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妻と二人で、東京ドームで行われたエド・シーランの日本公演に行きました。 [演奏会ノート]

1月31日に東京ドームで行われたイギリスのシンガーソングライター、エド・シーラン(Ed Sheeran 1991年〜 )の日本公演「Ed Sheeran +-=÷x Tour 2024」に、妻と二人で行きました。こうした海外のポップアーティストのコンサートに行くのは本当に久しぶりです。記憶に残っているのは30年近く前、ドイツに海外赴任していた時に行ったマイケル・ジャクソン(Michael Jackson 1958〜2009年)のコンサート。もしかしたら、その時以来かもしれません(汗)。

エド・シーランは妻の大好きなアーティストです。私も、車中などで妻から、彼の音楽を良く聴かされていたこともあって、彼の音楽はある程度知っていました。そして今回、4年9カ月ぶりの来日公演が行われるというので、妻に頼まれて、私もチケットを二枚申し込んでいたところ、私だけが当選。そこで、二人でこうして行ってきたという訳です。

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当日、入場前の東京ドームの様子

1階三塁側の席だったのですが、アリーナエリア中央に円形ステージが設置されていたこともあって、ステージの様子は良く見ることができます。カウントダウンと共に6時45分からコンサートが始まりました。正直、私は知っている曲は少なかったものの、とても美しい曲ばかりで私もすっかり魅了されました。こんなことを言うと、エド・シーランのファンの方からは呆れられるのでしょうが、彼、歌が本当に上手いです。ハイトーンの伸びなど聴いているだけで気持ち良いというか、流石に世界的なスターは違うなあ、などと一人感心していました(こらこら)。

「東京に来るのがずっと夢だった。初めて来たのは2012年のフジロックの時。当時はまだ僕の音楽を知っている人は少なかったけど、またこうして来られて嬉しい。僕の音楽を聴き続けてくれるみんなに感謝している」
「日本のオーディエンスは静かで、昔は僕のことを好きでいてくれるのかなと思ったこともあったけど、これは文化の違いで、音楽をしっかり聴いてくれているんだよね」

などと、曲の間の語りも、彼のまじめで誠実な性格が滲み出ていて、とても好感を持ちました。彼の求めに応じて、スマホライトを照らしたり、コール&レスポンスしたり(さすがにエドが「叫んで!」と言ったときは応えられませんでしたが…)しながら、とても気持ちの良い時間が流れていきます。そして、サプライズゲストであるONE OK ROCKのTakaとのデュエット(曲はONE OK ROCKの代表曲「Whatever You Are」)が始まると、会場は大盛り上がりになりました。

こんな感じで私達は2時間以上にわたる、素敵な時間を過ごすことができました。こうして妻の求めに応じて行ったコンサートでしたが、私は思う存分、彼の音楽を楽しみました。エド・シーランについては、実際のライブのほうが断然、良いですね。本当に素晴らしいコンサートでした。

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当日のコンサートの様子。動画もいくつか撮ったのですがファイル容量の関係で、ここにアップできないのがとても残念です。

ちなみに、翌日、会社で知り合いの女性社員に偶然会い、「昨夜のライブで立ちっぱなしだったので足腰がだるいわー」などと言っていると、ちょうど彼女もその日、エド・シーランのライブに行ってたとのこと。その上、席もとても近かったことが分かり、お互い「良かったよねー」と盛り上がった次第です。


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10月25日にブルーノート東京で「海野雅威 NYトリオ」の公演を聴きました [演奏会ノート]

会社の先輩からの誘いに乗る形で、その彼と一緒に10月25日にブルーノート東京で「海野雅威 NYトリオ」の公演(20:30からの2nd Stage)を聴きました。

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当日のブルーノート東京入り口の告知案内

恥ずかしながら、彼に教えてもらうまで、私は海野雅威(うんの ただたか 1980年~)という、主にニューヨークで活躍している日本人ジャズピアニストのことを全く知りませんでした。ブルーノート東京のホームページの紹介文によると、

