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先々週の月曜日から金曜日まで、九州の実家に帰省しました(4) [音楽を聴いている]

これまで書いたように、大分の実家に帰省している間、母と一緒に古楽器工房を訪ねたり、レストランで食事をしたりしたのですが、これまでと同様、もう恒例となっているリサイクルショップ巡りもしました(汗)。日出や別府、そして日田のリサイクルショップで、掘り出し物がないか探したのですが、今回は残念ながら目ぼしいものは見つかりませんでした。とはいいながらも何枚かの中古レコードを購入したので、今回はそれらを紹介したいと思います。

最初に紹介するのは、バレンボイム、アシュケナージ、そしてフー・ツォンによるモーツァルト「2台、3台のピアノのための協奏曲」(1972年録音、LONDON国内盤)です。このレコードは「ハードオフ 別府山の手ライフガーデン店」で五百円で入手しました。杵築の実家ではあまり時間がなかったこともあって、A面の2台のピアノのための協奏曲しか、まだ聴いていないのですが、いかにもモーツァルトらしい才気に溢れた曲です。私はこれまでこの曲をギレリス親子の演奏で聴いていたのですが、バレンボイムとアシュケナージの演奏も良いですね。いつか聴き比べてみたいものです。

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こちらが今回入手したバレンボイム、アシュケナージ、そしてフー・ツォンによるモーツァルト「2台、3台のピアノのための協奏曲」(1972年録音、LONDON国内盤)

そして日田のリサイクルショップ「リプラス日田店」で入手したのが、クレンペラーがフィルハーモニア管弦楽団を指揮したブルックナー「交響曲第4番ロマンティック」(1963年録音)と「交響曲第7番」(1960年録音)の二枚組(東芝EMI国内盤)、ミルシタインのヴァイオリン、アバド指揮ウィーンフィルによるメンデルスゾーン&チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」(1972年録音、グラムフォン国内盤)です。このリサイクルショップでは中古レコードが一枚百円で売られており、クレンペラーの二枚組も百円でしたので、トータル二百円という破格の安さでこれらのレコードを入手しました。こちらもブルックナーの7番、そしてメンデルゾーンのヴァイオリン協奏曲しか、まだ聴いていないのですが、どちらも良い演奏でした。

ブルックナーの交響曲第7番は、私の好きな曲でして、これまでは専ら、1989年に晩年のカラヤンがウイーンフィルを指揮した演奏を愛聴していたのですが、カラヤンの流麗という言葉がぴったりの演奏に比べると、クレンペラーの演奏は無骨ながらも(月並みな表現ながら)高い精神性を感じさせるものでした。正直言って、クレンペラー盤の方がはるかに聴き応えがあります。巨匠クレンペラーの偉大さを改めて痛感しました。

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クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団、ブルックナー「交響曲第4番ロマンティック」(1963年録音)と「交響曲第7番」(1960年録音)の二枚組(東芝EMI国内盤)

一方、ミルシタインの弾くメンデルゾーンのヴァイオリン協奏曲は、これまで1961年録音の演奏を良く聴いていたのですが、こちらの方が円熟味が増しているというか、華がある演奏のような気がします。でも、もしかしたらそれは単なる私の思い込みで、録音技術とオケの差(1961年録音盤はフィルハーモニア管弦楽団)によるものかもしれません。こちらもいつか、きちんと聴き比べてみようと思った次第です。

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ミルシタインのヴァイオリン、アバド指揮ウィーンフィルによるメンデルスゾーン&チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」(1972年録音、グラムフォン国内盤)

こうして私は中古レコードを安価で入手し、演奏を楽しみました。なんとも貧乏くさい趣味と言ってしまえばそれまでですが、昔、欲しくても高くて買えなかったこれらのレコードが、今こうして格安とも言える値段で入手できる喜びはなにものにも代えがたいものです。私はこれからもリサイクルショップに行っては中古レコードを漁る日々を送ることになりそうです。


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