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ヴァイオリンの発表会で久しぶりに次女の演奏を聴きました [演奏会ノート]

先週の土曜日に次女が習っているヴァイオリンの発表会があり、私たち家族は東京 中目黒の小さな音楽ホールを訪れました。

次女は幼稚園の年中から中学2年まで、東京藝大を卒業したベテランの先生達の下で、ヴァイオリンを本格的に習っていました。当時はコンクールでの受賞を目指したり、音楽学校への進学も考えていたのですが、ヴァイオリンを続ける上での経済的な問題もあって、中学3年で、そうした方向に進むことを諦めさせ、彼女はその後ヴァイオリンにも触れることなく、高校では聖歌隊、大学では体育会のアーチェリー部に所属したりしながら、(私が見る限り)楽しく充実した学生生活を送っていました。

そんな次女が、大学卒業を目前に控えた時期に、(自身の意志で)もう一度ヴァイオリンを習いたいと言い始め、以前、通っていた先生に連絡をとり、そのレッスンに通うようになりました。私は、過去に次女にヴァイオリンを諦めさせた負い目があったこともあり、この彼女の決断は(親として)本当に嬉しかったです。実は、これこそ、彼女が私たちにしてくれた最大の親孝行ではないかとすら思っています。

今回の発表会では、次女はバッハのシャコンヌを弾きました。実は中学2年の時の発表会でも、このバッハのシャコンヌを弾いています。久しぶりの次女の演奏を、私たちはハラハラしながら聴きました。以前、本格的にヴァイオリンを練習していた時と比べるとテクニックは落ち、音程も定まらないところも多々、あったのですが、私は特別な感慨を持って、彼女の演奏に耳を傾けました。

ご存知の通り、バッハのシャコンヌは無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第2番の終曲にあたり、それだけで演奏時間は15分程要する大曲です。全てのヴァイオリニストにとって、この曲は特別な意味を持つもので、演奏には演奏者の力量はもちろんのこと、人格を含めた全てが現れてしまうとも言われています。(ちなみに、以前、バッハのシャコンヌについて書いた記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2012-02-13

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こちらはシャコンヌのバッハ自筆譜

本当に嬉しいことに、私は、次女の今回の拙い演奏に、彼女の人間的な成長を感じたのです。どうも家内も同じようなことを感じていたようで、(以前より下手になった娘の演奏を)聴くことすら敬遠しようとしていた彼女も、次女の演奏が終わった時は少し嬉しそうな顔をしていたのが、とても印象的でした。

とはいえ、さすがに、もう少し練習しないと、先生は勿論、バッハにも失礼ですね(苦笑)。本当は、このブログに、今回の動画か音声ファイルをアップしようと思っていたのですが、彼女の名誉を考えて今回は遠慮することにします。会社人一年目、とてもヴァイオリンを練習する余裕もなさそうな次女ですが、これからも、細々とでも良いのでヴァイオリンを続けてくれればと心から願っています。


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上海出張時に機内で観た映画について [映画を観ている]

前の記事で4年ぶりに上海に出張した事を書きましたが、今回はこの出張時の機内で観た2本の映画を紹介したいと思います。ちなみに東京・羽田から上海までの飛行時間は3時間弱程ですので、(途中、アナウンス等で映画を観ることができない時間を考えると)少し短めの映画を選ばないと、場合によっては最後まで観きれない恐れがあります。

まず一本目は菅田将暉主演の日本映画「アルキメデスの大戦」(2019年/日)です。これは戦艦大和の建造をめぐるさまざまな謀略を描いた三田紀房による同名マンガを映画化したものです。戦艦大和のCGには息飲むものの、残念ながら内容はイマイチというか、一本調子で深みに欠けるものでした。出張の同行者によると、原作のマンガの方はとても面白いそうなのですが、私は未読です。今度、機会を見つけて読んでみようとも思うのですが、これ以上、読むマンガを増やしてしまうと(今、私は「キングダム」と「宇宙兄弟」、そして「BLUE GIANT SUPREME」を読んでいます)、他のやりたいことができなくなってしまいそうで躊躇しています。

