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アリ・トムソンの38年ぶりの新作は、80年代の香りを残した、とても素敵なポップスアルバムです [音楽を聴いている]

先週までのぐずぐずした天気が嘘のように、今日(9月28日)の関東地方は秋晴れの爽やかな日になりました。今日は会社に出社したのですが、行きの通勤電車の中で聴いたのがイギリス、スコットランド出身のシンガーソングライターのアリ・トムソン(Ali Thomson 1959年~)が昨年2019年11月に、38年ぶりに発表したサードアルバム「Songs From The Playroom」です。

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アリ・トムソン「Songs From The Playroom」(CD)

私は、このアルバムのことを今年の春にネットの紹介記事を読んで知ったのですが、以来、インターネット音楽配信サービス「Spotify」で良く聴いています。私のような中高年、大学時代に80年代の洋楽に親しんだ者にとっては、とても懐かしいような、それでいて、とても新鮮な印象を受ける良盤だと感じています。

アリ・トムソンといえば、1980年に発表したデビューアルバム「Take A Little Rhythm」(邦題「恋はリズムにのって 」)からのタイトル曲がヒットしたものの、その後1981年にセカンドアルバム「Deception Is An Art」を発表してからは、音楽シーンの表舞台に出ることはなかったようです。


こちらがYoutubeにアップされているアリ。トムソン「Take A Little Rhythm」

しかしながら、この38年ぶりに発表した3rdアルバム「Songs From The Playroom」を聴くと、彼がきちんと自分の音楽を大切にしながら、真摯に自分の音楽を追求し続けてきたことが(私のような門外漢にも)良くわかります。昔の超イケメンから比べると、今の姿はちょっと老けていますが(ごめんなさい)、なんて素敵な歳の取り方なのでしょう。正直、とても羨ましいですし、好感を覚えます。

是非、一度、このアルバムを聴いてみてください。こんな秋晴れの日にぴったりの作品ですよ。


そしてこちらがアリ・トムソン「Aqua Blue」。この曲は「Songs From The Playroom」の一曲目に収録されています。こちらの動画は彼がギター一本で歌っているものです。


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先週の金曜日、桜木町の映画館で「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を観ました [映画を観ている]

先週の金曜日の午後、やっとまとまった自由な時間が取れたので、横浜 桜木町の商業施設「コレットマーレ」にある映画館「ブルグ13」で、18日から公開されたアニメーション映画「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を一人で観ました。

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この映画は、2018年1月から4月までTOKYO MX他にて放送されたテレビアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン(全13話+Extra Episode)」の完結編にあたるものです。これまでインターネット動画配信サービス「NETFLIX」でこのテレビアニメ版、そしてDVDレンタルで2019年9月に公開された映画「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -」を今年の夏に観た私としては、待ちに待った映画でして、9月18日の公開当日に観たかったのですが、なかなか自由な時間がとれず、一週間後の25日にやっとこうして観ることができたという訳です。

映画はとても感動的なもので、三つのエピソード(そのうちの一つは現代の視点でから、昔のヴァイオレット・エヴァーガーデンの物語を紐解いていくというもの)が絡み合いながら進んでいきます。しっかりとした脚本の下、これらの物語がラストに向かって収斂していく様は見事でして、私は2時間20分という時間も忘れて映画に没頭しました。

テレビアニメ版を観ていた時からいつも感じていた、制作会社である京都アニメーションの丁寧かつ緻密な映像はさらにこの映画で、その美しさを増しているように感じられます。水、メタル、自然の景色、(2016年に公開された長編アニメ映画「聲の形」でも見事な美しさを誇った)花火の描写などは本当に素晴らしいものでアニメーションによる映像美の最たるものといっても過言ではないかと思います。

最初の10分はなんとか堪えられたのですが、最後の30分に至っては、涙なしには観れないもので、初老を迎えようとするしがないオジサンの私(多分、映画館での最高齢だったと思います)は嗚咽を堪えながらハンカチをぐしゃぐしゃにして観る羽目になりました。いやあ、周りの方には引いてしまう姿を晒してしまい申し訳なかったのですが(汗)、そんな周りの方々の中にも(私と同じように)泣いている方がとても多かったように思われました。

