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クリストフ・ルセの弾くフランソワ・クープランのクラブサン曲全集(CD12枚組)を入手しました [音楽を聴いている]

先日、待ち合わせまでの暇つぶしに入った中古レコード・CDショップ「ディスクユニオン横浜西口店」で、フランス・アヴィニョン生まれのチェンバロ奏者クリストフ・ルセ(Christophe Rousset 1961年~)が1992年から1994年にかけて(デジタル)録音した、フランソワ・クープランのクラブサン曲全集(CD12枚組、11CD+BONUS CD)の中古盤が4.600円程で売られているのを見つけました。

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クリストフ・ルセ「フランソワ・クープラン クラブサン曲全集」(CD)

見つけた時は購入するかどうか迷ったものの、この機会を逃したら、もう聴く機会がないかもと思い直し、思い切って購入、自宅に大切に持ち帰りました。ご存じの方も多いかと思いますが、このクリストフ・ルセが録音したフランソワ・クープラン(François Couperin 1668~1733年)のクラブサン曲全集は、名演で知られたものでありながら廃盤になって久しく、2012年にSACD化され再販されたものの、こちらも今は廃盤になっていて、中古盤がオークションで高値で取引されるなど、入手がとても困難なものとなっています。

私が入手したのはCD盤ですが、元々、名録音で有名だったものですし、私の駄耳でしたら、これで十分です。中古とはいえ、クラヴサン曲集第1-4巻、2台のクラヴサンのための曲集全て、262曲もの演奏が5000円以下で手に入れられるなんて、良い時代になったものです。

一聴して感じたのは、なんて聴きやすく、分かりやすい演奏なんだろうという驚きでした。フランソワ・クープランのクラブサン曲全集というと、私はこれまでブランディーヌ・ヴェルレ(Blandine Verlet 1942~2018年)(この全集を揃えた時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2020-09-26、スコット・ロス(Scott Ross 1951~ 1989年)、オリヴィエ・ボーモン(Olivier Baumont 1960年~)によるもの(このうちボーモンの全集は、新品でも3千円台半ばという、驚くべき安さで購入することができます)などを、これまで愛聴してきました。どれも素晴らしい演奏であることは論を俟たないものの、今回入手したクリストフ・ルセによるものが、一番明快かつ聴きやすいように思われます。多分、その秘密は、趣味の良いイネガル(inégale)奏法とテンポの設定によるものではないかと思うのですが如何でしょう。それにしてもピアノと比べて音の強弱や長さを調整することが難しいクラブサンで、ここまで音楽を表現できることに改めて驚かされます。

今は、朝早く起床した時などに、リビングルームで、独り、このクリストフ・ルセの全集を聴くのが無上の喜びです。初めてフランソワ・クープランのクラブサン曲を聴こうとする方には、断然私はこちらをお勧めします。


こちらはYoutubeにアップされている「Francois Couperin 3rd Book of Harpsichord Pieces, Christophe Rousset 1/3」。Youtubeには、彼の他のクープラン演奏も色々とアップされています。


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