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映画「アルキメデスの大戦」の予告ポスター

そして、もう一本は「シャフト」(原題「Shaft」2019/米)です。こちらはサミュエル・L・ジャクソンが主演を演じるアクションコメディー映画です。日本では劇場公開されませんでしたが、Netflixによって2019年6月28日に配信されました。この映画はシリーズもののようで、2000年に公開された同名映画の続編となります。ただ今回の作品はコメディ色が強いですね。所謂、黒人向け映画でして、男性優位というか女性差別的な描写もあるのですが、まあ、観て、笑って、スカッとする映画です(私としては女性の方がこの映画を観たら、どのような感想を持つのか興味があります)。(ヒマつぶしに)機内で観るのにちょうど良い感じですね。この映画を劇場で観たら、ちょっと不満を覚えたかと思います。

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映画「シャフト」告知画像

以上、2本が今回、機内で観た映画となります。どちらも余りおすすめの映画とは言えませんでしたが、それでも、私はそれなりに楽しむことができました。機内で観る映画って、これくらいが良いのかもしれませんね。


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久しぶりに上海に出張しました [旅をしている]

先週の日曜日から三泊四日で上海に出張しました。私が上海を訪れたのは2015年11月以来、4年ぶりとなります(前回、上海に出張した時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2016-01-07。久しぶりの上海ということで、少しワクワクしながら出発しました。

この出張の直前に、中国アリババ」グループが運営するモバイル決済アプリ「アリペイ(支付宝・Alipay)」で(中国本土に銀行口座を持たない)訪中旅行客用のサービス「Tour Pass」が開始となったので、さっそくインストールして使おうとしたのですが、何故か私のどのクレジットカードでも中国元をチャージすることができず(理由は不明)、今回の出張時に使うことができなかったのが、少し残念でした。

今回の出張も日中は業務に追われ、なかなか観光を楽しむという訳にはいかなかったのですが(泣)、それでも上海は20年ぶりという同行者を伴って、昼休みに地下鉄に乗って外灘(ワイタン)地区を訪れ、散策しました。ちょうど天気も快晴で、気持ち良かったです。

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外灘(ワイタン)地区から高層ビル群を望む。

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そしてこちらは外灘(ワイタン)租界地区の方の様子。それぞれのビルにたなびく中国国旗が、なんとも複雑な気分にさせます。

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そして、こちらが市内中央部から一つ脇道にはいった通りの様子。このような昔ながらの街並みもすっかり減りましたね。

それ以外の出張時の楽しみとなると、やはり食事です。今回はローカルの上海料理や、ちょうどシーズンとなった上海蟹を楽しみました。ご存知の方も多いかと思いますが、私たちが訪れた上海蟹専門店では雄雌どちらかを選ぶことができます。雄の方が大きいのですが、雌の方は小ぶりながらも蟹味噌がつまっていて美味しいので、迷うことなく雌を選び、料理を楽しみました。

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こちらが上海蟹専門店で食べた上海蟹

それ以外では、麺料理です。少し甘い上海醤油で絡めた上海焼そばや(朝食時には)ホテルでラーメンを食べました。これも多くの方がご存知かとお思いますが、中国の多くの麺は梘水(かんすい)が含まれておらず、どちらかというと縮れのない細麺タイプ、日本のマルタイラーメンにも似た麺が良く使われます。これを茹で、そこに用意されたスープを注ぎ、思い思いに好きな具材を乗せて食べるのが中国のホテルの朝食に良くあるスタイルですね。私はこの麺料理が大好きでして、毎日のように食べては一人悦にいっていました(苦笑)。

今、中国経済は、米中貿易戦争のあおりで停滞気味とのことですが、それでも年6%程度の成長と、日本と比べれば高い成長率です。そうした中、現地の中国人社員から色々と話を聞くことができたのですが、今の中国人は、(この環境下で)自分自身の経済水準を少しでも良くすることに必死で、周りを見渡す余裕もないのではとの事でした。実際、現在の香港問題にまったく関心のない若者も多いそうで「言論の自由」や「民主主義」よりも、自分の(経済的な)幸せの方が切実な問題のようです。正直言って、ちょっとかわいそうな気分にもなります。彼らは自分たちの国をまったく信じていない訳ですから… とはいえ、今の日本の若者はどうなのでしょうか?(中国と日本の若者の)抱える問題とその意識の程度の差が、これからどうように影響を与えるのか、暫く注視したいと改めて思いました。