何とも余韻を残す映画ですね。前にも書きましたが現代の視点からヴァイオレット・エヴァーガーデンが生きた時代を振り返るという設定が、この作品に奥行きを与えています。どなたにもお勧めできる素晴らしい映画なのですが、テレビアニメ版を観てからこの映画を観たほうが、感動は何倍にもなるかと思います。そういう意味ではちょっとハードルは高いのですが、是非テレビアニメ版からトライしてみてください。良い物語ですよ。

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京都アニメーションにとっては、皆さんご存じの通り、昨年7月にスタジオは全焼、社員36人が死亡、33人が重軽傷を負うという痛ましい放火殺人事件が起きてからの再生を果たした最初の映画となります。私を含め観客の皆がエンドロールの間、一人として立つことなく、制作に関わった方々、全員の名前を確認していました。そして最後にヴァイオレット・エヴァーガーデンの、これまでの物語とその後の幸せを示唆するような短いアニメーションが流れ、やっと私は腰を上げて映画館を後にしました。

関係者の皆さんはこのコロナ禍の下、公開を延期にせざるを得なかったりと色々と大変な思いをされたかと思います。こうして無事公開され、そして私に大きな感動を与えて頂き、本当に感謝です。ありがとうございました。

ちなみにこれまで私が書いたヴァイオレット・エヴァーガーデンの記事は以下の通りとなります。興味のある方は読んでみてください。
「これまでしっかり観ていなかった昔のアニメテレビ番組を暇にあかせて観ています(3)」
 →https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2020-08-26
「自室で映画「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -」を観ました」
 →https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2020-08-28


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ブランディーヌ・ヴェルレの弾くF.クープラン全集を揃えました [音楽を聴いている]

これまで何回も記事にしていますが、ブランディーヌ・ヴェルレ(Blandine Verlet 1942~2018年)は私の大好きなフランスの女流チェンバリストでして、彼女の遺した録音の中でも1970年代の後半に仏Astreeレーベルに録音したF.クープラン(François Couperin 1668~1733年)のクラヴサン全集(LP全13枚)は特に名演かつ名録音、そして稀少盤として知られているものです。

私はこの全集についてはレコードを一枚だけ持っていまして、それは私の宝物となっています。今はインターネット音楽配信サービス「Spotify」で、彼女の演奏は(このF.クープランのクラヴサン全集を含め)その殆どを手軽に聴くことができるようになりましたが、それでもいつか、この全録音を所有することは大学時代からの私の夢でした。

最近(今年の7月頃)になって、ネットオークションで、この全集のCDが単品で安く出品されることが多かったので、機会を見つけて一枚づつ落札したり、またネットで中古CDを買ったりしながら、私は少しづつ、このF.クープランのクラヴサン全集(CD全11枚)を集め始めました。そして先週、アメリカのネットオークションサイト「ebay」で購入したVol.7が届き、私はCD全て(Astree E7751~7761)を揃えることができました。

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こちらが、私が集めたブランディーヌ・ヴェルレが1970年代の後半に仏Astreeレーベルに録音したF.クープラン クラヴサン全集(CD全11枚)

こうして収集を目的として音楽CDを入手したのは実は初めてかもしれません。さあ、これからこれらCDの演奏をのんびりと折に触れて楽しんでいきたいと思います。何と言っても人類の世界的文化遺産ともいうべき演奏です。本当に楽しみです。

ちなみに、これまでブランディーヌ・ヴェルレについて私が書いた主な記事は以下の通りとなります。興味のある方は読んでみて下さい。
「仏Astreeは私の憧れのレーベルでした」
 →https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2010-08-22
「ブランディーヌ・ヴェルレの弾くクープラン作品集を聴きました」
 →https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2012-08-28
「今日の朝、録音していたラジオ番組を聴いていて、あることに気付きました」
 →https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-09-23
「ブランディーヌ・ヴェルレのクープランの新録音のCDを入手して聴いてみました」
 →https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2019-01-11
「ブランディーヌ・ヴェルレの訃報に接して…」
 →https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2019-01-23
「ブランディーヌ・ヴェルレの弾く、フローベルガーのチェンバロ曲集を聴きました」
 →https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2019-04-21
「追悼盤となるブランディーヌ・ヴェルレの「J.S.バッハ: チェンバロ作品集」を聴きました」
 →https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-06-19


