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久しぶりに大ホールでのクラシックコンサートを聴きに行きました [演奏会ノート]

10月31日の日曜日に、妻と二人で東京 サントリーホールで行われた「日本フィルハーモニー交響楽団 第393回名曲コンサート」を聴きに行ってきました。

タイトルにも書きましたが、こうした大ホールでのクラシック音楽のコンサートを聴くのは本当に久しぶりです。今回は、会社の先輩から招待券を貰ったのがきっかけだったのですが、こうしたことでもない限り、私が行くことはまずありません。普段私は自宅や通勤電車の中でCDやレコード、ストリーミングで音楽を聴き、それで十分満足しているからです。

今、こうしてクラシック音楽の名曲を生演奏で聴くことに、どういう意義があるのでしょう。そんな雑感を持ちながら妻と一緒にサントリーホールへと向かいました。

バッハ:    目覚めよと、呼ぶ声あり
        G線上のアリア
        主よ、人の望みの喜びよ
        花澤絢子(オルガン)
クライスラー: 3つの古いウィーンの舞曲
        「愛の喜び」「愛の悲しみ」「美しきロスマリン」
        千住真理子(ヴァイオリン)
ビゼー:    歌劇「カルメン」より
        「第3幕への間奏曲」「アラゴネーズ」「第1幕への前奏曲」
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリツィオーソ
        千住真理子(ヴァイオリン)
        交響曲第3番「オルガン付き」より第2楽章
        大井剛史指揮日本フィルハーモニー交響楽団

私にとってはサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」を聴くのは何十年ぶりとなりますが、それ以外はいずれも普段から親しんでいる曲ばかりです。

花澤絢子のオルガン演奏は手堅いもので、千住真理子のヴァイオリンは雰囲気のある、貫禄たっぷりの演奏でした。ただ、聴いている間中、やはり「一体、こうした名曲を今、ホールで生演奏で聴くことに、どういう意味・意義があるのか」という疑問がぬぐい切れません。音楽を聴くという行為が私にとって、まさに「個人的な体験」となっているなか、他の知らない人たちと一緒に生演奏を聴くこと自体が、なにか不自然で、そして窮屈な感じがしてならないのです。

そんな思いを抱きながら、最後のプログラム、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」第2楽章を聴き始めたのですが、私はふいに思いも寄らない感動を覚えることとなりました。フルオーケストラで、オーケストラの団員達が一生懸命になって弾くその姿と素晴らしい響きには、普段、CDで聴く「音」とはまったく違った生の魅力に満ち溢れていたのです。また、その演奏の上手いこと。日本フィルハーモニー交響楽団の演奏を生で聴くのは初めてかと思うのですが、本当に上手いです。

こうして演奏会が終わった後には、私は妻と一緒になって、サントリーホール近くのカフェで「良いコンサートだったね。オケは上手くて素敵だったね」と言い合っていました。フルオーケストラの生演奏には独特の魅力があります。あんまり頭の中でばかり音楽を聴いていてもダメなのかもしれませんね。私にとっては貴重な体験となりました。

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