ハンク・ジョーンズ、ジミー・コブら多数のジャズ・レジェンドから愛され、ロイ・ハーグローヴ・クインテット初の日本人レギュラーメンバーに抜擢されるなど、輝かしいキャリアを誇る海野。コロナ禍のNYでヘイトクライムの犠牲となり重傷を負うも、不屈の精神と懸命なリハビリで見事復帰。
(以上「ブルーノート東京HP「公演詳細」ページの文章より抜粋して引用」)

とのことです。本公演では出演予定だったジェローム・ジェニングス(ds)が、体調不良のためキャンセルとなり、急遽、石若駿(いしわか しゅん 1992年~)が代役として出演しました。代役といいながら。まったくトリオとしての演奏に違和感がなかったのは、さすがプロです。そして、海野雅威のピアノを聴いて最初に感じたのは、聴きやすさと親しみやすさでした。かと言ってカクテルピアノという訳では全くなく、しっかりと今の本場のジャズのエッセンスを感じ取ることができます。なんとも良いセンスをしてるなぁと感心した次第です。

ちなみに、どうでも良いことながらも、ベースのDanton Boller(ダントン・ボーラー 1972年~)のイケメンぶりには驚かされました。背も高くて、ほんと、めちゃくちゃ格好良かったです(汗)。

私がブルーノート東京を訪れたのは、一体、何年振りなのでしょう。多分、15年以上は前になるかと思います。たまにはこういうハイセンスなジャズクラブで演奏を聴くのも良いものですね。また機会があれば訪れてみたいと思いました。


こちらはYoutubeにアップされている「海野雅威/Tadataka Unno - Get My Mojo Back」


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妻に誘われて、東京、サントリーホールで行われた「亀井聖矢凱旋リサイタルツアー2023」の最終日の公演を聴きに行きました [演奏会ノート]

少し前の話になりますが、8月9日の夜に妻に誘われて、東京、サントリーホールで行われた「亀井聖矢凱旋リサイタルツアー2023」と名付けられた公演を聴きました。

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亀井聖矢(かめい まさや 2001年~)は2022年11月に行われたロン=ティボー国際コンクールで第1位となった(評論家賞、聴衆賞も同時受賞)、新進気鋭のピアニストです。今回のリサイタルツアーは、その名の通り、ロン=ティボー国際コンクール第1位受賞の凱旋公演でして、昨日は、その最終日の公演となります。テレビで彼のことを知った妻が興味を持ちチケットを購入、私を誘ってくれたという訳です。
当日のプログラムは以下の通りでした。

ショパン:     3つのマズルカ 作品59
          幻想曲 作品49
          アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 作品22
ラヴェル:     ラ・ヴァルス
          亡き王女のためのパヴァーヌ
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章

(アンコール)
ショパン:     ポロネーズ第6番「英雄」 作品53
リスト:      ラ・カンパネラ
バラキレフ:    東洋風幻想曲

恥ずかしい話ながら、私はこの日まで、亀井聖矢というピアニストのことをまったく知りませんでした。最近では、多くの若手の日本人ピアニストが出てきて、色々と話題になっているようですが、私は全く、そうした話題についていけてませんでした。正直、まあ話題にはなっているものの、テクニックはあるんだろうけど、そんなに大したことないのではとさえ思っていました。

そんな、なんとも失礼な私だったのですが、2曲目の幻想曲の演奏、特に最後の弱音部の演奏を聴いたあたりから、私は彼の演奏の素晴らしさに瞠目することとなりました。「もしかしたら、今、私は物凄い才能を持ったピアニストの演奏を聴いているのかもしれない」と思い始め、その思いはラヴェルの演奏を聴いた時に確信へと変わりました。

テクニックが凄いのは言うまでもないのですが、なんといっても音楽性が非常に高いというか、別次元と言ってもよいほどの純度の高さです。私は彼の演奏に夢中になって耳を澄ませました。

