの「三本のバラ」。とても素敵な作品です。

こうして、のんびりと絵を鑑賞した後、車で今度は湘南の方に下りて、夜、七里ガ浜の海辺のイタリア料理店で食事をして横浜の自宅に(今度は私の運転で)帰りました。まあ何とも幸せというか、のんびりとした休日を過ごすことが出来ました。


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国立新美術館で開催された「生誕110年 東山魁夷展」に行ってきました [絵画を鑑賞している]

これも、古い話で恐縮ですが、昨年(2018年)の12月頭に国立新美術館で開催されていた「生誕110年 東山魁夷展」に家内と行ってきました。

ご存知の通り、東山魁夷(1908~1999年)は「昭和を代表する日本画家の一人」(以上「Wikipedia」解説文からの引用)でして、これまでも色々な機会を通じて彼、そして彼の作品については知っていましたが、実際に現物を観たことはありませんでした。若い時から西洋絵画が好きで、機会を見つけては色々な場所で観てきたのですが、最近は(歳のせいか)日本画が馴染みやすいというか、自分の感性というか色彩感にあっているような気がしていて、観ていて納得するというか腑に落ちる気がします。今回は「唐招提寺御影堂障壁画」をはじめとする約80点もの作品が一堂に会するとのことで、楽しみにしながら会場に向かいました。展示は制作年代に沿ったものとなっていて、

1章 国民的風景画家
2章 北欧を描く
3章 古都を描く・京都
4章 古都を描く・ドイツ、オーストリア
5章 唐招提寺御影堂障壁画
6章 心を写す風景画

の標題の下、様々な作品に接することができました。(ありきたりな言葉ながら)落ち着いた美しさに溢れた作品ばかりで、本当に感動しました。何と言えば良いのか彼の作品には、いつも懐かしさのようなものを感じます。日本人の琴線に触れる絵と言えばよいのでしょうか、どこかで見た心象風景をそのまま観ているような、そんな気分にさせます。(ヨーロッパの風景を描いても)本当に日本的な「美」に溢れた作品ばかりです。

私と家内はそれこそ夢中になって、彼の作品を鑑賞し続けました。現物を観ることができて本当に良かったです。一体、いくらするのか分かりませんが、彼の作品を一枚、自分の家、居間に大きく飾ってみたいものです。(°O゜)☆\(^^;) バキ!

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こちらは展覧会のポスター。鑑賞後、会場内の売店で(東山魁夷の)ポストカード何枚かと2019年の月替わりのカレンダーを購入し帰宅しました。今、そのカレンダーは(私が)毎日観れるように自宅3階(ロフト)入口近くに飾られています。ちなみに昨日(5月6日)は彼の没後20年目の命日でした。


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東京国立近代美術館で開催されている「生誕150年 横山大観展」を観ました [絵画を鑑賞している]

4月25日(金)は有給休暇を貰って、午前中は横浜市立みなと赤十字病院で、私が患っている多発性筋炎の定期的なメディカルチェックを受けました。その後、家族(家内、次女)と共に車で東京まで行き、久しぶりに神保町の「Bondy(本店)」でビーフカレー(私は大盛り)を食べ、それから東京国立近代美術館で開催されている「生誕150年 横山大観展」を観ました。

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こちらのポスターに載っている「群青富士」は展示時期が異なり、現物を見ることはできませんでした。

ご存知の通り、横山大観(1868~1958年)は「近代日本画壇の巨匠であり、今日「朦朧体(もうろうたい)」と呼ばれる、線描を抑えた独特の没線描法を確立した」(以上、Wikipedia「横山大観」の解説文からの引用)日本画家です。私はこれまで、2013年に横浜美術館で開かれた「横山大観展‐良き師、良き友」(その時の記事はこちら→http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2013-10-07、2016年に大分県の実家近くの日出町の二階堂美術館において開催された特別展「二階堂コレクション 横山大観の世界」展を観たので(その時の記事はこちら→http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-10-11、横山大観の作品をこのようにまとめて観るのは二年ぶり、三度目となります。

明治、大正、昭和のそれぞれにおける横山大観の色々な作品(特に大倉集古館蔵「夜桜」と足立美術館蔵「紅葉」の同時展示は見事でした)を観ることができたのですが、何と言っても今回の展覧会の白眉は、横山大観の1923(大正12)年の作品、東京国立近代美術館が所蔵する重要文化財である全長40メートル超の絹本墨画の絵巻「生々流転」の(下絵も含めた)展示でした。

日本一長い画巻に水の一生の物語を描く。スタートは山間に湧く雲。雲が一粒の滴となり、地に落ちて流れはじめる。川は周囲の山々や動物、人々の生活を潤しながら次第に川幅を増し、やがて海へと流れ込む。荒れ狂う海には龍が躍り、水はついに雲となって天へと昇る。そして物語は振り出しに戻るのだ。大観の水墨技法のすべてがここに注ぎ込まれている。(以上、東京国立近代美術館「生誕150年 横山大観展」特設HPの解説からの引用です)

この日はかなり混雑しており、この「生々流転」を観るのに30分ほど並んだのですが、そのかいがありました。これは見事です。私たちは一心不乱にこの作品を鑑賞しました。

こうして横山大観の展覧会を堪能した後、次女は銀座までバイト先の出版社へ行き、私と家内は横浜の自宅まで車でのんびりとドライブをしながら、帰りました。



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神奈川県立近代美術館(葉山館)で開催された堀文子展に行ってきました [絵画を鑑賞している]

