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誕生日に家内から貰ったお金で五嶋みどりさんのバッハ無伴奏曲集を購入しました [音楽を聴いている]

二月に入り、私の54歳の誕生日を迎えました。もう、「中年男」というより「初老男」に近づいているような気もしますが、とりあえず60歳になるまでは「中年男」で頑張ろうかな、などと、つまらない事を考えています。(苦笑)

週末、暇だったので横浜駅近くのタワーレコードに行こうとしたところ、家内からプレゼント代わりの現金を渡されました。これで好きなCDでも買ったらとのこと。喜び勇んでお店に行き、早速購入したCDの一つが、五嶋みどりさんのJ.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲(2枚組)です。

2015年にリリースされた、この録音については、私は以前から何としても聴いてみたいと思っていました。タワーレコードではちょうどセール特価となっていて、私はとても安価でこの二枚組のCDを購入することができました。

一聴した途端に私は、この演奏の現代性に気付くと共に、その底流に「和」の精神が流れているように感じました。この、五嶋みどりさんの演奏は、素晴らしい枯山水や水墨画を観ているような気にさせます。言い換えれば、精神性が非常に高く、純粋な音楽としての力に満ち溢れている結果、音楽の抽象度というか純度がとても高い次元にあるように感じられるのです。私はそれを「和」と感じたのでしょう。

五嶋みどりさんが演奏している、この音楽は既に、良い、悪いとか、好き、嫌いを越えた音楽です。聴いていて、自然と頭を垂れる自分がいます。これだけ精神性の高い演奏にはそうそう出会えるものではないでしょう。その日、私は目をしっかりと瞑りながら、五嶋みどりさんのバッハを聴き続けました。

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写真は五嶋みどり 「J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」(CD)


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