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ラジオ深夜便「ラジオ文芸館」で川上弘美「どこから行っても遠い町」の朗読を聴きました [ラジオを聴いている]

前の記事と時間的に話が前後してしまって恐縮ですが、先週末、三連休の日曜日の深夜25時からNHK FM「ラジオ深夜便」の「ラジオ文芸館」コーナーで放送された、原口雅臣アナウンサーによる、小説家川上弘美(1958年~)の短編「どこから行っても遠い町」の朗読を聴きました。

この時間、私はもう寝ようとベッドに入っていたのですが、何の気なしにベッドサイドの卓上ラジオをつけたところ、ちょうどこの朗読の時間が始まろうとしていました。この日はちょうど私の好きな作家である川上弘美の短編ということもあって、面白くなければ消せば良いしと思って、そのまま聴いてみたところ、結局、最後まで聴いてしまいました。

朗読を聴くのは、ほぼ初めての経験です。昔、少年時代に、母がよく点けっぱなしにしていたラジオから朗読が流れてきた時は、私は煩いと思い、勝手にラジオを消していましたし、テレビでも、ましてや朗読会に行ったこともありません。

こうして今回、私は生まれて初めて朗読をしっかりと聴いてたのですが、いやあ、面白かったです。読書は(自身にとって)あくまで能動的な行為ですが、朗読を聴くのはどちらかと言うと受身というか、聴こえてくる声にすっかり身を任せてしまう点で、かなり異なった感覚があります。そうして聴こえてくる声に集中していると、何と言うか、すんなりとその世界に入ることができます。正直、すごく楽ですし、楽しいです。

「どこから行っても遠い町」は、

捨てたものではなかったです、あたしの人生──。男二人が奇妙な仲のよさで同居する魚屋の話、真夜中に差し向かいで紅茶をのむ主婦と姑、両親の不仲をみつめる小学生、そして裸足で男のもとへ駆けていった女……。それぞれの人生はゆるくつながり、わずかにかたちをかえながら、ふたたび続いていく。東京の小さな町を舞台に、平凡な日々の豊かさとあやうさを映し出す連作短篇小説。(以上「Amazon」内容紹介からの引用です)

でして、私はまだ未読なのですが、今度、機会を見つけて読んでみようと思った次第です。

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川上弘美「どこから行っても遠い町」(新潮文庫)

NHKの「ラジオ深夜便」のHPでは「聴き逃しサービス」があり、以前に放送された「ラジオ文芸館」の朗読も聴くことができそうなので、今度、聴いてみようと思います。朗読を聴くのは楽ですし、面白いです。また一つ、ささやかながらも楽しみが増えました。嬉しいです。

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こちらはNHK「ラジオ深夜便 2019年10月号」。たしか母が以前、この雑誌を買っていたことがあったかと思います。なんだか年寄りが聴く番組という偏見があったのですが(ごめんなさい)面白そうですね。時々、聴いてみようかという気になってきています(汗)。


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