そんな雑感を得ながら、私は上海に滞在しました。久しぶりの海外出張でしたが、多くの刺激を得た旅となりました。

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日本に帰国する際に利用した上海虹橋国際空港。以前より改装されて綺麗になっていました。


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キース・ジャレットの「ヨーロピアン・コンサート」を聴きました [音楽を聴いている]

私はこれまでアメリカのジャズ・ピアニスト、キース・ジャレット(Keith Jarrett 1945年~)の録音を熱心に、とまでは言わないものの、それなりには聴いてきた方ですが、この1981年のソロライブである「ヨーロピアン・コンサート」( 「Concerts」)は聴き逃していました。先日、いつも音楽鑑賞の参考に読ませていただいているブログで、このアルバムが紹介されているのを知り、さっそくインターネット音楽配信サービス「Spotify」でダウンロードして、聴いてみることにしました。

キース・ジャレットのソロといえば何と言っても、1975年に発表した、自身が30歳の時のライブ録音である「ケルン・コンサート」(「The Köln Concert」)が有名ですが(以前、この録音について書いた記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2018-11-09-1、初期のころの彼のソロアルバムでは、1971年の「フェイシング・ユー」(「 Facing You」)や1973年の「ソロ・コンサート」( 「Solo Concerts:Bremen and Lausanne」)や1976年の「サン・ベア・コンサート」(「Sun Bear Concerts」)あたりは(以前、この演奏について書いた記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2010-06-28、今でもレコードやCDで持っており、たまに聴いたりしていました。

今回聴いた「ヨーロピアン・コンサート」は、1981年のブレゲンツ公演とミュンヘン公演のソロ・ライヴ演奏他を収めたものですが、前に挙げたソロ演奏とは少し毛色の違うものとなっています。ゴスペル色というか、アメリカ的なアーシーで明るい曲調が特徴的です。

私は好感を持って、この演奏を聴きました。聴きやすいですし、ジャズならではの「インプロヴィゼーション(improvisation)」も感じます。何よりも、彼の音楽的な根っこ、ベースのようなものが、素直に出ていることが、この演奏の最大の魅力ではないでしょうか。

こうして、私は若き(と言っても30代半ばですが)キース・ジャレットのソロアルバムを楽しみました。アンコール曲の「Heartland」には、心が洗われます。良い音楽体験を得ることができました。

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キース・ジャレット「ヨーロピアン・コンサート」(CD三枚組)


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私の、ステロイド系抗炎症薬並びに免疫抑制剤服用による副作用について(20) [体のあちこちにがたが来てます]

現在、私は「多発性筋炎」を患っており、その合併症として「間質性肺炎」も発症、2016年3月24日より入院(当時私は54歳)、同年4月29日退院後も投薬による治療を受けています。そして継続的に、私が服用しているステロイド系抗炎症薬(以下「ステロイド」と略)、及びステロイドと併用して服用している免疫抑制剤(タクロリムス 通称「プログラフ」やアザチオプリン 通称「イムラン」)によると思われる副作用のことについて記事にしてきました。これは自身の備忘録であると共に、自身におきた副作用とその対処の経験を記すことで、もしかしたら、膠原病の治療等でステロイドや免疫抑制剤を服用している方や今後服用する方への参考になるのではとの考えによるものです。従いまして、こうした薬による副作用に関心のある方以外にとっては、関係のない話ばかりですので、スルーしていただければと思います。また、私は医師でも薬剤師でもありません。ただの普通の、医学知識の殆どない一般人です。ですので、この記事は、あくまでも一患者が自身の自覚症状や検査結果、担当医から説明等に対し、専門的な知識もないまま、その体験や理解した内容、これまで行った対応等を記しているに過ぎません。この点、特にご留意頂ければと思います。

(過去記事一覧)
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (1)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-04-17
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (2)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-04-23-1
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (3)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-05-14
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (4)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-06-22
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (5)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-06-28
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (6)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-08-08
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (7)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-10-03
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (8)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2016-12-23
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (9)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2017-03-05
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (10)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2017-05-22
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (11)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2017-09-20
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (12)」
http://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2018-01-17-1
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (13)」
https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2018-05-27-1
「私の、ステロイド系抗炎症薬服用による副作用について (14)」
https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2018-08-19
「私の、ステロイド系抗炎症薬並びに免疫抑制剤服用による副作用について(15)」
https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2019-01-17
「私の、ステロイド系抗炎症薬並びに免疫抑制剤服用による副作用について(16)」
https://syoso-chunen.blog.so-net.ne.jp/2019-05-10-1
「私の、ステロイド系抗炎症薬並びに免疫抑制剤服用による副作用について(17)」
https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-09-19
「私の、ステロイド系抗炎症薬並びに免疫抑制剤服用による副作用について(18)」
https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-10-04-2
「私の、ステロイド系抗炎症薬並びに免疫抑制剤服用による副作用について(19)」
https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-11-05