コンサート終了後、私は妻に、このコンサートに連れてきてくれたことに心からの謝意を述べました。彼の今後が本当に楽しみです。その後、彼のことをネットで色々と調べてみると、彼の手は本当に大きくて26.3cm開き、ド~ソの12度届くとのこと。まるでラフマニノフかリヒテル並みの大きさです。彼の演奏を聴いていて、何となく感じていたことに、今、具体的なイメージが重なりました。そう、彼の演奏は20世紀を代表する名ピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテル(Sviatoslav Teofilovich Richter 1915~1997年)の音楽にとても似ているのです。曲を大きくひとからげに捉え、その中で豊かな音楽を紡いでいく。速くて複雑なパッセージを完璧なテクニックで弾くのは当たり前ながらも、緩徐部における比類のない美しさは、まさにリヒテルです。

Youtubeには彼の多くの演奏がアップされていて、どれも素晴らしいものばかりなのですが、その中でもベートーヴェンのピアノソナタ21番「ワルトシュタイン」の演奏には驚かされました。特に4分足らずながらも、第二楽章の演奏の素晴らしさをどう表現すれば良いのでしょうか。聴いていると、時空が歪んで、あたかも時間の感覚が失われてしまうような感覚を味わうことができます。このような演奏をしたピアニストが、これまでいたでしょうか。本当に凄いとしか、言いようがないです。

こうして、私は、今後、世界的なピアニストになることが確実と思われる、若き日本人ピアニストの演奏を聴きました。本当に幸せな時間を過ごすことができました。ありがとうございました。


こちらがYoutubeにアップされている「ベートーヴェン:ワルトシュタイン (L.V.Beethoven : Sonate für Klavier Nr.21 "Waldstein" C-Dur Op.53) /亀井聖矢」


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次女が習っているヴァイオリン教室の発表会で彼女の演奏を聴きました [演奏会ノート]

少し前の話になりますが、11月3日に社会人四年目となる次女が習っているヴァイオリン教室の発表会が東京、中目黒のGTホールであり、家族みんなで聴きに行きました(前回の発表会の時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2020-11-12)。彼女がこういう発表会で演奏を披露するのは2年ぶりとなります。久しぶりの発表会ということもあって、家族皆、楽しみにしながら出かけました。

次女の演奏は発表会の最後(トリ)で、演目はバッハのヴァイオリン・ソナタ第一番(抜粋)でした。どうなることやらと冷や冷やしていたのですが、なんとか無事に最後まで大きなミスなく弾き終えました。う~ん、日頃、あんまし練習していない割には、少し上手くなったような気がします(単なる親馬鹿です)。演奏会の後、妻が先生に日頃のお礼の挨拶をしたのですが、先生からは「ちゃんと上手になってますよ」との優しいお言葉を頂いたそうです。

前にも書きましたが、次女は、幼稚園のころから本格的にヴァイオリンを学んでいて、コンクールに出たりと、一時期は音大への入学も考えていたのですが、結局、高校生になったあたりで、その夢は諦め、一般の大学に入学し、ヴァイオリン自体も、一時期は習うのを辞めていました。ところが大学卒業を控えたころから、自分の意志で再度、以前、習っていた先生にお願いしてヴァイオリンを習い始め、今では「一生の趣味」としてヴァイオリンを楽しんでくれています。親としては、なんとも嬉しいものです。

そんな想いを抱きながら、私は娘の演奏をじっくりと聴きました。えっと、もう少し、練習しないとね。(爆)

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こちらが、当日の発表会のパンフレット。ちょっと折り目がついた上に、くしゃくしゃになってしまっています。


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先週の日曜日、妻とクラシックのコンサートに行きました [演奏会ノート]

先週の日曜日の午後、池袋の東京芸術劇場で行われたROHM CLASSIC SPECIAL「コバケン・ワールド Vol.31」と題されたコンサートを妻と一緒に聴きました。

ウェーバー   歌劇「オベロン」序曲
ブルッフ    ヴァイオリン協奏曲第1番
ベートーヴェン 交響曲第7番

アンコール 「アメイジング・グレイス」(千住真理子)
      「ダニー・ボーイ」(日本フィルハーモニー交響楽団)