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デビッド・リンチがプロデュースしたジュリー・クルーズのCDは私のお気に入りです [音楽を聴いている]

アメリカのシンガー、ソングライター、女優、ミュージシャンであるジュリー・クルーズ(Julee Cruise 1956年~)のことを知ったのはつい最近のことです。彼女は「ブルーベルベット」で歌手として出演して以来、デビット・リンチお気に入りの歌手として、その後もツインピークスをはじめ彼の映画に何度も出演しているのでご存じの方もいらっしゃるかと思います。彼女は1980年代後半から1990年代初めにかけて作曲家のアンジェロ・バダラメンティや映画監督のデビッド・リンチとのコラボレーションの下、二枚のアルバム、「Floating Into the Night(1989年)」と「Voice of Love(1993年)」を発表しており、その何とも言えない浮遊感に溢れた歌唱と音楽はとても心地よく、そして怪しく美しいものです。

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ジュリー・クルーズ「Floating Into the Night(1989年)」

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そして、こちらがジュリー・クルーズ「Voice of Love(1993年)」。二作とも同傾向の音楽ですが、こちらにはTV版ツインピークスに使われた超有名曲が入っていないせいか、新鮮に感じられます。どちらかと問われれば、私はこの「Voice of Love」をお勧めします。

この二枚のアルバムはジャケットのアート・ディレクション、写真、プロデュースと作詞もデビッド・リンチが行っており、その音楽もデビッド・リンチらしい、(ジャケットデザインと同様)現実と非現実の境目を漂うような、まるで夢遊病者が彷徨うかのような、ちょっと不思議で少しひねくれた、悪夢にも似た特異な音楽です。私にとって、これは究極の癒し音楽ですね。夏の終わりから秋にかけての季節の変わり目に、深夜に一人で聴くのにぴったりの音楽かと思います。

彼女にとっては、デビュー作と二作目となるこれらのアルバム以後、「The Art of Being a Girl(2010年)」「My Secret Life(2011年)」と作品を発表していますが、デビッド・リンチのプロデュースから離れたこともあってか、前者はまだ音楽的に、かなり尖がった印象を受けるものの(NYの最先端のファッションブランドショップのBGMにかかっていそうな音楽と言った感じ…)、後者の「My Secret Life(2011年)」に至っては(歌詞の内容はともかく)音楽的には普通というか、聴きやすいポップスアルバムとなっています。

繰り返しになりますが、秋の夜長に一人で静かに聴く音楽として、最初に紹介したデビッド・リンチがプロデュースしたジュリー・クルーズの二枚のCDはぴったりかと思います。お聴きになっていらっしゃらない方(残念ながらこれらのアルバムは日本では発売されませんでした)には是非、一聴をお勧めします。


こちらはYoutubeにアップされている「Julee Cruise - Into The Night」。アルバム「Floating Into the Night(1989年)」の6曲目に収録されている曲です。


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次女が使うヴァイオリンケースを買い換えました [購入しました]

先日、今年で24歳になる次女から、暫く貰っていない誕生日のプレゼントにとせがまれ、家内と次女の二人で銀座の山野楽器で注文していたヴァイオリンケースが、先週末の日曜日に自宅に届きました。次女がフルサイズのヴァイオリンを使うようになって購入し、これまで10年以上使っていたヴァイオリンケースはフランスのBAM社の布製のもので、強度は十分ながらも(持ち運ぶには)大きくて重かったようで、(子供のころ、車で送り迎えしていた時と違って)現在のように一人で電車に乗ってレッスンに通うようになってからは取り回しに苦労していたようです。

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こちらがこれまで使っていたBAMのヴァイオリンケース「BAM Stylus」。買い替え後も自宅でのヴァイオリン保管用のケースとして家で使う予定です。