(服用している薬の変更・中止・追加)
(1)増量・追加
 ①2019年11月14日より増量・追加
  アーチスト          5mg→10mg
  プレドニゾロン        4mg
 ②2019年11月14日より減量
  プレドニン          10mg→5mg

(2019年11月14日から現時点における服用薬)
・プレドニン(副腎ホルモン剤)     5mg(朝1錠)
・プレドニゾロン(副腎ホルモン剤) 4mg(朝4錠)
・イムラン(免疫抑制剤)       75mg(朝1.5錠)
・プログラフ(免疫抑制剤)      1mg(朝晩0.5mgづつ)
・ランソプラゾール(消化性潰瘍用剤) 15mg(朝1)
・ゼチーア(高脂血症用剤)       10mg(朝1)
・ボナロン(骨粗しょう症予防)     1錠(週1、朝)
・アムロジピンOD(血管拡張剤)     10mg(朝1)
・アーチスト(高血圧症用剤)      10mg(朝1錠)
・プラピックス(脳血管障害の再発抑制)75mg(朝1)

(現在、発症している副作用・後遺症)
ステロイドによる副作用と考えられるもの・・高血糖、高脂血症
その他・・貧血、息切れ、倦怠感

11月13日に通院し、血液検査、尿検査の後、主治医による診察を受けました。前回は、イムランまたはアーチストの副作用による肝機能障害の疑いがあるとのことだったのですが、今回、お酒を控えた上で検査したところ問題がありませんでした。薬の副作用ではなくて良かったです。ただ、血圧は上が150近く、下が100近くと高い状態が続いているので、高血圧症用剤であるアーチストを増量(0.5→1錠)することとなりました。一方、多発性筋炎の方は検査数値も落ち着いているようで、ステロイドは減量(10→9mg)となりました。

検査数値と薬の副作用等を見極めながら、慎重に服用薬の微調整を行っているといった感じでしょうか? 主治医の先生はプログラフを増量したかったようですが、検査数値を見て、まだ時期尚早と判断し、これは次回まで持ち越しとなりました。

ステロイドは減量となったのは嬉しいのですが、薬の錠数としてはこれまでの2錠(プレドニン)から5錠(プレドニン1錠とプレドニゾロン4錠)に増えてしまいました。この結果、私は朝、全部で13錠近くの薬を飲むこととなりました。なんだか薬漬けのようで、あまり気分の良いものではありません(苦笑)。

そろそろ風邪やインフルエンザの季節ということで、何と言っても(薬の影響で)免疫力が低下しているので、私もこれからはマスクをつけた方が良さそうです。ふうっ、とりあえず頑張らなくっちゃ。


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FMラジオ放送を高音質で録音する方法について [ラジオを聴いている]

FMラジオ放送のエアチェックにあたって、これまで色々な方法を試してきたのですが、その方法を紹介すると共に長所・欠点をまとめてみたいと思います。

まず、チューナーに入ってくるFM波の品質を向上するために、

・FM専用のアンテナをしっかり立てる(私が以前、自室にFM専用アンテナを設置した時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2016-06-13
・ドコモ光やケーブルテレビ局から提供されるFM放送をTVアンテナ端子からとっている場合は、バンドパスフィルター(例えば大進無線の「DRF-FM RADIO-W-FJ」)を使って、FM波よりも周波数の高い強力なテレビ電波や、低い制御用の電波をカット(減衰)する(私がバンドパスフィルターを導入した時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-11-08

ことをお勧めします。

(1)フルデジタル処理のFMチューナー(Accuphase T-1200・1100、FPGA基板を用いたフルデジタルFMステレオチューナー等)からデジタル録音可能な機器(据置きタイプだとTASCAM SS-R100やDENON DN-500R・700R、ハンディタイプではSONY PCM-D100・D50、TASCAM DR-100MKⅢ・MKII等)に光デジタルケーブルで接続し、フルデジタル録音を行う