(指揮とお話)  小林研一郎
(ヴァイオリン)千住真理子
        日本フィルハーモニー交響楽団
        2022年6月5日:東京芸術劇場

私たちが座ったのは3階席の一番前、ちょうど中央付近の席だったので、少し遠いかなぁなどと思っていたのですが、まったく問題なく、ソリスト、そしてフルオーケストラの豊かな響きを十分感じ取ることができました。

千住真理子さんのヴァイオリンは、重音の早いパッセージでは幾分、音程の乱れなどもあったのですが、雰囲気たっぷりの演奏で、それなりに楽しむことができました。ベートーヴェンの交響曲第7番も広く知られた曲ですが、私にとって、この曲を聴くのは本当に久しぶりです。非常にシンプルなテーマをこれだけの交響曲にしてしまうベートーヴェンの才能には驚くばかりです。ただ、曲自体がかなり一本調子なので、どうしても飽きてしまいます(汗)。とはいえ、オーケストラ、特に弦の豊かな響きには魅せられました。

このコンサートはローム株式会社の協賛で開かれているのですが、一般企業が協賛するクラシックコンサートが年々少なくなっている中、地道に協賛を続けているこの会社の姿勢には頭が下がります。また、小林さんの人柄がにじみ出たトークには、妻共々、とても好感を持ちました。

その後、東急東横線の大倉山駅まで帰って、駅近くの焼き鳥屋さんで妻と夕食を兼ねたささやかな宴会を行いました。外出していた次女も加わり、何とも賑やかな席となりました。

こんな感じで週末の日曜日を私たちは楽しみました。

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こちらがコンサートのチラシ

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そして、こちらが私のチケット。前回同様(その時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2021-11-17)、今回も会社の先輩から招待券を二枚、譲ってもらって、こうしてコンサートを楽しむことが出来ました。


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久しぶりに大ホールでのクラシックコンサートを聴きに行きました [演奏会ノート]

10月31日の日曜日に、妻と二人で東京 サントリーホールで行われた「日本フィルハーモニー交響楽団 第393回名曲コンサート」を聴きに行ってきました。

タイトルにも書きましたが、こうした大ホールでのクラシック音楽のコンサートを聴くのは本当に久しぶりです。今回は、会社の先輩から招待券を貰ったのがきっかけだったのですが、こうしたことでもない限り、私が行くことはまずありません。普段私は自宅や通勤電車の中でCDやレコード、ストリーミングで音楽を聴き、それで十分満足しているからです。

今、こうしてクラシック音楽の名曲を生演奏で聴くことに、どういう意義があるのでしょう。そんな雑感を持ちながら妻と一緒にサントリーホールへと向かいました。

バッハ:    目覚めよと、呼ぶ声あり
        G線上のアリア
        主よ、人の望みの喜びよ
        花澤絢子(オルガン)
クライスラー: 3つの古いウィーンの舞曲
        「愛の喜び」「愛の悲しみ」「美しきロスマリン」
        千住真理子(ヴァイオリン)
ビゼー:    歌劇「カルメン」より
        「第3幕への間奏曲」「アラゴネーズ」「第1幕への前奏曲」
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリツィオーソ
        千住真理子(ヴァイオリン)
        交響曲第3番「オルガン付き」より第2楽章
        大井剛史指揮日本フィルハーモニー交響楽団

私にとってはサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」を聴くのは何十年ぶりとなりますが、それ以外はいずれも普段から親しんでいる曲ばかりです。

花澤絢子のオルガン演奏は手堅いもので、千住真理子のヴァイオリンは雰囲気のある、貫禄たっぷりの演奏でした。ただ、聴いている間中、やはり「一体、こうした名曲を今、ホールで生演奏で聴くことに、どういう意味・意義があるのか」という疑問がぬぐい切れません。音楽を聴くという行為が私にとって、まさに「個人的な体験」となっているなか、他の知らない人たちと一緒に生演奏を聴くこと自体が、なにか不自然で、そして窮屈な感じがしてならないのです。

