SSブログ

ジャン=リュック・ポンティの1960年代後半の作品を聴いてみました [音楽を聴いている]

以前、記事で紹介した、フランスのジャズ・ヴァイオリニスト、ジャン=リュック・ポンティ(Jean-Luc Ponty 1942年~)ですが(その時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2023-07-05、その後、1960年代後半の彼の作品を二枚程、CDで入手し、聴いてみました。

まず、聴いてみたのが1968年に発表された、アメリカデビュー作品でもある「More Than Meets The Ear」です。演奏はまさしく当時のヨーロッパ・ジャズのメインストリームと言って良いもので、聴きごたえがあります。BEATLESの「With A Little Help From My Friends」のカバーが入っていたりするのですが、オーセンティックな内容となっています。私のイメージするジャン=リュック・ポンティの演奏に近いものがあります。もしかしたら、私が昔、新宿のジャズ喫茶店「ビサール」で初めて聴いた彼の演奏(レコード)はこれだったのかもしれません。

41BK0C2K98L._AC_.jpg
ジャン=リュック・ポンティ「More Than Meets The Ear」

そしてもう一枚はジャン=リュック・ポンティとジョージ・デュークトリオが共演した1969年のライヴ盤である「Experience」です。前に本ブログでジャン=リュック・ポンティを紹介した記事のすぐ後に、ジョージ・デューク(George Duke 1946〜2013年)が1982年に発表した大ヒットアルバム「ドリーム・オン(Dream On )」を紹介した経緯があるだけに(その時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2023-07-06、この共演ライブ盤の事を知った時は、個人的ながらも何かの縁を感じて、慌てて入手して聴いてみました。

51sl45j1tjL._AC_.jpg
ジャン=リュック・ポンティ「Experience」

こちらは、その後のジャン=リュック・ポンティの音楽の原点になったのではないかと思えるほど、かなりジャズ・ファンク寄りのロック色の強い作品となっています。ドラム以外が全てエレクトリック・インストルメントになっているのも、そうした印象を与えているのかも知れません。演奏は、先に紹介したものと同様、かなり硬派なものです。

今後は、機会を見つけて、1968年以前のアメリカデビュー前の彼の録音を聴いてみたいと思います。


こちらはYoutubeにアップされている「Jean Luc Ponty & Masahiko Sato – Astrorama (1970)」。1970年8月、万博ジャズ・フェス出演の為に来日していたジャン=リュック・ポンティと日本人ピアニスト佐藤允彦の共演盤でして、メンバーは他にデンマーク出身のベーシストNiels-Henning Orsted Pedersen、増尾好秋(eg), 日野元彦(ds)です。こちらも(ドラムベース以外は)全てエレクトリック・インストルメントによる演奏ながら、本文で紹介した「Experience」と比べるとアコースティック感が強く感じられます。そのインプロビゼーション溢れた演奏は、まさしくジャズです。


共通テーマ:日記・雑感