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母が独りで住む九州、大分の実家に約半年ぶりに帰省しました(3) [釣りをしている]

母と一緒に墓参りをしたり、大分トラピスト修道院を訪れた翌日の月曜日、私は一人で車に乗り、今回、中古の有機ELテレビを購入した日出のリサイクルショップに再度向かいました。テレビに何か問題があったという訳ではありません。実は前回、店内を見ていたときに、新古品と思われる釣竿が一本、定価の半額以下の価格で売られていることに気づき、良さそうなら購入してみようと思って、こうして立ち寄ってみたのです。

売られている竿を良く見てみると、シマノ製の磯竿「ラディックス 1.5号 530」(梱包用のプラスチックケースや備品、無記名の保証書・取扱説明書も付いたままです)でして税込みで売価は1万1千円。釣竿といえば、百均でお馴染みのダイソー「振り出し竿 210cm」(税込価格 660円)から10万円を軽く超える高級品まで、それこそピンからキリまでありますが、この竿はインターネット通販でも2万4千円程度はする(メーカー希望価格は税込みで3万1千350円)、エントリーモデルの中では上位のものとなります。

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こちらが日出のリサイクルショップで売られていたシマノ製の磯竿「ラディックス 1.5号 530」

先日、友人と泊りがけで海釣りに行ってからというもの、きちんとした磯釣り用の釣竿を一本欲しいと、かねがね思っていたので、暫く悩んだ末に(私にとってはかなり高価な買い物となります)思い切って購入しました。今回、こうして竿を購入したとなるとリールも欲しくなりますし、せっかく大分まで来ているのですから海釣りもやってみたくなります。そこで、このまま別府まで足を伸ばして「タックルベリー別府亀川10店」に行ってみることにしました。

以前の記事を読んでいただいた方ならお分かりにいなるかと思いますが、私は釣りに関してはまったくのど素人です。そこでタックルベリーの店員さんに、その旨を伝えた上で、リールや釣り糸、仕掛けといった海釣り用の必要最小限のグッズを揃えて貰うことにしました。

店員さんからは最初、ワゴンに無造作に置かれていたノーブランドの安価なリールを勧められたのですが、リールは永く使える信頼のおけるブランド品(できれば竿と同じシマノ製)が良いと伝えると、新古品のシマノの「ナスキー C3000HG」がちょうど店頭にあるとのことでこれを購入、箱や説明書等がついていて税込みで8千円でした。そして、店員さんの勧めるままナイロン糸(3号)をリールに巻いてもらい竿に装着、さらに、エサに似せた小さな疑似バリが連なったサビキ仕掛けと3号のオモリを糸に結んで貰いました。あとはサビキ釣り用配合エサ「あみ姫」を一袋、水くみバケツとフィッシュグリップ(魚つかみ)、コマセを撒く柄杓、そしてについては、お店で一番安いものを購入して、これでとりあえず釣りの準備は完了です。たった小一時間程の間に、これから趣味になるかどうかも分からない上、まだ、ほとんどやったことのない釣りに2万円もかけてしまいました。もう後戻りはできません(汗)。

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こちらが今回購入した釣竿とリール

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そして、こちらが今回釣り糸に付けてもらった仕掛け

「やっちまったなー」と嘆息をつきながら昼過ぎに実家に戻り、母にその旨を伝えると思いの外喜んでいます。母は私に色々な楽しみを知って、趣味を広げてもらいたいようです。家で母の作ってくれた昼食代わりのおにぎりを食べて(なんとも懐かしくて美味しかったです)暫くのんびりした後に、インターネットで調べておいた近くの釣り場に行ってみることにしました。場所は隣町の日出港の堤防、ここは車を堤防に直付けできるとのことで、初心者でも釣りを楽しめるとのこと。ナビを頼りに車を堤防に寄せ、とうとう初めてとなる私一人での釣りの始まりです。

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この日訪れた日出港の堤防の様子。それなりの人たちが釣りを楽しんでいます。

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そして、こちらが私の釣りの様子。本当に必要最小限の道具で釣りをしています。

釣り糸を垂らし、そこに「あみ姫」を柄杓で撒きながらアタリを待ちます。慣れないせいか、なかなか釣り糸を垂らしているところに上手く「あみ姫」を柄杓で撒くことができません。それでも、なんとか実家から持ってきた簡易なパイプ椅子に腰掛けて、魚が疑似バリを食べるのを待ちます。堤防にはそれなりの釣り人たちが、思い思いの仕掛けで楽しんでいます。右隣の家族連れや左側、ちょっと先の若い人たちのグループなどは魚を釣り上げているようです。ただ、こうして座って、海を眺めているだけでもとても気持ちが良いです。結局夕方遅くまで粘ってみたのですが一匹も釣ることができずに帰宅しました(涙)。

「何か釣れた?」と笑いながら話しかける母に、私は苦笑しながらボウズだったことを告げ、ビールを飲み、日本酒を飲みながら母と晩ごはん食べました。食べながら考えたのですが、明日の夕方には横浜に帰るのですが、明日の早朝だったら釣りに行くことができます。母にその旨を伝えると「行ってきたら」とのことで、早めに就寝、朝5時近くに起きて、昨日と同じ場所である日出港の堤防まで車を走らせました。

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この日、実家で飲んだ日本酒「鷹来屋 特別純米山廃 夏越し生酒」。いつも帰省したときに立ち寄る、私のお気に入りの酒屋、日出町の「アリタ酒店」で購入しました。これはとても美味しかったです。

昨日、若い男女のグループがたくさん釣っていた堤防の端の方に車を停め、暫くそこで釣り糸を垂らしていると(他にも2名くらい、お年を召した釣り人がいました)、釣竿を通じてアタリを感じました。しばらくそのままにしてから釣り上げると体長5cmほどの小さなフグがハリに掛かっています。多分、これが私の60年近い人生で初めてとなる(釣り堀以外での)初めての釣果です。「まあ、こんなものなのかなー」と苦笑しながらハリを外し、とりあえず水くみバケツに入れて釣りを続けます。

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こちらが私の生まれて初めての海釣りの釣果となる可愛らしいフグ。その後、海に還しました。

暫くすると、今度は前回とは違って遥かに強いアタリを感じました。ドキドキしながらも暫くそのままにして魚の引きを感じたところで釣り上げてみました。今度は20cm程のアジがかかっています。初めてまともな魚を釣った喜びに「やったー!」と喜びながら、ピチピチと跳ねる魚からなんとかハリを外して水くみバケツに入れようとするのですが、バケツが小さいこともあってなかなか上手く入れることができません。直接、魚を触るのも怖くてできませんし(おいおい…苦笑)、慌てながらも何とかフィッシュグリップでつかもうとしていると、私の釣ったアジはハリから外れ、ぴょんぴょんと堤防の上を跳ねながら、また海に飛び込んでしまいました。

「茫然自失」という言葉はまさにこういう時のためにあるのではないでしょうか。それでもなんとか気を取り直して釣りを続けたのですが、その後はアタリもなく(涙)、8時になったので竿をしまって実家へと戻りました。母に大笑いされながらも、用意してくれた朝ごはんを一緒に楽しく食べた後、私は帰りの荷支度を始めました。


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