今回、次女に季節外れの誕生日のお祝い(次女の誕生月は12月)として購入したヴァイオリンケースは、カーボンファイバー製のもの(「Carbon Mac CFV-2」 色はミルクティー)で重さは1.6kg(ケースのみ)と、以前のものと比べると1kgほど軽い上、とてもコンパクトで扱いやすいものです。ヴァイオリンを保護するという点でケースの強度が少し心配ですが、よほど乱暴に扱わない限り大丈夫かと思われます(防水性もあり、少々の雨なら大丈夫のようです)。何にせよ、軽くてコンパクトなことが一番だったらしく、次女はこのプレゼントをとても喜んでくれました。

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そしてこちらが今回購入したヴァイオリンケース「Carbon Mac CFV-2 」(色はミルクティー)。ストラップ取り付け金具をケース側面とすることで「髪がからみにくい」ようになっていたりと女性に優しい造りになっています。また、B4サイズの譜面が収まる外付けの純正バッグも一緒に購入しました。

最初は通販やネットで安く購入しようと考えていたのですが、山野楽器ではちょうどセール中で定価の2割引きで購入できること、またお店できちんと検品してから配送するとのことで、傷や不具合といった心配がないことから(ネット購入でのレヴューをみると、送られてきた時から傷が付いていたケースもあるようです)、信頼できる老舗の実店舗で購入した次第です。

前にも書きましたが、今でもこうして次女がヴァイオリンを続けてくれることが最大の親孝行でして(そのことを書いた記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-11-22-1、この新品のヴァイオリンケースと共に、次女がこれからも楽しくヴァイオリンを続けてくれることを願っています。二ヵ月後となる11月初旬には発表会があり、彼女はコレルリのヴァイオリンソナタ(Op5のNo.5)を弾くそうです。その時は(今年になってから出来た)彼女のボーイフレンドも演奏を聴きに来るとのことで、親としては嬉しいような、それでいてちょっと不安な気持ちで一杯ですが、今からその時を家内共々楽しみにしています。


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三浦半島まで日帰りドライブをして、久しぶりに家族でBBQを楽しみました [旅をしている]

先週末の土曜日、4連休の初日に横須賀市観音崎公園にこの日オープンした、海が見えるBBQ施設「BEACH⇔PARK LIVING」で私、家内と長女の三人(次女は残念ながら仕事で参加できず)でBBQを楽しみました。自宅から車で一時間弱で三浦半島の先っぽに位置するたたら浜に到着、駐車場に車を停めるとそのすぐ上、海を臨む芝生に覆われたなだらかな傾斜地に、BBQ施設があります。今どきの施設らしく、とても清潔な屋外用のコテージには立派なBBQ用の機材も揃っています。私たちは食材を持参しましたが、施設では食材も地元産のものを中心に用意しているとのこと。天気にもなんとか恵まれ、眼下に海を臨みながら新品ピカピカの機材を使って、のんびりとBBQを楽しみました。

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横須賀市観音崎公園の海が見えるBBQ施設「BEACH⇔PARK LIVING」

オープン初日ということもあってか、施設内の敷地ではグループによるフラダンスも披露され、気分は一層盛り上がります。家族でBBQをするのも久しぶりです。後片付けの手間等を考えると、こうした専用の施設は本当に便利です。私は車を運転するのでお酒は飲まなかったのですが、次回は是非、ビール片手に楽しみたいなと思った次第です。

BBQ施設は時間制で午後3時には撤収、その後、車で近くの観音崎京急ホテルに移動、ホテルのラウンジで私はコーヒー、家内はプリン等を頂きながら暫く休憩して、一面の窓越しに見える東京湾の真ん中に浮かぶ人工島「第二海堡(だいにかいほう)」や東京湾の行き来する多くの船の景色を楽しんだ後、ホテルに隣接する走水観音崎遊歩道(走水観音崎ボードウォーク)を家族で散策しました。

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この日、訪れた観音崎京急ホテル。写真中央の海沿いの道が走水観音崎遊歩道です。

これは観音崎海岸に面した木製遊歩道でして、遊歩道から見る海や空の景色はとても素晴らしく、私たちはまさしく夏の終わりの海と空の景色、そして雲が流れるさまを楽しみました。のんびりと見ているだけで俗世のことなど、すっかり忘れてしまいます。気分はまさしくリフレッシュされました。こんな気分は、(このコロナ禍の下)暫く忘れていたような気がします。とても貴重なひと時を過ごすことができました。

