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16~18世紀のリュート曲が収められたCDを聴きました [音楽を聴いている]

一昨日は朝から信濃町の慶應義塾大学病院で人間ドックを受けました。検査の後、病院内の二号館11階で帝国ホテルがやっているレストラン「ザ・パーク」で昼食を取り、その後、内科の先生から診断結果についてお話を伺うと、今日の用事は全て終了です(実はこの日、会社はお休みを頂いていたのです)。せっかくなので、その後、新宿まで足を延ばして、クラシック音楽専門の中古CD・レコードショップ(ディスクユニオン新宿クラシック館)で、久しぶりに中古CD・レコードを物色してみました。結局、中古レコード三枚、中古CD二枚を購入してしまったのですが(汗)、今日はその内の一枚、ドイツ、フランクフルト出身のリュート奏者、ルッツ・キルヒホーフ(Lutz Kirchhof 1953年~)が1988年に録音した「The Lute in Dance and Dream」と名付けられたCDを紹介したいと思います。

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こちらが今回入手したCDであるルッツ・キルヒホーフの「The Lute in Dance and Dream」

このCDは副題に「Masterpieces for Lute.16th-18th Century」とある通り、16世紀から18世紀のイタリア、スペイン、イギリス、ドイツ、フランスのリュートの名曲を収めたCDです。自室でのんびりしながら聴いてたのですが、その中の一曲の演奏に思わず耳をそばだてることとなりました。それはイングランドの作曲家、リュート奏者であったジョン・ダウランド(John Dowland 1563~1626年2月20日)の「A Dream」という曲です。なんて、素晴らしい曲であり演奏なのでしょう。特に、控え目ながらも情感のこもったキルヒホーフの演奏は、まさしくこの曲の演奏の決定版といってよいものかと思います。

バッハより前の時代のリュートやクラブサン(チェンバロ)曲は、演奏者によって、(同じ曲でも)まったく別の曲に聴こえたりするのが魅力ですよね。作曲者と演奏者の立場が対等というのか、演奏者の解釈次第でまったく曲の印象が変わります。そんなこともあって、だれの演奏で曲を楽しむのかが、聴く方にとっての大きな楽しみだったりします。

この演奏を聴いた後、Sportifyで検索して、リュート奏者の神様とも言うべき、アメリカ・ニューヨーク生まれのホプキンソン・スミス(Hopkinson Smith 1946年~)の演奏も聴いてみたのですが、私にとっては(この曲に限っては)キルヒホーフの演奏の方がしっくりきます。


こちらはYoutubeにアップされているJuliane BergemannのギターによるJohn Dowland "A Dream"。キルヒホーフに似たアプローチでの演奏となっています。

これ以外にも、このCDにはイタリア初期バロックの作曲家、カプスペルガーやフランスの作曲家、ゴーティエやムートンの曲、ドイツのヴァイスの曲等も収められていて、とてもお得感のあるアンソロジーとなっています。

久しぶりにリュートの典雅で内省的な調べに、身を預けながら、至福の時間を過ごすことができました。


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