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Accuphaseのフルデジタル・チューナー「T-1200」。単体で30万円をかるく超える超高級FMチューナー(ワイドFMにも対応)でして、いつか所有するのが私の夢だったりします。(私自身はFPGA基板を用いたフルデジタルFMステレオチューナーを使っています。このFPGA FMステレオ・チューナーについて、私が書いた記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2015-03-23

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そして、こちらがTASCAM ソリッドステード・レコーダー「SS-R100」

この方法が(私の場合、48kHz/24bit wav形式となり)一番高音質かと思われます。ただし、私の場合、一つだけ弱点があります。それは、持っている録音機器(SONY PCM-D50)ではタイマー録音ができず、手動で録音を開始・終了しなければならないことです。しかしながら現行機種となるPCM-D100と同様、光デジタルケーブルで接続した外部機器からの信号によって自動的に録音を開始する「デジタルシンクロ録音」機能がありますので、これを使えば(チューナーをオーディオタイマー等を使って起動させることで)タイマー録音に似た動作を行わせることは可能のようです(私はまだ試していません)。また、TASCAMのSS-R100はタイマー録音機能はありませんが、DENONの据え置き型のソリッドステートレコーダー「DN-500R・700R」には本体にタイマー機能があり、簡単にタイマー録音(録音/再生 各30個設定可能)ができます。しかしながら、DENONのこれらの機種は既に生産完了となっていまして入手は難しくなっています。今年の12月に後継機種となるDN-900Rが発売されるようですが、仕様の詳細についてはまだ不明です。ただ、おそらく、これも私には高価すぎて手が出せないような気がします(泣)。

(2020年5月8日追記)
久しぶりにNHK-FMの音楽番組「ベスト オブ クラシック」の録音時に、SONY PCM-D50の「デジタルシンクロ録音」機能を試したところ、フルデジタルFMステレオチューナーをタイマー起動させることで、シンクロ録音ができました。これでタイマー録音(起動のみ、終了はマニュアル)ができるようになり、エアチェックがとても楽になりました。良かったです。

(2)オンキョーのミニコンポであるNFR-9TX、もしくはNFR-7TX(こちらはスピーカーが付属)を使って録音する(私は所有していないため未経験)

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こちらが(2)の方法で紹介したONKYOのCD / SD / USB receiver「NFR-9TX」。安価ながら、光入力端子まで備えハイレゾ対応となっており、使い勝手が良さそうです。

本機種のチューナー部がフルデジタル処理されているかは不明ながらも(多分、フルデジタル処理とはなっていないと思います)、この方法ですと最高で44.1kHz/16bit(CD音質レベル)のwav形式での録音が可能です。そして、この方法の最大の長所はタイマー録音が可能であることです。ミニコンポ一台で簡単に録音できることを考えると、この方法が一番、手軽かつ高音質かもしれません。ただ些細なことではありますが、本体の時計には自動時刻補正機能がついていないので、ミニコンポの時計が正確かどうかチェックし、場合によっては手動で補正する必要があります。
尚、(FMラジオ放送の受信・録音方法がフルデジタ化されてないとすると)ステレオチューナーとリニアPCMレコーダーをオーディオケーブルで接続してwav形式で録音する方法も、これとほぼ同様の録音方法と言えるかと思います。これも電波の受信状況とチューナの性能次第ですが、とてもきれいに録音することができます(私が以前、チューナとICレコーダーを使ってFM放送のリニアPCMによるタイマー録音を行った時の記事はこちらとなります→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2014-12-15

(3)自動時刻補正機能のついたポータブルラジオレコーダー(例えばソニーのICZ-R260TVやパナソニックのRF-DR100等)を使って録音する

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こちらがソニーのポータブルラジオレコーダー「ICZ-R260TV」。外部アンテナ入力端子を備えており、受信する電波の品質を高めることが可能です。

これが一番手軽な方法となります。ただ音質は最高でもMP3 192kbpsとなり、単体でラジオを録音する限りwav形式での録音はできませんので、(1)及び(2)の方法と比べると録音音質は大幅に劣ることとなります。他にもソニーのBluetooth対応CDラジオ「ZS-RS81BT」のように、自動時刻補正機能があり、タイマー録音が可能なCDラジオもありますが、これですと録音音質は最高でMP3 128kbpsと更に劣りますし、何と言っても外部アンテナ入力端子がないため、常に受信ノイズなく録音できるかとなると少々難しいものがあります。
尚、ステレオチューナーとPCMレコーダーをオーディオケーブルで接続してMP3形式で録音するのも、これとほぼ同様の方法となります。