3ヶ月程前の話になってしまって恐縮ですが、2月18日の日曜日に家内と一緒に神奈川県立近代美術館(葉山館)で開催されていた堀文子展に行ってきました。

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家内は、以前、自宅に送られてきた銀座の画廊(ナカジマアート)からの葉書に印刷された堀文子さん(1918年~)の花の絵を観て以来の熱心なファンでして、これまで画集を購入して彼女の絵を楽しんでいました。今回、白寿記念の展覧会が開かれることを知り、葉山の神奈川県立近代美術館までドライブがてら訪れたという訳です。

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こちらが今回訪れた神奈川県立近代美術館 葉山館

この日はとても天気が良く、横浜から葉山までの快適なドライブの後、海沿いに面した白亜の素敵な建築デザインが印象的な神奈川県立近代美術館に着きました。展覧会では若い時から現在に至るまでの多くの作品が展示されており、堀文子さんの作品を知る上でとても参考になるものでした。先にも書きましたように彼女の作品というと何と言っても色とりどりの花の絵が有名ですが、童画から人物画、風景画まで、色々な作品の一つ一つがとても印象的でした。

私は彼女の絵に、いつも「いのち」を感じます。それは白寿を迎えられた最近の作品でも同様でして、ますます純化しているような印象を受けます。その美しさには思わず息を飲むほどで、私たちは熱心に彼女の作品を観続けました。

展覧会を観た後、私たちは美術館内のガラス張りの開放的なレストランでランチをし、庭園を散策しました。2月ながらさほど寒くなく、春とも言ってもよい天気の中、遠くに富士山を望んだ相模湾ののんびりとした景色が、堀文子さんの作品に接して高揚した気分を穏やかに和らげてくれます。

こうして、私たちは素敵な1日を過ごすことができました。

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神奈川県立近代美術館(葉山館)の散策路から相模湾、遠くに富士山を望む。富士山は残念ながら雲に隠れてしまっています。


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東京都美術館で開催されていた「ゴッホとゴーギャン展」を観に行きました [絵画を鑑賞している]

先週末の日曜日、家内と一緒に東京都美術館で開催されていた「ゴッホとゴーギャン展」を観に行きました。最終日ということもあってか、結構混んでいて20分待ちとの表示でしたが、比較的すんなりと入ることができました。

今回、家内が音声ガイドを借りるというので、私も久しぶりに音声ガイドを借りてみることにしました。どうも、(音声ガイドの件は)長女から薦められたとのことなのですが、「ゴッホとゴーギャン展」の音声ガイドナレーターは、私は知らないものの、とても有名な声優さん(小野大輔氏と杉田智和氏)とのことです。このうち、小野氏がゴッホ役、杉田氏がゴーギャン役を演じて、ゴッホとゴーギャンの手紙を引用しながら、案内するという趣向となっています。

さっそく聴きながら絵を鑑賞したのですが、確かに音声ガイドの声は良かったです(汗)。内容も鑑賞を妨げるものではなく、それなりに面白かったです。最近は展覧会も、来場者数を増やそうと、色々な試みを行っていますね。展示されている絵はそれほど多くはなく、中規模といった感じでしたが、展示されている絵の中に、ゴッホの「グラスに入れた花咲くアーモンドの枝」があり、興味深く鑑賞しました。私は、ゴッホがアーモンドの枝をモチーフにしたもう一枚の絵、「花咲くアーモンドの枝」に特別の想い(この「花咲くアーモンドの枝」について書いた記事はこちら→http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2013-01-08があります。今回、前から観たいと思っていた「グラスに入れた花咲くアーモンドの枝」を観ることが出来たのは大きな収穫でした。

私と家内がこの展覧会に行ったことを知った長女も、後から追いかけて一人で観、また次女も友人の誕生日プレゼントを買いに銀座に出てきたので、この日の夕食は家族全員で、安くて美味しい、銀座の老舗の焼鳥&釜飯屋さん(「鳥ぎん」)でお腹一杯食べて、満ち足りた気分で横浜の自宅に帰りました。

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写真は東京都美術館「ゴッホとゴーギャン展」ポスター。


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母と一緒に、二階堂美術館の特別展「横山大観の世界」展を観ました [絵画を鑑賞している]

前の記事で九月下旬に、久しぶりに九州、大分の実家に帰省したことを書きましたが、ちょうど、実家近くの日出町の二階堂美術館において、特別展「二階堂コレクション 横山大観の世界」展が開催されていたので母と二人で観に行ってきました。

横山大観(1868~1958年)といえば、「近代日本画壇の巨匠であり、今日「朦朧体(もうろうたい)」と呼ばれる、線描を抑えた独特の没線描法を確立した」(以上、Wikipedia「横山大観」の解説文からの引用)画家として、特に知られています。どの絵も、本当に見事としか言いようのない素晴らしさで、母と私は、これらの二階堂美術館の所有する、横山大観の62点に及ぶ日本画を十二分に堪能しました。

朦朧体は描線を用いず、はけを使って色面描写を行う技法ですが、当時の画壇からは大きな批判を浴びたとのことです。まさしく日本画における「印象派」活動とも言えるもので、「光」を如何に描くかという、日本画における風景描写の課題に対する大きな成果だと思います。この展覧会においても、その多くの作品において朦朧体が用いられており、その、光の変化の繊細かつ見事な描写には、ただただ感心するばかりでした。

横山大観といえば富士山が有名で、この展覧会でも何点が富士山の絵を観ることができましたが、私には余りにも神々しすぎて、近寄りがたい雰囲気を感じてしまいます。一方、柚子や花をモチーフにした日本画は、その美しさ、特に可憐さにおいて本当に素敵で、一幅、自宅に飾ればさぞかしと思わせるものでした。歳をとるにつれて、日本画の美しさ、魅力に引き付けられている自分がいます。これからも積極的に日本画を鑑賞していこうと思った次第です。

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今回の特別展「横山大観の世界」のチラシ(表・裏)

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こちらの写真は二階堂美術館正面


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