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NHKーFM「現代の音楽」のシリーズ「21世紀への潮流」でアリフレド・シュニトケが特集されました [ラジオを聴いている]

毎週日曜日の朝にNHK-FMで放送される、作曲家の西村朗氏がMCを務める「現代の音楽」は現代音楽の魅力を分かりやすく解説し、紹介してくれる、私にとってとても大切なラジオ番組です。このうち、毎月、第一週、第二週の放送はシリーズ「21世紀への潮流」ということで、現代音楽の歴史に重要な足跡を残した作曲家にスポットを当てて紹介する内容となっていて、今年の4月、5月はルチアーノ・ベリオ(Luciano Berio 1925~2003年)、6月と7月はジョン・ケージ(John Cage 1912~1992年)、そして今回、8月から9月にかけてはアリフレド・シュニトケ(Alfred Schnittke 1934~1998年)が特集されました。

シュニトケは、ドイツ系ユダヤ人を父としてソ連に生まれ、ウィーンとモスクワで音楽教育を受けたのち、1990年までソ連に留まりました。その作風は伝統的な作曲手法をベースにしながらも、西側の前衛的技法を積極的に盛り込んだもので、オペラ、交響曲、室内楽から映画音楽まで幅広いジャンルにわたる作品を残しました。シュニトケは1990年にドイツ・ハンブルクに移住し、98年同地で亡くなりますが、既に1980年代から世界中の音楽家によって演奏されるようになりました。(以上、NHK-FM「現代の音楽」HP「放送予定」からの引用です)

私はこれまでシュニトケの作品、それもバイオリン曲の幾つかを聴いたことはありましたが、こうして、まとめて彼の作品を聴いたのは初めてです。そして、私は、それらの現代性と素晴らしさに驚かされ、この作曲家に一気に惹かれることとなりました。「バイオリン・ソナタ 第2番“クワジ・ウナ・ソナタ”」「合奏協奏曲 第1番」「モーツ-アルト・ア・ラ・ハイドン」「3人の協奏曲」を初めとする作品はどれも尖鋭的かつ音楽性に満ちたもので、聴く者を一秒たりとも飽きさせることはありません。本当に素晴らしい現代作曲家だと思います。これから、私は彼の他の作品が収められたCDを探す毎日となりそうです。番組の最後に西村朗氏がシュニトケ関連の本(「シュニトケとの対話」「シュニトケの無名時代」)を推薦していたので、早速、図書館に貸出を予約しました。

こうして私は「現代の音楽」というラジオ番組を通じて、新たな音楽体験を得ることができました。今回、エアチェックした四回に亘るシュニトケの特集番組の、曲の演奏部分のみを抜き出してCD(二枚)に焼いたので、当分はこの自家製のCDを繰り返し聴くことになりそうです。

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こちらはシュニトケ「映画音楽集(4CD)」、ラジオではシュニトケが若い時期に映画音楽を多く手がけたことが紹介されていました。彼がどんな音楽を作っていたのか興味は尽きません。とはいえ、最初はやはり、彼の現代音楽曲をしっかりと聴いてみたいですね。


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