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FMラジオ放送を高音質で録音する方法について [ラジオを聴いている]

FMラジオ放送のエアチェックにあたって、これまで色々な方法を試してきたのですが、その方法を紹介すると共に長所・欠点をまとめてみたいと思います。

まず、チューナーに入ってくるFM波の品質を向上するために、

・FM専用のアンテナをしっかり立てる(私が以前、自室にFM専用アンテナを設置した時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2016-06-13
・ドコモ光やケーブルテレビ局から提供されるFM放送をTVアンテナ端子からとっている場合は、バンドパスフィルター(例えば大進無線の「DRF-FM RADIO-W-FJ」)を使って、FM波よりも周波数の高い強力なテレビ電波や、低い制御用の電波をカット(減衰)する(私がバンドパスフィルターを導入した時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-11-08

ことをお勧めします。

(1)フルデジタル処理のFMチューナー(Accuphase T-1200・1100、FPGA基板を用いたフルデジタルFMステレオチューナー等)からデジタル録音可能な機器(据置きタイプだとTASCAM SS-R100やDENON DN-500R・700R、ハンディタイプではSONY PCM-D100・D50、TASCAM DR-100MKⅢ・MKII等)に光デジタルケーブルで接続し、フルデジタル録音を行う

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Accuphaseのフルデジタル・チューナー「T-1200」。単体で30万円をかるく超える超高級FMチューナー(ワイドFMにも対応)でして、いつか所有するのが私の夢だったりします。(私自身はFPGA基板を用いたフルデジタルFMステレオチューナーを使っています。このFPGA FMステレオ・チューナーについて、私が書いた記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2015-03-23

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そして、こちらがTASCAM ソリッドステード・レコーダー「SS-R100」

この方法が(私の場合、48kHz/24bit wav形式となり)一番高音質かと思われます。ただし、私の場合、一つだけ弱点があります。それは、持っている録音機器(SONY PCM-D50)ではタイマー録音ができず、手動で録音を開始・終了しなければならないことです。しかしながら現行機種となるPCM-D100と同様、光デジタルケーブルで接続した外部機器からの信号によって自動的に録音を開始する「デジタルシンクロ録音」機能がありますので、これを使えば(チューナーをオーディオタイマー等を使って起動させることで)タイマー録音に似た動作を行わせることは可能のようです(私はまだ試していません)。また、TASCAMのSS-R100はタイマー録音機能はありませんが、DENONの据え置き型のソリッドステートレコーダー「DN-500R・700R」には本体にタイマー機能があり、簡単にタイマー録音(録音/再生 各30個設定可能)ができます。しかしながら、DENONのこれらの機種は既に生産完了となっていまして入手は難しくなっています。今年の12月に後継機種となるDN-900Rが発売されるようですが、仕様の詳細についてはまだ不明です。ただ、おそらく、これも私には高価すぎて手が出せないような気がします(泣)。

(2020年5月8日追記)
久しぶりにNHK-FMの音楽番組「ベスト オブ クラシック」の録音時に、SONY PCM-D50の「デジタルシンクロ録音」機能を試したところ、フルデジタルFMステレオチューナーをタイマー起動させることで、シンクロ録音ができました。これでタイマー録音(起動のみ、終了はマニュアル)ができるようになり、エアチェックがとても楽になりました。良かったです。

(2)オンキョーのミニコンポであるNFR-9TX、もしくはNFR-7TX(こちらはスピーカーが付属)を使って録音する(私は所有していないため未経験)

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こちらが(2)の方法で紹介したONKYOのCD / SD / USB receiver「NFR-9TX」。安価ながら、光入力端子まで備えハイレゾ対応となっており、使い勝手が良さそうです。

本機種のチューナー部がフルデジタル処理されているかは不明ながらも(多分、フルデジタル処理とはなっていないと思います)、この方法ですと最高で44.1kHz/16bit(CD音質レベル)のwav形式での録音が可能です。そして、この方法の最大の長所はタイマー録音が可能であることです。ミニコンポ一台で簡単に録音できることを考えると、この方法が一番、手軽かつ高音質かもしれません。ただ些細なことではありますが、本体の時計には自動時刻補正機能がついていないので、ミニコンポの時計が正確かどうかチェックし、場合によっては手動で補正する必要があります。
尚、(FMラジオ放送の受信・録音方法がフルデジタ化されてないとすると)ステレオチューナーとリニアPCMレコーダーをオーディオケーブルで接続してwav形式で録音する方法も、これとほぼ同様の録音方法と言えるかと思います。これも電波の受信状況とチューナの性能次第ですが、とてもきれいに録音することができます(私が以前、チューナとICレコーダーを使ってFM放送のリニアPCMによるタイマー録音を行った時の記事はこちらとなります→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2014-12-15

(3)自動時刻補正機能のついたポータブルラジオレコーダー(例えばソニーのICZ-R260TVやパナソニックのRF-DR100等)を使って録音する

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こちらがソニーのポータブルラジオレコーダー「ICZ-R260TV」。外部アンテナ入力端子を備えており、受信する電波の品質を高めることが可能です。

これが一番手軽な方法となります。ただ音質は最高でもMP3 192kbpsとなり、単体でラジオを録音する限りwav形式での録音はできませんので、(1)及び(2)の方法と比べると録音音質は大幅に劣ることとなります。他にもソニーのBluetooth対応CDラジオ「ZS-RS81BT」のように、自動時刻補正機能があり、タイマー録音が可能なCDラジオもありますが、これですと録音音質は最高でMP3 128kbpsと更に劣りますし、何と言っても外部アンテナ入力端子がないため、常に受信ノイズなく録音できるかとなると少々難しいものがあります。
尚、ステレオチューナーとPCMレコーダーをオーディオケーブルで接続してMP3形式で録音するのも、これとほぼ同様の方法となります。

他にも、(例えばパナソニックのRR-XS470のような)ラジオ受信/(タイマー)録音機能のついたICレコーダーで録音(RR-XS470の場合、MP3 128kbps)する方法や、スマートフォン等でネットで配信されているrajikoをアプリを使って録音する方法等がありますが、前者はアンテナの感度(殆どの機種はイヤホンケーブルがアンテナ代わりとなります)とチューナー部の性能に不安が残ること、後者は配信される音質がHE-AAC 48kbpsとなり、mp3形式で録音する方法と同様、高音部分の圧縮ノイズや圧縮による音質劣化等の問題があることから、(3)と同様、本タイトルに掲げた「FMラジオ放送を高音質で録音する」方法とは言い難いかと思います。

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こちらは本文で紹介したパナソニックのICレコーダー「RR-XS470」

ふぅ、やはり一長一短ありますね。以前の記事でも書いた通り、私は普段は(1)と(3)の方法(私は旧機種となるソニーのポータブルラジオレコーダー「ICZ-R51」を利用)を場合に応じて使い分けていますが、いつか(1)の方法で手軽にタイマー録音することができる日が来ることを夢みています。

以上が、私が現時点で知る限りの「FMラジオ放送を高音質で録音する方法について」となります。私はFMラジオ放送が好きです。良い電波品質が確保された上で、高性能のチューナーで聴くFMラジオ放送の、なんとも言えない深みのある「音」の素晴らしさは格別なものがあります。是非、皆さんもFMラジオ放送を録音して楽しんでみて下さい。


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