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ドイツ出身のピアニスト、ラルス・フォークトの「ショパン作品集」を聴きました [音楽を聴いている]

日本経済新聞の日曜版「NIKKEI STYLE」でその中でも音楽、映画等の紹介記事である「名作コンセルジュ」は、私にとって読むのを特に楽しみにしているコーナーです。先週の日曜日、11月13日にはドイツ出身のピアニスト、ラルス・フォークト(Lars Vogt 1970〜2022年)が2013年に録音した「ショパン作品集」が紹介されていました。

恥ずかしながら、私はこのピアニストのことを今まで全く知りませんでした。慌ててインターネット音楽配信サービス「Spotify」で検索していると、多くの録音が配信されています。さっそく、ショパン作品集をリビングルームで聴いてみることにしました。

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ラルス・フォークト「ショパン作品集」

最初の曲であるバラード第一番から、私は彼の演奏に惹きつけられました。なんて内省的かつ異色な演奏なのでしょうか。日経の紹介記事には「21世紀ならではのショパン」と書かれていましたが、まさしくこの言葉がぴったりだと感じます。非常に繊細ながらも、演奏自体は明晰なもので、録音の良さも相まって、音楽がとても立体的に聞こえます。このアルバムに収められている曲の中では、何と言ってもバラード第一番と並んでピアノソナタ第二番の演奏は、彼の個性が特に際立ったもので、私は息を殺しながら、ただただ聴き入った次第です。

今まで、彼の演奏を知らなかったことが悔やまれます。その上、なんと彼は今年の9月に癌で亡くなっていて、もう彼の生演奏を聴くことは叶いません。

これから彼が遺した録音をじっくりと聴いてみようと思います。今回、こうして素晴らしいピアニストを知ることができました。そんな彼が51歳の若さで亡くなってしまったことは、とても残念でなりません。ご冥福を心からお祈りいたします。

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こちらが2022年11月13日「NIKKEI STYLE」での紹介記事、写真を左クリックしていただくと拡大して読むことができます。この記事は、彼のショパン演奏の特徴を見事に表した素晴らしいものだと思います。


こちらはYoutubeにアップされている「Lars Vogt Encore Chopin Nocturne, Berlin, Philharmonie 10.5.2009」


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