そんな思いを抱きながら、最後のプログラム、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」第2楽章を聴き始めたのですが、私はふいに思いも寄らない感動を覚えることとなりました。フルオーケストラで、オーケストラの団員達が一生懸命になって弾くその姿と素晴らしい響きには、普段、CDで聴く「音」とはまったく違った生の魅力に満ち溢れていたのです。また、その演奏の上手いこと。日本フィルハーモニー交響楽団の演奏を生で聴くのは初めてかと思うのですが、本当に上手いです。

こうして演奏会が終わった後には、私は妻と一緒になって、サントリーホール近くのカフェで「良いコンサートだったね。オケは上手くて素敵だったね」と言い合っていました。フルオーケストラの生演奏には独特の魅力があります。あんまり頭の中でばかり音楽を聴いていてもダメなのかもしれませんね。私にとっては貴重な体験となりました。

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次女が習っているヴァイオリン教室の発表会に行ってきました [演奏会ノート]

先週末の日曜日、社会人2年目の次女(24歳)が習っているヴァイオリン教室の発表会が東京、中目黒のGTホールであったので、家族みんなで聴きに行きました(前回の発表会の時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-11-22-1。発表会では、彼女は他の生徒の室内楽(協奏曲)の伴奏部(アンサンブル)の演奏を担当し、そしてソロではイタリアの作曲家コレッリ(Arcangelo Corelli 1653~1713年)の「ヴァイオリンソナタ作品5 第5番」、そしてデュエットで、同じくイタリアの作曲家ヴィヴァルディ(Antonio Lucio Vivaldi 1678~1741年)の「室内ソナタ(Sonata da Camera a Tre)作品1 第8番」を弾きました。こうして演目を見ていただければお分かりのように、今回の発表会はバロック期の器楽曲のみのものとなっていまして、伴奏にチェンバロ、チェロ等も入った典雅なものでした(ヴァイオリンの先生の旦那様はチェロの先生ということもあって、チェロを習っている生徒らによる演奏もありました)。

娘の演奏はというと相変わらずの練習不足で、所々音程を外していましたが、勢いでカバーしたという感じのものでした(涙)。聴いているほうはハラハラし通しでしたが、何とか(途中止まることなく)無事に終わってよかったです。演奏会では一曲、チェンバロのソロ演奏も披露されたのですが、その曲がスカルラッティ(Domenico Scarlatti 1685~1757年)のソナタの中でも私が大好きな「ソナタ イ長調 K.208」だったのは、とても嬉しかったです(この曲について以前書いた記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2016-12-06。ゆったりとした、とても素敵な演奏でした。

発表会には次女の彼氏も聴きに来ていて、会釈程度ながら簡単な挨拶を交わしました。娘もそういう年頃になったんだなぁと思わずしみじみした次第です。

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こちらが今回のヴァイオリン発表会のパンフレット


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12月に入り二週続けて、週末に行われた家族や知人のコンサートに行きました [演奏会ノート]

12月に入り、二週続けて週末に、家族や知人の開いたコンサートに行きました。12月最初の日曜日は、姉が千葉県、浦安音楽ホールで行ったコンサートがあり、家内、長女と一緒に行きました。東京藝大を卒業後もピアノを続けながら、最近ではチェンバロも勉強している姉はバッハやヘンデルのトリオソナタやヴァイオリン曲の伴奏、ソロでショパンの「舟歌」を演奏しました。

今年の11月に待望の孫(女の子、私にとっては大姪にあたります)が産まれ、色々な意味で姉は人生の収穫の時期を迎えているような気がします。不肖の弟ながら、姉の人生が実り豊かなものになることを祈って止みません。この日の演奏は、色々とミスタッチ等も目立ちましたが、まあ、何とか無事に終わり、私をホッとさせました。九州の実家からは母、そして東京、町田に住む叔母や大井町に住む叔従母も駆けつけてくれて、久しぶりの再会を喜び合いました。

