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ルトスワフスキの管弦楽曲集を聴いて [音楽を聴いている]

これまで良く利用していたタワーレコード横浜モアーズ店が7月21日で閉店になることを知り、先日、お店の方に行ってみると、既に閉店セールが始まっており、クラシックコーナーでは輸入盤が全て20%オフになっていました。
CDショップは本当に少なくなってきています。もう横浜で、まともにクラシックやジャズを売っているCDショップはないのではないでしょうか。といいながら私も、殆どのCDはネットで購入しているのが実情です。時代の流れということなのでしょうが、実際に手にとって眺めたり、あてもなくぼんやりとクラシックやジャズのコーナーを眺めたりといった、リアルなショップならではの楽しみが失われてしまうのは正直寂しいですし、これによって聴くチャンスが失われる音楽もあるのではないかと恐れています。

この日は、ヒストリカルのコーナー、バロック、そして現代音楽のコーナーを物色し、1200円程度でヴィトルト・ルトスワフスキ(Witold Lutosławski 1913~1994年)の管弦楽曲集(CD三枚組)を購入しました。このCDには初期から70年代半ばまでの、作曲者の自作自演による管弦楽曲が収められています。早速、毎朝の通勤電車内ではじめて、こうしてルトスワフスキの作品を、ある程度まとめて聴いているのですが、本当に良いです。Flacファイルを安物のブルートゥースヘッドフォンで聴いているのですが、できれば生で、それが無理ならハイエンドのオーディオシステムで聴いてみたら、さぞかしと思わせる、オーケストレーションに優れた、クールかつシャープな曲ばかりです。これなら、これから現代音楽を聴いてみたいと思っている方にも安心して推薦できますね。

色々とネットで調べてみると、管弦楽のための協奏曲においては、民謡に無調の和声付けが為されていたものが、交響曲第一番では完全に無調へ、そして第二番ではテンポ、リズムが崩壊してるとのことなのですが、このように年代に応じて作曲技法も変化しているにも関わらず、作曲者の個性がきちんと際立っていて、難しい音楽理論を知らなくても十分楽しめるところが素晴らしいと思います。
すっかり夢中になって、別途、ラサール弦楽四重奏団の演奏するルトスワフスキの弦楽四重奏曲(1964年)も入手し、聴いてみたのですが、こちらも期待を裏切らない、「現代性」に溢れた素晴らしいものでした。私はこれからルトスワフスキをもっともっと、色々と聴いてみようと考えています。

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写真は「ルトスワフスキ 管弦楽曲集(CD3枚組)」(Brilliant Classics)

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こちらはラサール四重奏団「弦楽四重奏のための作品集(ルトスワフスキ、ペンデレツキ、黛敏郎、ジョン・ケージ) 」(Brilliant Classics)。ペンデレツキ、黛敏郎、ジョン・ケージの曲も素晴らしく、お勧めのCDです。

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