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ホセ・ミゲル・モレーノが演奏するヴァイスの作品集を聴きました [音楽を聴いている]

最近、聴いたCDの中で特に感心したのが、この、「メランコリーの芸術」と名付けられた、ホセ・ミゲル・モレーノ(José Miguel Moreno 1955年~)が演奏するヴァイス(Sylvius Leopold Weiss 1687~1750年)の作品集です。これは、先月、九州の実家に帰省する前に立ち寄った横浜の中古レコード店で格安で売られているのを見つけ、手に入れたものですが、それ以来、私の愛聴盤となっています。HMVのサイトには、このCDについて、以下のレビューが掲載されています。

ヴァイスの作品が持つメランコリーがモレーノのリュートを通じて心にしみる。後期バロック時代のドレスデンで宮廷付きリュート奏者、作曲家として活躍し、リュート音楽の歴史において最重要人物と称されるレオポルド・ヴァイス。 生前、ヴァイスのリュート作品は、ライプツィヒを主な活躍の場としていたJ.S.バッハの鍵盤作品と同等の評価を得ていたという点からも、その存在の大きさが十分に想像できます。
 「シャコンヌ」などギター奏者に馴染みの深い有名作が多数収められた「メランコリーの芸術」は、マドリードで生まれスペインの古楽シーンで先頭を走り続けるリュート奏者ホセ・ミゲル・モレーノの代表的録音の1つ。ヴァイスの作品が持つメランコリーな旋律がモレーノのリュートを通じて聴き手の心に染み渡ります。(東京エムプラス)

ここ何年か、バロック音楽を集中的に聴いてきて思うことは、演奏者によって曲の印象や良しあしがかなり左右されると言うことです。ある奏者ではつまらないと思った曲が、違う奏者の演奏を聴いて、素晴らしい曲だと思ったりすることが多々あります。バロック音楽のテキスト性の高さが伺えるのですが、私のようなリスナーにとっては誰の演奏で聴くかは大きな問題となってきます。

リュートやテオルボの演奏では、このホセ・ミゲル・モレーノやホプキンソン・スミス(Hopkinson Smith 1946年~)なら、まず間違いはないと思います。特にホセ・ミゲル・モレーノの演奏は、ほのかにロマンティックで聴きやすく、私の好みにぴったり合っていて、これまで聴いたどの演奏も素晴らしいものばかりで、外れがありません。

収録曲の中でも、このCDの最初と最後に収められた二曲のシャコンヌは、なんともメランコリック、かつ情感に溢れた曲で、私の大のお気に入りです。機会があったら、是非一度聴いてみて下さい。

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写真はホセ・ミゲル・モレーノ「メランコリーの芸術」(CD)。私が入手したのは写真のものとは違い、旧盤でジャケット等は異なりますが、収録されている曲、演奏は同一のものです。

https://www.youtube.com/watch?v=-b-gUYiDFzk&feature=player_embedded
こちらはYoutubeにアップされている、13弦ギターによるヴァイスのシャコンヌの演奏。(「リクエストによる埋め込み無効」となっている動画ですので、直接Youtubeのサイトを紹介しています。

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