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昨年4月に製作をお願いしていた古楽器、サルタリーがとうとう自宅に届きました [楽器を練習している]

昨年の師走にカテリーナ古楽器研究所の松本さんからメールで、4月に製作をお願いした古楽器、サルタリーが完成したとの連絡がありました。そして、すぐに郵送して頂けるとのことで、今年の元旦、1月1日にサルタリーと2本の弓、そしてチューニングハンマーが楽器がぴったりと収まる木製の専用ケース(内側は楽器が傷つかないよう厚めの布が貼られています)に収められた形で自宅に届きました。

ちなみに、この楽器の製作を依頼した時の記事はこちらとなります。
「先週の月曜日から金曜日まで、九州の実家に帰省しました(2)」
 →https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2021-04-16
「先々週の月曜日から金曜日まで、九州の実家に帰省しました(5)」
 →https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2021-04-22

サルタリー(psaltery)は木箱に複数の弦を張られた、中世、ヨーロッパで使われていた楽器です。その後、18世紀までには「異なった幾つかの楽器に派生していき、ハンマーで叩く打楽器は「ダルシマー」となり、鍵盤機構をつけた鍵盤楽器は「ハープシコード」となった」(以上、Wikipediaにおける「プサルタリー」解説文からの引用)と考えられています。

サルタリーは、弦を指で弾くものと弓で弾くもの、大きく二種類に分かれるのですが、私が製作をお願いしたのは弓で弾くタイプのもの(「ボウド・サルタリー」と呼ばれます)です。弦を弓でこすったり、はじいたり、(棒で)叩いたりという多様な演奏方法が可能です。そして、なんと言っても音色の繊細な美しさはこの楽器の大きな魅力でして、開放弦を鳴らしているだけなので、どんな人でも簡単に美しい音を出すことができます。

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こちらが今回、私が手に入れた「サルタリー」。弦はチェンバロのものが使われていて、本当に繊細かつ美しい音がでます。このサルタリーですが、楽器の形状から、古楽器奏者の間では「棺桶」と呼ばれていたりするようです。

こうして私は還暦間近にして、「私のための、私だけの楽器」を手に入れました。この嬉しさは、言葉では表現できそうにありません。これまでの人生の中でも1,2を争う最高の贈り物と言っても過言ではないと思います。本当に感激しています。製作者の松本さんには、どんなにお礼を言っても言い足りないくらいです。

この紹介記事のアップが遅れてしまったのには訳があります。早速音を出してみようとと翌日の2日に調弦をしていたときに弦を一本、切ってしまったのです(涙)。慌てて製作者の松本さんに連絡して、交換用の弦を送ってもらったり、ZOOMで直接、弦交換のコツを教えてもらいながら弦を張り替えていたりしていました。このような事情もあって、私的にはすぐにでも記事をアップしたかったのですが、弦の切れた楽器の写真をアップするのは心苦しくて、遅れてしまった次第です。

さーて、この楽器で何を演奏してみましょう? 実は、この楽器の製作をお願いしてからというもの、この曲で弾きたい曲を少しづつリストアップしていました。もう既に30曲くらいがリストアップされています。ただ、主旋律を楽譜通り奏でるだけではなく、自分なりにアレンジを加えて、できれば、この楽器の音色の美しさを引き立たせるような演奏をしたいと考えています。私は昨年の4月からジャズピアノを習い始めたのですが、これもサルタリーで色々な曲を美しく弾く上で、なにか参考になればとの思いもありました。この美しい楽器は眺めているだけでも楽しいのですが、楽器である以上、演奏してあげないと楽器が可哀想です。これからどんどん練習して、自分なりにこの楽器を使いこなしていきたいと思っています。


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