他にも、(例えばパナソニックのRR-XS470のような)ラジオ受信/(タイマー)録音機能のついたICレコーダーで録音(RR-XS470の場合、MP3 128kbps)する方法や、スマートフォン等でネットで配信されているrajikoをアプリを使って録音する方法等がありますが、前者はアンテナの感度(殆どの機種はイヤホンケーブルがアンテナ代わりとなります)とチューナー部の性能に不安が残ること、後者は配信される音質がHE-AAC 48kbpsとなり、mp3形式で録音する方法と同様、高音部分の圧縮ノイズや圧縮による音質劣化等の問題があることから、(3)と同様、本タイトルに掲げた「FMラジオ放送を高音質で録音する」方法とは言い難いかと思います。

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こちらは本文で紹介したパナソニックのICレコーダー「RR-XS470」

ふぅ、やはり一長一短ありますね。以前の記事でも書いた通り、私は普段は(1)と(3)の方法(私は旧機種となるソニーのポータブルラジオレコーダー「ICZ-R51」を利用)を場合に応じて使い分けていますが、いつか(1)の方法で手軽にタイマー録音することができる日が来ることを夢みています。

以上が、私が現時点で知る限りの「FMラジオ放送を高音質で録音する方法について」となります。私はFMラジオ放送が好きです。良い電波品質が確保された上で、高性能のチューナーで聴くFMラジオ放送の、なんとも言えない深みのある「音」の素晴らしさは格別なものがあります。是非、皆さんもFMラジオ放送を録音して楽しんでみて下さい。


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小野不由美の「白銀の墟 玄の月」を読み終えました [本を読んでいる]

先ほど、会社の執務室で小野不由美の「白銀の墟 玄の月 第四巻」を読み終えました(前回、本書について書いた記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-10-04。ご存知の方も多いかと思いますが、今年の10月12日と11月9日に新潮文庫で出版された「白銀の墟 玄の月」(全四巻 10月と11月に二巻づつ発売)は未完となっていた「十二国記」の戴国の話の完結編にあたるものです。前編となる2001年の「黄昏の岸、暁の天」以来、18年ぶりとなるこの物語をこうして、なんとか読み終えることができました。それだけで今はホッとしています。

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小野不由美の「白銀の墟 玄の月」全四巻(新潮文庫)

今回の完結編となる「白銀の墟 玄の月」は、それだけでも全四巻にわたる長大なストーリーなのですが、私は一気に読み終えました。最終章で、これまでの伏線を一気に回収するのですが(私的には登場人物の中でも琅燦の扱いだけは、ちょっと納得はできないものでした)、余りにも駆け足気味というか、これまでの長い話を纏めあげるには短すぎるというか、もっと、もっと、その後の話もふくめてしっかりと書いて欲しかったなぁ、という気がします。とはいえ、これだけの話を書きあげた作者の小野不由美さんには感謝しかありません。ありがとうございました。

これからも小野不由美さんには、この「十二国記」の続編を書いてもらいたいと切に思います。作者が提起する、王とは、麒麟とは、官僚とは、兵士とは、そして民とは、天とは、という課題は現実世界においても考えさせられる、非常に深いものがあります。

でも、やっぱり小野不由美さんにはもっとスカッとして気分が高揚するような、そんなお話も書いて欲しいかな? 読者というのは、ほんと欲張りなものです(爆)。


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ヒラリー・ハーンの新譜「ヒラリー・ハーン・プレイズ・バッハ」を聴いて [音楽を聴いている]

アメリカのヴァイオリニスト、ヒラリー・ハーン(Hilary Hahn 1979年~)が、20年ぶりに録音したバッハの無伴奏作品(ソナタ第1番&第2番、パルティータ第3番)がインターネット音楽配信サービス「Spotify」で配信されていることを知り、さっそくダウンロードして聴いてみました。

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ヒラリー・ハーン「ヒラリー・ハーン・プレイズ・バッハ」

私にとっては、久しぶりのモダンヴァイオリンによるバッハの無伴奏作品の演奏ということで、とても期待していたのですが、何と言うか、余りに一本調子の演奏に感じられて、次第に聴くのが辛くなってしまいました(泣)。正直に申し上げると、機械が弾いているような、そんな印象を受けます。もう、私の耳が衰えてしまっているということなのでしょうか? 