そして、この週末の日曜には、ヴァイオリンを弾く知人のお嬢様のコンサートが横浜、山手の教会で開かれ、家内と二人で伺いました。こちらはクラシックの有名曲を、2台のヴァイオリンとチェロ、ソプラノが曲に応じて構成を替えながらの演奏でした。知人のお嬢様は私の長女と、幼稚園時代からとても仲良くして頂き、彼女がヴァイオリンを習っているのを知った次女がヴァイオリンを習い始めるきっかけになったという縁もあります。

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こちらがコンサートが開かれた山手ロイストン教会。

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こちらはコンサート開始前の様子。プロテスタントの教会とのことでしたが、とても素敵な教会でした。

この日はコンサートの後、知人夫婦と私達夫婦で中区麦田町のイタリアンレストラン「長靴をはいた猫」で会食し、思い出話に花を咲かせました。昔からの知人との食事はとても楽しかったです。

知人のお嬢様は東京音大を卒業後、今は一般企業に勤めながらも、ヴァイオリンを続けています。姉のコンサートも13回目、知人のお嬢様のコンサートも今回で14回目を迎えたとのこと。こうしてきちんと続けているところが立派だなあと感心します。これこそ音楽に対する愛情の深さの証かと思います。

ちなみに話は戻りますが、姉が開いたコンサートでトリオで演奏されたヘンデルのトリオソナタ 作品2-1は私の大好きな曲です。さっそくその日は家に帰ってから、音楽配信サービスの「Spotify」でオリジナル楽器による演奏を再度楽しみました。典雅で哀愁を帯びた曲調が素晴らしいですね。ヘンデルはコレッリの影響を強く受けたと聞いていますが(一方、バッハはヴィヴァルディの影響を強く受けています)、この曲などはコレッリの曲だと言われても通用しそうです。

また、知人のお嬢さんのコンサートでは「カッチーニのアヴェ・マリア」が演奏されました。この曲はイタリア・ルネサンス音楽末期、バロック音楽初期の作曲家であるジュリオ・カッチーニ(Giulio Caccini 1545~1618年)の名前が冠されていますが、実際はソビエトの音楽家ウラディーミル・ヴァヴィロフ(Vladimir Vavilov 1925-73年)によって1970年頃に作曲された歌曲です。とはいえ、とても美しい曲です。


こちらはYoutubeにアップされているエリーナ・ガランチャ(Elīna Garanča 1976年~)による「カッチーニのアヴェ・マリア」

こうして、私は二つのコンサートをのんびりと楽しみました。姉のコンサートは発表会、かたや知人のお嬢様のコンサートはサロン・コンサートの趣きでしたが、どちらも私にとっては印象深いものとなりました。


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ヴァイオリンの発表会で久しぶりに次女の演奏を聴きました [演奏会ノート]

先週の土曜日に次女が習っているヴァイオリンの発表会があり、私たち家族は東京 中目黒の小さな音楽ホールを訪れました。

次女は幼稚園の年中から中学2年まで、東京藝大を卒業したベテランの先生達の下で、ヴァイオリンを本格的に習っていました。当時はコンクールでの受賞を目指したり、音楽学校への進学も考えていたのですが、ヴァイオリンを続ける上での経済的な問題もあって、中学3年で、そうした方向に進むことを諦めさせ、彼女はその後ヴァイオリンにも触れることなく、高校では聖歌隊、大学では体育会のアーチェリー部に所属したりしながら、(私が見る限り)楽しく充実した学生生活を送っていました。

そんな次女が、大学卒業を目前に控えた時期に、(自身の意志で)もう一度ヴァイオリンを習いたいと言い始め、以前、通っていた先生に連絡をとり、そのレッスンに通うようになりました。私は、過去に次女にヴァイオリンを諦めさせた負い目があったこともあり、この彼女の決断は(親として)本当に嬉しかったです。実は、これこそ、彼女が私たちにしてくれた最大の親孝行ではないかとすら思っています。

