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マリア・ティーポの弾くモーツァルトピアノ協奏曲集のCDを入手しました [私の好きなピアニスト]

先週の金曜日に勤務先に出社すると、執務室に郵便物が届いていました。急いで開封すると出てきたのは、アマゾンで安価で中古盤が出品されているのを見つけて注文した、イタリアのナポリ出身のピアニスト、マリア・ティーポ(Maria Tipo 1931年~)の弾くモーツァルトピアノ協奏曲集のCD(二枚組、国内盤)です。

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マリア・ティーポ「モーツァルトピアノ協奏曲集」(CD二枚組国内盤)

このCDはタワーレコードの企画盤でして、1990年、1991年にフランス。パリで録音されたモーツァルトのピアノ協奏曲第21番、第22番、第23番、第27番の演奏が収められています。伴奏はアルミン・ジョルダン指揮パリ室内管弦楽団ですが、この室内オーケストラは1978年にジャン=ピエール・ヴァレーズらにより設立されたものです。

マリア・ティーポについては、これまで何度も記事にしていますが、私の大好きなピアニストです。その演奏はイタリア人らしい明るく骨太かつ豊かな音楽性に溢れたもので、飽きることがありません。今回入手した演奏は彼女が60歳位のころのものとなるのですが円熟したもので、「中庸」という言葉がぴったりの素晴らしいものとなっています。

これらのピアノ協奏曲は、それこそモーツァルト遺した曲のなかでも特に名曲として知られているものばかりでして、他のピアニストによる数多くの名演奏があります。それらと比べても本演奏はトップクラスであることは間違いありません。特に第22番、第23番、第27番についてはこの録音が彼女の唯一のものとなりますので(第21番については1956年、1983年の録音があります)、その点ではとても貴重なものとなります。

これらの優れた演奏の中でも、私は彼女によるピアノ協奏曲第23番の演奏には心打たれました。第一楽章、第三楽章もさることながら第二楽章 アダージョ 嬰ヘ短調の演奏は見事なもので、この曲の決定盤といっても過言ではないかと思います。さすがイタリア人、歌わせれば本当に上手いなあと嘆息します。まるでミューズがそのまま舞い降りてピアノを弾いているかのようです。聴いているうちに自然と涙が零れてきます。これは本当に素晴らしいものです。

こうして私は彼女の弾くモーツァルトピアノ協奏曲集を楽しみました。マリア・ティーポは私にとって、とても大事なピアニストです。これからも彼女の演奏を地道に探していきたいと思っています。


こちらはYotubeにアップされている、現時点で再生回数770万回を超える「Hélène Grimaud – Mozart: Piano Concerto No. 23: II. Adagio」。こちらも素晴らしいものです。


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