モダンヴァイオリンによるバッハの無伴奏作品の演奏となると、ヘンリク・シェリング(Henryk Szeryng 1918~1988年)やヨハンナ・マルツィ(Johanna Martzy 1924~1979年)といったヴァイオリストの演奏の方が、遥かにしっくりきます。多分、私はもう年寄りなのでしょう。

私が音楽(演奏)に求めているのは人間らしさであり、情感です。今回のヒラリー・ハーンの演奏は私にとって、少し寂しい結果となりました。


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FMラジオ放送のエアチェックに、新たにバンドパスフィルターを使ってみました [ラジオを聴いている]

昨日の夜、NHK FMのクラシック番組「ベスト オブ クラシック」で、イスラエル人のヴァイオリン奏者、ギル・シャハム(Gil Shaham 1971年~)のバイオリン・リサイタルのライブ音源が放送されるというので、また、手持ちの機器を使ってフルデジタル録音をしてみました(前回、FM放送のフルデジタル録音を初めて試みた時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2019-10-10

クライスラー作曲「プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ」
ウィーラー作曲「バイオリン・ソナタ 第2番「歌うトルコ人」」
ドルマン作曲「バイオリン・ソナタ 第3番「ニグン」」
バッハ作曲「無伴奏バイオリン・パルティータ 第3番ホ長調 BWV1006」
フランク作曲「バイオリン・ソナタ イ長調」
サラサーテ作曲「カルメン幻想曲 作品25から」
ギル・シャハム(バイオリン)、江口玲(ピアノ)
2018年6月24日 東京・紀尾井ホールで収録

前回同様、FPGA基板を用いたフルデジタルFMステレオチューナーとPCMレコーダー(SONY PCM-D50)を光デジタルケーブルで接続して録音したのですが、今回、新たに試したのがFM用のバンドパスフィルターです。これはTVアンテナ端子(私の場合、ドコモ光のテレビオプションに契約しているのでFM放送もTVアンテナ端子から受信することができます)とチューナの間に挟んで使うものでして、FM帯域だけを通過させ、FM波よりも周波数の高い強力なテレビ電波や、低い制御用の電波をカット(減衰)してしまうことで更に受信環境を良くしようというものです。

今回、こうした方策を講じたのは、あるブログ(「スピード狂の自作マニア」)で「どんな高級FMチューナーも良い受信環境があってこそ」という記事https://oyajiroadrider.blogspot.com/2017/11/better-antenna-is-better-sound.htmlを読んだことがきっかけとなりました。このブログの作者は、これまで色々とFM放送の受信環境を良くすべく、色々な対策を講じている方でして、とても参考になります(今回、勝手にブログと記事を紹介させていただいていますが、もし、問題がありましたらご連絡下さい。すぐに削除します)

さっそく、私も倣って、大進無線のHPから同じバンドパスフィルター(型番「DRF-FM RADIO FJ」)を購入し(送料込で7千円程度)、使う機会を伺っていたという訳です。同時に「スピード狂の自作マニア」さんは効果が不明だったという、空いているテレビ端子に終端抵抗設置もとりつけました。

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今回、購入した大進無線のバンドパスフィルター(型番「DRF-FM RADIO FJ」)。これは76〜90MHz対応のものですが、他にワイドFM(76〜100MHz)に対応した「DRF-FM RADIO-W-FJ」という製品もあります。ワイドFM放送のエアチェックをする方はこちらの方が良いかと思います。

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詳しい仕様書とケーブルも一緒に同梱されていました。さすがアマチュア無線のアンテナ系パーツ屋さんだけのことはあります。信頼できるショップのようです。

バンドパスフィルターの効果の程ですが、私の場合、はっきりと分かるものではものではありませんでした(苦笑)。とはいえ、本当に素晴らしい音質で録音ができています。何と言えば良いのか、安心感はありますね。多分、私の場合、ドコモ光から自宅に供給されているFM波自体がそんなに悪いものではないようです。とはいえ、いつ何時、電波の質が悪化するか分かりませんので、こういう対策を予め講じておくのは良策かと思います。