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走水観音崎遊歩道から眺めた海と空の様子。もう夏も終わりですね。

こうして私たちは素敵な休日の一日を過ごしました。


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愛用していたCDプレーヤーが壊れてしまいました [●●を使っている]

今年の4月に自室で使っていたCDプレーヤーを、Marantzの「CD-17D」からPIONEERのCD/SACDプレーヤー「PD-D9MK2」に替えて(その時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2020-04-30愛用していましたが、8月になって突然、電源を入れても液晶ディスプレイが「On」と表示されるだけで、本体、リモコンのどのボタンの指示をまったく受け付けない状態になってしまいました。どうも壊れてしまったようです。

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PIONEERのCD/SACDプレーヤー「PD-D9MK2」。以前の記事にも書きましたが、このプレーヤーは重量がなんと11kgと、アンプ並みの重さでして「バブル時代の物量機そのものと云わんばかりの作り込み」が話題となったものです。

慌ててメーカーに修理をお願いしようとしたのですが、皆さんもご存じの通りパイオニアは業績不振により2014年に家庭用AV事業の子会社、パイオニアホームエレクトロニクス株式会社の全株式をオンキヨーに譲渡してしまったので、今はオンキヨーの機能子会社のオンキヨー&パイオニアが事業を引き継いでいます。電話で相談してみると、修理もそちらが受け付けるとのことでしたので、祈る気持ちで故障品を送りました。

待つこと二週間ほど経ったところで、先方からやっと連絡があり「残念ながら製品が(10年ほど前の)古い機種で、修理部品が調達できない」ことを理由に、なんと修理を断られてしまいました。やはり買収された会社の製品ということあり、しっかりとしたサポートはもはや期待できないようです(その点、Marantzでは古い機種でも、しっかりとサポートしてくれた経験があります)。こうなると、他のオーディオの修理を専門に行うショップにお願いするしか方法はありません。

ネットで検索してみると、こうした古いオーディオ機器を専門に修理するショップはたくさん見つかるのですが、果たして修理を受け付けてくれるのか、仮に修理を引き受けてくれたとしてもきちんと修理できるのかも確証はありません。そして最大の問題は何といっても修理代でして、どのサイトを見ても(修理不能でもかかってしまう点検料を含めて)4、5万円位はかかってしまいそうなのです。

修理を諦めて別のCDプレーヤーを購入することも考えたのですが(以前使っていたMarantzの「CD-17D」は現在、実家の母が使っており。もう私の手元から離れてしまっています)、このPIONEERのCD/SACDプレーヤー「PD-D9MK2」の「音」には特別の愛着があり、他のCDプレーヤーでは満足できない可能性が高いような気もします。やはり、専門のショップにこのCD/SACDプレーヤーの修理をお願いするしかないかと考えていたところ、ふとしたきっかけで、ネットオークションに「PD-D9MK2」の動作品が安く出品されていることを知りました。

予想される修理代金(4、5万円)以下で入手できるのならばとオークションに参加したところ、運よく(送料含めて)4万円程で落札することが出来、昨日、私にとって二台目となる「PD-D9MK2」が自宅に届きました。商品の状態はとても良好、傷一つないものでして、現在、自室で快調に動作しています。

ただ、一台目と同じトラブルが起きない保証はどこにもないことを考えると、果たしてこれで良かったのかどうかは未だに疑問です(二台目のシリアルナンバーも同じ二桁、今度は20番台です)。いつ故障するかとビビりながら使っているというのが正直なところでして、とりあえず故障した一台目は今回の二台目が故障したときの部品取り、もしくは修理用の予備機として(実家に送って)保管してもらうことにしました。

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今回入手した「PD-D9MK2」の背面。シリアルナンバーは28番です。

私の場合、こうして古い中古のオーディオ機器を主に使っていますが、機械ですから、いつかは故障しますし(特にCDプレーヤーはトレイという可動部があるので故障しやすいです)、故障したときにメーカーのサポートを得られない可能性が非常に高いことを考えると、こうして安く中古品で揃えても、結局高い買い物(というかガラクタ)になってしまう恐れは十分あります。今回の出来事は、そういう意味で良い教訓となりました。とはいえ、なんとか安く良い音を楽しむには中古に頼らざるを得ないのが実情というところが、本当に辛いところです。今は、今回の故障がこの個体固有のもので機種共通の問題でないことを祈るばかりです。


