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自室で「食の味、人生の味 辻嘉一・小野正吉」を読み終えました [本を読んでいる]

週末の日曜日の午後、自室で「食の味、人生の味 辻嘉一・小野正吉」(柴田書店)を読み終えました。この本は先日、自宅最寄り駅近くの古本屋「Tweed Books」で見つけ、気になって購入したものです。

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「食の味、人生の味 辻嘉一・小野正吉」(柴田書店)

辻嘉一(つじ かいち 1907~1988年)は京都の懐石料理屋「辻留」の二代目となる料理人、そして小野正吉(おの まさきち 1918年~1997年)はホテルオークラ東京初代総料理長であり、「フランス料理の鬼」と呼ばれた料理人です。昭和57年6月から7月にかけて合計4回行われた対談が収められていて、フランス料理と日本料理を代表する二人の職人の忌憚のない豊富な知識と経験に裏付けられた対話が興味深いです。八年ほど前に、平松洋子著「旬の味、だしの味」を読んで以来(その時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2012-05-07、久しぶりの料理に関する本となりました。

私は、道を究めた職人が語る話に、とても興味があります。そのうえ料理人となれば、話題が料理に関することになりますので、私のような素人でも、なんとなく想像できるというか、いくばくかは理解することもできますし、とても勉強にもなります。今回、読了したこの本も、そういった点でとても面白く、夢中になって読みました。

「日本は湿気の文化やと思いますな。」(辻嘉一)
「(お皿は)何枚も持つと料理が安っぽくなる。だから一人で二枚持っちゃいけないんです。」(小野正吉)

等々、思わず納得してしまう話ばかりです。今後とも機会を見つけて、こうした本を読んでみようと思った次第です。とても貴重な読書体験を得ることができました。


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