一応、これで私のFMラジオ放送のエアチェック機材、方法もほぼ完璧なものとなりました。ただ、一つだけどうしても解決できなかった問題は、タイマーを使ってのフルデジタル録音ができないことです(私の使っているPCMレコーダーにはタイマーを使った録音には対応していません)。ですので、普段は、このバンドパスフィルターを経由して、タイマー録音に対応しているソニーのポータブルラジオレコーダー「 ICZ-R51」を使ってMP3形式での録音を行い、今回のような(私にとって)大事な音源が放送される時は、同じくこのバンドパスフィルター経由で、フルデジタルFMステレオチューナーとPCMレコーダーを使い、(手動で)フルデジタル録音(48kHz/24bit)をするという風に、エアチェックの方法を使い分けています。

また機材や配線等、ごちゃごちゃして見栄えが悪いことから、100円ショップで買った蓋つきのケースに録音機材を入れるようにしました。ケースの横部分と蓋の間にちょうど上手くスペースがあるので、ここにアンテナケーブルや電源ケーブルを通して、すっきりと収めることができました。これで家内からも文句を言われる事はないでしょう(と思っていたら、先ほど、家内から電話があり「何、あれ、邪魔なんだけど!」と言われてしまいました。トホホッ…泣)。

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こちらが収納ケースとその中の様子。普段はPCMレコーダーの代わりにポータブルラジオレコーダーが入っています。

以上、私のFMラジオ放送のエアチェック方法、機材についてでした。さあ、これから(前にも増して)思う存分、FM放送のエアチェックを楽しみたいと思います。少しワクワクしています。あっ、まずは録音機材を置く場所をなんとかしなくっちゃ…(爆)


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ミシェル・ポルナレフのシングルレコードとベスト盤(CD)を入手しました [音楽を聴いている]

先週末の三連休の最終日となる月曜日に、久しぶりに自宅最寄駅から一つ隣の駅にある中古レコード店「ゴクラク(GOKURAKU)」を訪れました(以前、このお店を訪れた時の記事はこちら→https://syoso-chunen.blog.ss-blog.jp/2018-10-15。前にも書きましたが、このお店は、パンク、プログレを初めとするロックを中心に、ソウル、ジャズ、ワールドミュージックの中古レコードも扱っているお店(クラシック音楽も僅かながらあります)でして、私もまったく知らないマニアックな中古レコードも多く取り扱っています。

そして、懐かしさのあまり、つい買ってしまったのがフランスの男性ポップス・シンガーソングライター、ミシェル・ポルナレフ(Michel Polnareff 1944年~)のシングルレコード「シェリーに口づけ」です。値札は500円だったのですが、(店内に展示していたせいか)ジャケットの色あせが激しいということで、店主が100円値引きしてくれました。

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こちらがミシェル・ポルナレフ(Michel Polnareff 1944年~)のシングルレコード「シェリーに口づけ」(日本盤)。私が入手したものは盤は問題ないものの、本文にも書いた通り、ジャケットは色あせしてしまっていました。

私がミシェル・ポルナレフを聴いていたのはたしか中学生の頃だったかと思います。その当時もベスト盤のLPを聴いていました。私にとっては1970年代を代表するフレンチポップスで、「シェリーに口づけ」「愛の休日」「ノン・ノン人形」といった曲をよく聴いていました。そして、そうした彼の他のヒット曲も聞きたくなり、その夜、Amazonでベスト盤の中古CDも注文(送料込で1000円程度)、昨日、会社に届いた次第です。

今も、執務室に置いたBluetooth対応CDラジオ(SONY ZS-RS80BT)で聴きながら、こうして記事を書いているのですが、いやぁ、何とも懐かしいです。と同時に彼のメロディラインの美しさ、斬新さに改めて驚嘆しました。今回入手したベスト盤には「渚の思い出」「忘れじのグローリア」といった名曲も収録されいます。

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こちらが今回入手したミシェル・ポルナレフ「ポルナレフ・ベスト」(CD、日本盤)

こうして、私は久しぶりに、中学生のあの時に帰ることができました。そして、ただ懐かしいだけではなく、とても新鮮な感動を覚えることができました。ミシェル・ポルナレフ、本当に恐るべしです。


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