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江戸切子のおちょこを揃えました [購入しました]

先週の週末に家内と二人で、江戸切子の展示販売イベントを覗いてみようと、横浜駅近くの百貨店を訪れました。家内は前から江戸切子のグラスを欲しがっていて、毎年一回、この百貨店で行われる展示販売イベントを心待ちにしていました。展示販売イベントは東京都江戸川区の矢部硝子工芸、二代目岳茂の伝統工芸「江戸被切子」の江戸切子のガラス工芸品の販売会です。

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こちらは以前、別の場所で開かれた矢部硝子工芸の展示会の様子

「江戸被切子」とは、透明なガラスの外側に色(ルリなど)を被せ器を作り、さらにその上に繊細かつ独特な切子文様を刻み込んだものです(こちらは頂いた商品説明文からの引用です)。二代目岳茂の奥様から商品の説明を聞きながら、家内と二人でじっくりとおちょこやコップを始めとする商品を見て、結局、一番定番のものである、文様に江戸切子らしさが十分楽しめるおちょこを色違いのもの、4品を購入しました。

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こちらが今回購入した江戸切子のおちょこ

さっそく、次の日の夜に、このおちょこと、これも以前、同じ百貨店の展示販売イベントで家内が購入した備前焼丸山窯の片口の酒器で、のんびりと日本酒を頂きました。お気に入りのグラスや焼き物で飲むお酒は、また格別でした。こうして家内が長年欲しがっていた江戸切子のグラスを手に入れることができて良かったです。このデザインのものは全部で5色あるようなので、また機会を見つけて(来年、また同じイベントが開かれるときにでも)最後の、もう一色のおちょこも購入しようと思っています。

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こちらは以前、家内が購入した備前焼丸山窯の片口の酒器


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これまでしっかり観ていなかった昔のテレビアニメ番組を暇にあかせて観ています(6)  [テレビを観ている]

このコロナ禍の下、自宅でのテレワークが続く中、私の場合、比較的自由な時間が多くとれたので、名作の誉れ高いテレビアニメシリーズを何作か、インターネット動画配信サービス「NETFLIX」で、この夏、じっくりと観ました。

今回、紹介するのは、2008年10月より2009年3月までテレビ東京系列6局およびAT-Xで放送されたテレビアニメ「とらドラ!」(全25話)です。このアニメは、

生まれつきの鋭い目つきが災いして、まわりには不良だと勘違いされている不憫な高校2年生・高須竜児は、高校2年に進級した春、新しいクラスで1人の少女に出会う。彼女は超ミニマムサイズな身長の美少女でありながら、ワガママで短気・暴れ始めたら誰にも手がつけられない通称“手乗りタイガー”と呼ばれる逢坂大河であった。そして放課後、竜児は誰もいない教室に1人残っていた“手乗りタイガー”のある一面を知ってしまう・・・
竜児相打つ恋の共同戦線、超弩級のハイテンション学園ラブコメディー
(以上「Amazon」における「とらドラ! Blu-ray BOX」の内容紹介からの引用)

というもので、竹宮ゆゆこ原作のライトノベルをアニメ化したものです。アニメの方は「ほぼ原作に沿ったストーリーでアニメ化されているが、尺の都合上カットされたシーンや改編・アニメオリジナルエピソードも多く存在する」(以上「Wikipedia」の解説文からの引用)そうです。私は原作を読んでいないので、具体的な相違点等は分かりませんが、楽しく観ることができました。

この物語、主人公の高須竜児は目付きが鋭い以外は、いたってまともというか、家事万能で優しく、思いやりのある(ついでに頭も良い)高校生なのですが、ヒロインの逢坂大河、そして彼を取り巻く家族、友人たちが全て、かなり個性的というか、ぶっ飛んだ(そしてとても素敵な)キャラクターの持ち主ばかりで、主人公とそれらとの掛け合いが、妙にツボにはまるというか最大の魅力となっています。

