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ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ著「選ばれる女におなりなさい」を読みました [本を読んでいる]

今日の朝、ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ著「選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論」を読み終えました。この本は家内が娘に読ませたい(家内自身も読んでみたい)と言い出し(苦笑)、私が図書館に貸出予約をしたものです。予約者が多く、借りるまでかなりの日数(何か月も)かかったのですが、やっと私の順番が回ってきて、こうして手元に届きました(私が図書館で借りる手続きをしたのですが、係の方が私の顔を見て不思議そうな顔をしたのが何とも気恥ずかしかったです)。そして家に置きっぱなしになっていたのを、私自身、どんな本か知りたくて読んでみたという訳です。

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ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ著「選ばれる女におなりなさい」(講談社)。ちなみに表紙のカバー写真はスカルノ大統領に請われて送った17歳の時の写真です。その美貌ぶりには目を奪われますが、本書中に何枚か載っているポートレート写真も、本当に美しく品のあるもので、魅せられます。当時の世の男たちが彼女に夢中になったことは想像に難くないですね。

デヴィ夫人へのインタービューをそのまま文字起こししたような本でして、二時間もかからずに読むことが出来ます。内容は、前半部分が自身がこれまでの人生を、後半部分は自身の婚活論を語るといったものとなっています。

特に前半部分の自身のこれまでの人生を語っているところはとても興味深く読みました。何といっても皆さんご存じの通り、インドネシア大統領夫人だった彼女ですので、その人生は波乱に満ちたもので読んでいて飽くことはありません。その中でも特に幼少期から大統領夫人となるまでの四半世紀は印象深かったです。これは後半部分、婚活論においても語られているのですが、幸福はお金で賄うことが出来るといった(私にとっては)シビアとも思える金銭感覚はこの時に養われたものと思われますが、一つの見識として評価すべきものかと思います。私のような貧乏人に限って、お金の価値を過度に低くみようとするというか、意味なく貶めて考えがちです。彼女はお金の価値をきちんと幸せになる手段として認めています。そこが(私のような)凡人とは違うなあと、まじめに感心しました。

また、後半部分の婚活論においては、ポジティブな考えの下で行動すべきと謳っているのですが、一方で常に「女を磨く」努力を忘れるなと釘をさしています。それは教養や語学から始まり、女性ならではの身だしなみやマナー、エチケットといった全般に亘るものですが、そうした努力をしている女性に素晴らしい男性との出会いのチャンスは訪れるとの主張は確かに合点の行くものでした。また、結婚後の夫婦生活について夫(男性)を立てなさいといった、一見、古めかしいとも思える意見を述べていますが、私もこれこそ、夫婦生活を幸せなものにする秘訣かと思います(私たち夫婦が当てはまるかどうかは別ですよ)。夫(男)にとって妻は、前提として、その存在そのものが「特別」なものなのです。なので、ある程度は妻からも特別扱いしてもらわないと結婚生活はかなりツライものとなってしまいます。まあ、正直、私に幸せな結婚生活について語る資格があるのか微妙ですので、これ以上の言及はさけますが(涙)、彼女の論は正論と言ってよいものと思いました。

私には到底知りえない、セレブリティでなければ知りえないヨーロッパの社交界のエピソード等は、とても興味深かったです。誰彼にでも勧めるかと問われれば返答に困りますが、このような本もたまに読んでみるのも面白いですね。私はそれなりに楽しく、この本を読み終えました。

実はもうそろそろ、図書館にこの本を返却しなければならないのですが、家内と娘はこの本を読んだのかしら?


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