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日本人のバロック・リュート奏者である佐藤豊彦の「ヴァイス作品集」を聴いてみました [音楽を聴いている]

以前、お茶の水・神保町にある中古CD・レコードショップを訪れ、三枚の中古CDを購入したことを書きましたが(その時の記事はこちら→http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2017-06-21、今回はそのうちの一枚、佐藤豊彦(1943年~)による「ヴァイス作品集」を紹介したいと思います。

このCDは1979年にオランダで録音され、LP三枚組の形で発表された「ヴァイス作品集」の中から佐藤豊彦自身がCD一枚の形で選曲したものです。ヴァイス(Silvius Leopold Wess 1686~1750年)は私の大好きなドイツ後期バロック音楽の作曲家・リュート奏者です。彼の作曲した600曲ほどの作品の殆どはリュートのためのソナタや組曲、舞曲でして、その作品数の多さとそのメランコリーに満ちた類まれな音楽性から、歴史上、最高のリュート作曲家と言ってよいかと思います。

このCDには組曲が三曲とトンボー(故人を追悼する器楽曲)、幻想曲、シャコンヌがそれぞれ一曲づつ収められています。いずれも、佐藤豊彦の、明快かつしっかりとした演奏も相まって、素晴らしいものとなっています(実は最初はピンとこなかったのですが、何回も聴いているうちに素晴らしいと思えるようになってきました)。こうなると、このCDに収められなかった、他のヴァイスの曲の録音も聴いてみたいのですが、どうも入手は困難なようです。

リュート曲初めとするバロック音楽については何と言っても演奏者の解釈によって、曲の印象ががらりと変わることが多いかと思います。これからも色々な奏者の演奏でヴァイスの音楽を楽しんでみようと思った次第です。

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佐藤豊彦「ヴァイス作品集」(CD)


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