今回の発表会では、次女はバッハのシャコンヌを弾きました。実は中学2年の時の発表会でも、このバッハのシャコンヌを弾いています。久しぶりの次女の演奏を、私たちはハラハラしながら聴きました。以前、本格的にヴァイオリンを練習していた時と比べるとテクニックは落ち、音程も定まらないところも多々、あったのですが、私は特別な感慨を持って、彼女の演奏に耳を傾けました。

ご存知の通り、バッハのシャコンヌは無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第2番の終曲にあたり、それだけで演奏時間は15分程要する大曲です。全てのヴァイオリニストにとって、この曲は特別な意味を持つもので、演奏には演奏者の力量はもちろんのこと、人格を含めた全てが現れてしまうとも言われています。(ちなみに、以前、バッハのシャコンヌについて書いた記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2012-02-13

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こちらはシャコンヌのバッハ自筆譜

本当に嬉しいことに、私は、次女の今回の拙い演奏に、彼女の人間的な成長を感じたのです。どうも家内も同じようなことを感じていたようで、(以前より下手になった娘の演奏を)聴くことすら敬遠しようとしていた彼女も、次女の演奏が終わった時は少し嬉しそうな顔をしていたのが、とても印象的でした。

とはいえ、さすがに、もう少し練習しないと、先生は勿論、バッハにも失礼ですね(苦笑)。本当は、このブログに、今回の動画か音声ファイルをアップしようと思っていたのですが、彼女の名誉を考えて今回は遠慮することにします。会社人一年目、とてもヴァイオリンを練習する余裕もなさそうな次女ですが、これからも、細々とでも良いのでヴァイオリンを続けてくれればと心から願っています。


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モーション・ブルー・ヨコハマでジャズライブを楽しみました [演奏会ノート]

昨夜、会社の同僚二名と一緒にモーション・ブルー・ヨコハマで行われた「藤本一馬 カルテット」のジャズライブを楽しみました。こうしたライブレストランを訪れるのは本当に久しぶりです。今回は会社の同僚(女性)がタダ券をゲットして、私の昇任祝いにと誘ってくれました。

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そしてこちらがモーション・ブルー・ヨコハマの入り口と店内の様子。みなとみらい赤レンガ倉庫2号館の三階にあります。当日、私はJR桜木町駅からタクシーで行きました。

「藤本一馬 カルテット」は藤本一馬(g)、林 正樹(p)、西嶋 徹(b)、福盛進也(ds)によるグループでして、ヨーロピアン・サウンドというか、一時期のパット・メセニー(Pat Metheny 1954年~)のような、とても叙情的なジャズを演奏します。元々は藤本、林、西嶋のトリオで活動しているようで、今回は昨年ECMからリーダー作を発表した福盛進也を加えたスペシャル・カルテットによるライブということでした。

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こちらが「藤本一馬 カルテット」のメンバー。

演奏は福本一馬をはじめとしたメンバーのオリジナル曲によるもので、前にも書いた通り、とてもECMチックな、叙情溢れたものですが、ドラムが加わったことで音楽がより複層化され、単純な叙情派とは言い切れない複雑で面白いものとなっています。福盛進也はとても優れたテクニックと感性を持ったドラマーでして、彼が加わった効果は良い意味で大きいのではないでしょうか。今後のこのグループの活躍を期待したいです。

こうして私たちはワインと料理を楽しみながら、アコースティックギターの美しい音色を中心とした、落ち着いたジャズライブを楽しみました。たまにはこういうお洒落なところで音楽を楽しむのも、おおありだなぁと認識を新たにした次第です。生演奏に触れる良さは格別のものがあります。いつもCDやネット配信でばかりで聴いていた私にとって、刺激となる夜でした。

演奏が終わり、ほろ酔い気分の私たちはその後、横浜駅近くのホテルの最上階のバーで夜景を楽しみながら、〆のウィスキーを飲み、それぞれ帰宅しました。なかなか素敵な夜となりました。楽しかったです。

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そして、こちらが2016年に発表された藤本一馬の4thアルバム「flow」。私は音楽配信サービス「Spotify」で聴きました。落ち着いた、とてもメロディアスなアンビエントミュージックとなっています。


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