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昨夜は自室でハスキルの弾くモーツァルトのピアノ協奏曲第27番を聴きました [音楽を聴いている]

昨夜は、自室で久しぶりにモーツァルト・ピアノ協奏曲第27番(Kv.595)を、クララ・ハスキル(Clara Haskil 1895~1960年)のピアノ、F.フリッチャイ指揮バイエルン国立管の演奏(モノラル、1955年録音)で聴きました。

言うまでもなく、モーツァルトのピアノ協奏曲第27番は1791年(モーツァルトの没年)に作曲された最後のピアノ協奏曲で、名曲として知られているものです。この曲に関しては名演も多く、バックハウスやカサドシュ、カーゾン、バレンボイム(旧録音盤)やブレンデル、ギレリスやグルダ等の演奏が良く知られていますし、(前にも書きましたが)先月帰省した時に聴いたイングリット・ヘブラーの旧録音盤も、とても良い演奏でした。

と、書きながらも、私にとっては、この、クララ・ハスキルの弾くモーツァルトのピアノ協奏曲第27番が何と言っても一番です。モノラル録音ながらも、ここで聴くことのできる彼女のピアノタッチはとてもクリアで、特に第二楽章の、儚さを感じさせる、その美しさは絶品です。また、フリッチャイの伴奏が上手いですね。私はこの演奏を聴くと、いつも涙が流れてきてしまいます。その静謐な音楽の中に、人生の最期を迎えたモーツァルトの諦観のようなものを感じてしまうからかもしれません。

「天国」と聞いて、私がイメージとして湧く曲は、同じモーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲(Kv.299)」の第二楽章なのですが、自分の葬式の時にかけて欲しい音楽といえば、やはり、この、ハスキルの弾くピアノ協奏曲第27番の第二楽章です。

春まっさかりの夜のひとときを、モーツァルトを聴きながら、私はとても落ち着いた気持ちで過ごしました。

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写真はハスキル/フリッチャイ「モーツァルト ピアノ協奏曲第19番、同第27番」(CD)

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