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大阪出張時に入手した中古レコードについて(1) [音楽を聴いている]

前の記事で2月2日(金)から3日(土)にかけて、一泊二日で大阪に出張し、北区堂山町にある「ディスクユニオン 大阪店・大阪クラシック店」で中古レコードを物色、クラシック音楽の中古レコードを二枚、ジャズの中古レコードを一枚購入したことを書きましたが(その記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2024-02-13、今回のその中の一枚を紹介したいと思います。

それは「MENDELSSOHN RECITAL」という、ブラジルの女流ピアニストであるギオマール・ノヴァエス(Guiomar Novaes 1895~1979年)が演奏したレコード(米VOXオリジナル盤 1961年発売)でして、ジャケットは痛みが目立ったものの、690円という売値に惹かれて購入しました(汗)。

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こちらが、私が入手したギオマール・ノヴァエス「MENDELSSOHN RECITAL」。ジャケットは痛みがありますが、レコードの方は傷一つない美しいものでした。この時期のレコードは厚みがあり、手にすると、ずっしりとした重さが感じられ、それだけで嬉しくなってしまいます。

ギオマール・ノヴァエスは日本では余り知られていないようですが、「20世紀の最も偉大なピアニストの一人に数えられている」(以上、Wikepedia解説文からの引用)、私が大好きなピアニストです。さっそく出張から帰った当日の夜、横浜の自室で一人、じっくりと聴いてみたのですが、何といえば良いのでしょう。ピアノの豊潤な響きに満ちた、ロマンティックながらも、落ち着いた佇まいが見事な演奏でした。聴いているうちに、時空が歪むというか、まったく別の時間軸が目の前に出現したかのような錯覚を覚えます。私が、これまで聴いた無言歌集の録音の中で、一番、素晴らしいものかもしれません。本当に驚かされました。

前にも書きましたが、彼女の録音の多くはCDで復刻されており、私も何枚かのCDを持っているのですが、何故か米VOXの復刻盤のCDは、オリジナルのものと比べると音が貧弱になってしまっていて、彼女の演奏の本来の魅力を十二分に伝えるものになっていないように感じられる点は本当に残念です。機会があれば、是非、オリジナルのレコードで、彼女の演奏を聴いてみて欲しいと思います。

私が歳を取ったということなのでしょうか、最近はメンデルスゾーンの無言歌集やブラームスの間奏曲といった、ピアノの小曲に心を惹かれることが多くなってきました。音楽に求めるものが若い時とはかなり変わってきたのを感じます。まあ、そういうことなのでしょう。


こちらはYoutubeにアップされている「Guiomar Novaes plays Gluck - Sgambati Melodie from "Orfeo e Euridice"」。1969年のリオデジャネイロでのライブ演奏(おそらくアンコール曲かと思われます)です。本文で紹介したノヴァエスの無言歌集については現在、CD化はされていないようです。Sportifyでは同録音と思われる演奏を聴くことはできますが、米オリジナル盤と比べると曲順が変わっていて、音質も少し劣っているように感じられます。残念です。


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