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一昨日の深夜に、借りてきたDVDでアメリカ映画「テルマ&ルイーズ」を観ました [映画を観ている]

一昨日の深夜に、借りてきたDVDでアメリカ映画「テルマ&ルイーズ」(原題「Thelma and Louise」 1991年/米)を観ました。恥ずかしながら、私はこれまで、この映画のことを全く知りませんでした。大学時代に所属していたサークルの先輩のブログ「中年音楽狂日記」で、この映画を紹介した記事を読んで興味を持ち、自宅近くのTSUTAYAでDVDを借りてきたという訳です。

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こちらは「テルマ&ルイーズ」日本公開時の宣伝ポスター

監督はイギリスの映画監督、リドリー・スコットでして、彼は「エイリアン(1979)」や「ブレードランナー(1982)」の監督として広く知られています。本映画はアメリカ中西部を舞台にしたものでして、

横暴な夫に嫌気がさしていた主婦テルマと、ウェイトレスとして働くルイーズの2人が図らずも犯罪に手を染め、平凡な日常からかけ離れた逃避行をするはめに。追い詰められた2人がたどる転落への道を描いたロード・ムービー。
(以上、映画紹介サイト「映画ウォッチ」の作品情報からの引用。一部、追加記載しています)

というものですが、「転落への道」とは裏腹に、彼女たち二人は、トラブルに会う度に、見違えるように表情は生き生きとなり、自らの「生」を楽しみ始めていきます。過去に傷を持ち、思慮深いルイーズも良いのですが、一見、頼りなく、何も考えていないようなテルマの変わりようには本当に驚かされます。登場する男性陣は、ルイーズのボーイフレンドのジミーと、二人を追うハル警部以外は、本当にどうしようもない男だらけなのですが、個人的には、テルマに対して横柄に振舞ってきた夫が映画後半で見せる「俺の嫁って、こんなに凄い女だったっけ?」といった感じの、何とも言えない複雑な表情には、思わず吹き出してしまうと共に、少し好感を覚えてしまいました。

Wikipediaでは、この映画は「しばしば「90年代の女性版」アメリカン・ニュー・シネマと評されており」と解説されていますが。まさしくその通りでして、観ていて私も同じような感想を持ちました。ラストシーンは衝撃的ながらも、彼女たちの旅は「永遠」に続くこととなります。「爽やかさ」という言葉こそがふさわしいエンディングは深く私の心に残りました。全編に亘って綴られるアメリカの風景美と共に二度と忘れることはないでしょう。ちなみに、この映画は第64回アカデミー賞において6部門にノミネートされ、脚本賞を受賞しています。

借りてきたDVDには(ボツとなった)別テイクのラストシーンも収められていて、それはそれで味のあるものですが、やはり、採用されたラストシーンの方が素晴らしいです。また、同じくDVDに収められた監督自身による解説も、とても面白くて参考になります。

こうして私は大学の先輩のお陰で、有意義な映画体験を得ることができました。もし、観ていらっしゃらないようでしたら、是非、観てみることをお勧めします。最初から終わりまで息つく暇もなくドキドキさせられ、観ていてとても面白かったですし、考えさせられました。