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マルタ・アルゲリッチの「バッハ ピアノ作品集」を聴きました [音楽を聴いている]

先日、以前に録画していた2020年12月13日に放送された「NHK クラシック音楽館 ベートーベン250 名手たちの饗宴」を何気なく観たところ、最初に放送されたマルタ・アルゲリッチがソリストを務めたベートーベン ピアノ協奏曲第1番の演奏が本当に素晴らしいもので、とても感心しました。

こうしてアルゲリッチのピアノを聴くのは久しぶりです。何という美音なのでしょう。すべての音が見事に粒立っています。左右10本の指で均等にかつ思うがままの力でそれぞれの鍵盤を正確に叩くことができるピアニストだけがなし得る音です。


こちらはYoutubeにアップされている動画「2019 | Martha Argerich plays Beethoven Piano Concerto No. 1 + Bach Gavottes / Scarlatti K141 encores」。2019年12月Liszt Ferenc Academy of Musicでの演奏です。私がテレビで観たものとは違いますが、彼女の演奏は美しいの一言では言い尽くせないほど素晴らしいものです。

こうして惚れ惚れしながら、彼女のピアノを聴いていうちに、彼女の自在かつ正確なストロークで演奏されたバッハは一体、どういうものだろうと思い始めました。調べてみると驚くべきことに、彼女がバッハを弾いた録音は一枚のみのようです。それは1979年に録音されたトッカータ ハ短調BWV.911、パルティータ第2番ハ短調BWV.826、イギリス組曲第2番イ短調BWV.807でして、もしかしたら九州の実家にはレコードがあったかも知れません(汗)。ともあれ、すぐに聴いてみたいと思い、横浜 伊勢佐木町に外出したついでに「BOOKOFF PLUS 横浜伊勢佐木モール店」で中古CDを運良く見つけて購入、さっそく自宅で聴いてみました。

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こちらが今回入手した「アルゲリッチ・バッハ作品集」(CD)

考え抜かれた演奏という点ではグレン・グールドの録音と同じですが、生命力というか躍動感あふれる音のきらめきが、彼女のバッハ演奏を比類なきものにしています。選曲も含め、これは40年以上前の演奏でありながら今でもその輝きを失っていません。

こうして私は素晴らしいバッハのピアノ曲の演奏を楽しむことができました。彼女のバッハのレパートリーは広くはないようで、Youtubeにはこれらの同曲異演がアップされている位ですが(これらの演奏も本当に素晴らしいものです)、他のバッハのピアノ曲の演奏も是非、聴いてみたいものです。


そしてこちらがYoutubeにアップされている「Johann Sebastian Bach - Piano Partita No. 2 In C Minor, BWV 826 - Martha Argerich」。2008年VERBIER FESTIVALでの演奏です。


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