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佐川恭一著「清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた」を読み終えました [小説を書いている]

今日の午後、会社の執務室で佐川恭一著「清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた」(集英社)を読み終えました。かなり前に週刊誌の書評を読んで、この本に興味を持ち、図書館に貸し出し予約をしていたものです。もう既に多くの方が予約していたこともあり、今頃(6月)になって、やっと借りることができました。

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佐川恭一著「清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた」(集英社)

超絶難関校に通う天才・英俊は、帰路、女子のミニスカからちら見えするパンティーに気を取られ、デコトラに跳ね飛ばされてしまう。気づくとそこは清朝の中国だった。そこで彼は科挙に人生を懸けることにした。ある不埒な目的のために(「清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた」)。同級生が描く尋常じゃないくらい上手いエロ漫画。それを読むことが出来るのはマラソン大会の優勝者ただ一人! 少年たちの熱い火蓋が切られる――(「少年激走録」)。30歳になるまでに必ずや童貞を喪失したい男は、予行演習のためファッションヘルスへ。その後本命のソープランドで喪失予定だった。しかしヘルスでまさかの本番に(「スターライトパレスパート2にて」)。ほか、恋と脱童貞を求める男たちの、悲哀と諧謔に満ちた全9話。
(以上、Amazonにおける商品ページからの引用)

いやあ、久しぶりに本を読んで、お腹を抱えて笑いました。ホント、面白いです。その上、テンポも良く、一気に読み進めることができます。また、随所に、とても鋭い考察(?)もちりばめられていて、飽くことはありません(特に本書167P、「スターライトパレスパート2にて」における生と死についての考察は痺れました...)。実は最初、通勤電車の車内で読んでいたのですが、ちょっと「変な人」認定されてしまいそう、かつ、とても恥ずかしかったので、自室や執務室で読みました(苦笑)。

ウィキペディア(Wikipedia)によると、著者の佐川恭一氏は1985年生まれ、京都大学文学部卒で公務員として勤めながら執筆活動を行っていたとのことで、家族は妻と長女、好きな作家は大江健三郎とのこと。他にも色々と小説をだしているようですので、機会を見つけて読んでみようと思います。

こうして、私は「童貞文学」という小説スタイルを知り、新たな素晴らしい日本人小説家を知ることができました。マジに、かなり嬉しいです。


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