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ブリジット・エンゲラーの弾く「ショパン・ノクターン全集」を入手しました [私の好きなピアニスト]

今週の火曜日に、用事を済ませに横浜中区役所に行った帰りに立ち寄った横浜 関内の中古レコード・CDショップ「ディスクユニオン 横浜関内店/関内ジャズ館」で、気になる中古CDを見つけました。それはチュニジア出身のフランスのピアニスト、ブリジット・エンゲラー(Brigitte Engerer 1952~2012年)が弾いた「ショパン・ノクターン全集」(CD二枚組、harmonia mundi輸入盤)です。

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ブリジット・エンゲラー「ショパン・ノクターン全集」(CD二枚組、harmonia mundi)

以前にも書きましたが(そのときの記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2015-02-09、彼女が弾く「チャイコフスキー ピアノ作品集」はチャイコフスキーのピアノ小曲集の決定盤であり、私の特に愛する演奏でして、この盤を含む、彼女のフランス・デッカ、フィリップスに残した録音を集めた「ブリジット・エンゲラーの芸術」と名付けられたCD6枚組のセットは私の宝物となっています。また、これも以前紹介しましたが(そのときの記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2018-03-25、Youtubeにアップされた「Chopin - Complete Nocturnes (Brigitte Engerer)」は2015年5月以来、なんと38,360,160 回(2021年6月10日現在)も再生された、まさしく「おばけ」と言って良い動画(というか音楽ファイル)となっていまして、まさに、その演奏のCDが、私の目の前で980円で売られていたという訳です。


こちらがYoutubeにアップされている「Chopin - Complete Nocturnes (Brigitte Engerer)」

いつも、切り詰めた生活をしなくてはならないはずにも関わらず、私の最近一ヶ月の中古レコード、CDの購入金額は一万円を優に超えていまして(5千円で購入したヴェルレのルイ・クープラン全集が痛かったです)、深く反省していた矢先にこのCDに出会ってしまい、まるでハムレットのように「購入するか、せざるべきか」悶々と悩むこととなりました。

結局、「これから暫くは中古レコード、CDを購入しない」ことを自らに課すことにして、このCDを購入(こらこらっ)、いそいそと自宅に持ち帰りました。

ブリジット・エンゲラーのピアノは「中庸」という言葉がぴったりな、情感に溢れたものです。なんというか、安心して聴くことができるというか、自然に耳に入ってくる演奏と言えば良いのでしょうか。悪く言えば、とりたてて特徴のない演奏という言い方もできるかもしれませんが、彼女ならではのロマンティックな演奏は、やはり非凡なものだと思います。

この「ショパン・ノクターン全集」は1993年の録音でして、彼女が40歳代になったばかりのときのものとなります。聴いていて本当に気持ち良いです。これも以前述べていますが(そのときの記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2014-08-28、ショパンのノクターンは、女性ピアニストの名演が多いですね。現在の私の一押しの演奏は、最近ド嵌りしているマリア・ティーポ(Maria Tipo 1931年~)のもの(1993年、1994年録音)ですが、私が持っているもの(CD 国内盤)は選集でして(全集も出ているのですが、とても高くて私には手が出せません)、全集となると、このブリジット・エンゲラーの演奏ということになりそうです。

こうして私は、久しぶりにブリジット・エンゲラーの演奏を楽しみました、こんな素晴らしいピアニストが59歳の若さで、その生涯を終えたことは本当に残念でなりません。もっともっと活躍して欲しかったなぁと、私は彼女の早すぎる死を悼みました。


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