ストーリーはとても単純なラブコメでして、後半ではストーリー自体もかなり破綻しかけているようにも感じますが、何というか、勢いでカバーしています。このアニメ、実はこの勢いというか、スピード感というか軽さが、とても魅力的だと思います。ライトノベル感をすごく感じます。私は久しぶりにそうした感覚を味わうことができました。面白く、そして楽しかったです。

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私はこの夏、コロナ禍にかこつけて、こうしてテレビアニメやアニメ映画にハマりまくった毎日を送ってきましたが、そろそろこれも打ち止めにして、普通の生活というか(汗)、小説を読んだり勉強したりする日々に戻ろうと思います。実はNETFLIXで、観たいと思うアニメ作品がもうあまり無いのです(涙)。アニメ版「キングダム」は気になるのですが、コミックで全巻読んでいますし、それこそ観始めたら、また何十時間もアニメ鑑賞に費やすことになってしまいます。もうそろそろ潮時かと思います

2020年の私の夏休みは、普段はなかなかできないこと(アニメ鑑賞)に多くの時間を費やした日々となりました。いい歳をしてとお思いになる方も多いかもしれませんが、とても楽しかったです(キッパリ)。またいつか、機会と時間が十分とれた時には、またアニメ鑑賞にトライしてみたいと思います。さあて、これからは本を読んだり、少しは勉強もしなくっちゃね。


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自宅で京都アニメーションが制作した長編アニメ映画「聲の形」を観ました [映画を観ている]

先週の話になってしまって恐縮ですが、ちょうど日中、自宅で私一人になったので。暇にあかせてインターネット動画配信サービス「NETFIX」で配信されている2016年に公開された長編アニメ映画「聲の形」を観ました。

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映画「聲の形」ポスター

この映画はご存じの方も多いかと思いますが、京都アニメーションが制作したものでして第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を始め、多くの映画賞を受賞した作品です。

ストーリーは、

ガキ大将だった小学6年生の石田将也は、転校生の少女、(聴覚障害のある)西宮硝子へ無邪気な好奇心を持つ。
自分の想いを伝えられないふたりはすれ違い、分かり合えないまま、ある日硝子は転校してしまう。
やがて五年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長したふたり。あの日以来、伝えたい想いを内に抱えていた将也は硝子のもとを訪れる。
再会したふたりは、今まで距離を置いていた同級生たちに会いに行く。止まっていた時間が少しずつ動きだし、ふたりの世界は変わっていったように見えたが――。
(以上「Amazon」の商品説明からの引用です。()内は私が付け加えたものです)

というもので、2時間半を超える長編映画にもかかわらず、私は一気に観終えました。これはいじめ、そして障害者に対する接し方、そして人と人のつながりについて深く考えさせられる、素晴らしいアニメ映画です。私はこんな素晴らしい映画だったら、もっと早く観れば良かったと、これまでこの映画を観てこなかったことをとても悔やむ結果となりました。

そして、京都アニメーションの丁寧な動画の作り込みの素晴らしさにも驚かされました。特に花火のシーンは実際に観る花火よりも美しいのではないかと思います。すべてのシーンにおいて、とても丁寧かつ見事な映像が続きます。本当に見事です。そして主人公が最後に流す涙の美しいこと。観ている私も完全に涙腺崩壊しました(汗)。

原作のコミックも是非読んでみたいと思います。そしてその上で、この映画について、もう一度考えてみたいです。


こちらはYoutubeにアップされている映画『聲の形』 ロングPV

(2020年9月21日追記)
先週、原作となるコミック「聲の形」(大今良時著 週刊少年マガジンコミックス全7巻)も読んでみました。コミックを読むことで、主人公以外のサブキャラクターの人物背景や、思い等を良く理解することができました。また映画ではカットされていた、映画製作にかかわるプロットやその後の主人公たちの行動を知ったことで、より作品への理解が増したような気がします。コミックを読んでみて分かったのは、映画がいかにうまくこの原作のエッセンスを抽出して2時間半強の映画に纏めているかということでした。原作となるコミック、そして映画共に良作だと感じました。



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